♬要領とごまかしで長い坂は行けない~!ことはなかった
大学卒業後、親戚が経営する建設会社に入社しました。
36年も前の昭和の時代です。
入社後すぐに、富士山の麓にある管理者養成学校の地獄の特訓8日間に参加させられました。
会社側としては、新入社員の学生気分を一気に吹き飛ばすつもりだったのでしょう。
朝4時半起床で、さまざまな課題が課され、それをクリアしないと卒業できないものでした。
私も含め同期4人と一緒に参加しました。
その1つの課題で、歌を覚えさせられたのを未だに覚えています。
それが、
♬要領とごまかしで長い坂は行けない~!
というものでした。
完全に洗脳する研修でした。
営業は根性・度胸・努力の世界でした。
私のサラリーマン生活のスタートは、飛び込みセールスの住宅営業でした。
毎日毎日、ひたすら住宅のチラシを持って飛び込みセールスでした。
毎日60軒は飛び込みセールスをしました。
新人でも、飛び込みセールスだけで1年間で3棟売れました。
最初に勤めた会社は2年で辞めました。
同期も3年で全員辞めました。
あれから何十年も経ちました。
61歳になり、4回転職して5つめの会社で働いています。
時代は変わりました。
要領とごまかしだけで生きているサラリーマンを数多く見てきました。
一生懸命やっている人がバカを見ている場面も数多くありました。
20年前に前前職の尊敬する上司から言われたことを覚えています。
上司は大手自動車メーカーの広報部次長から転職してきた人です。
「部下のゴマすりは分かっていても上司は嬉しい」
私に何かを諭すようにアドバイスしてくれました。
人の機微を読むことができない私への的確なアドバイスだったと思います。
最近のニュースでも、コーヒーの増量70円分をごまかして懲戒免職になる校長もいれば、何千万円もの裏金をもらっても素知らぬ顔で逮捕されない政治家もいます。
大手自動車メーカーも検査を不正し放題で、社長も逮捕されていません。
新人のときに植え付けらえた「要領とごまかしはダメだ!」という考えは、私の生き方の根底に残っています。
事務次官の天下り組の役員にゴマをすれなかった自分の生き方に悔いはありません。
一生懸命やるしか能がない男でサラリーマン人生を終わりそうです。
老害にならない程度に後進のお手本となる仕事をしていきます。