1.01の法則と0.99の法則
1日に0.01だけ努力を積み重ねると、365日後には1.01の365乗、数値は37.8になります。
ところが、1日に0.01力を抜くと、365日後には0.99の365乗、数値は0.03になります。
1日の差はわずかだけれど、積み重ねると大きな差になるということです。
これを大きく感じることがあります。
現在勤務している会社の50歳の女性の一般職の方です。
大卒で入社して28年間勤務しています。
単純な事務作業でもミスばかりです。
新卒の方のほうがミスが少ないです。
28年間どんな働き方をしていたのだろうと思ってしまいます。
社員は3つに分類できると思っています。
①言われたこと以上のことができる。
②言われたことだけはできる。
③言われたこともできない。
その方は、②を目指して③になったのだと思います。
性格はとても明るいです。
語尾上がりの茨城弁が抜けない、亡くなった「あき竹城」のような方です。
茨城県南部の女子高校出身で都内の私立女子大学を卒業しています。
もっと年上のお局様には、陰口をさんざんたたかれています。
彼女たちが入社した30年くらい前の一般職は、
お菓子を食べながら単純な事務をして、電話対応や来客対応くらいで、残業無しで帰ることができた、まったりとした職種だったと思います。
和気あいあいとした職場だったのでしょう。
上司にもため口をきいています。
何の努力もしなかったのでしょう。
人間の能力は歳を取ると低下します。
だから0.99の365乗の28年間で、使いものにならなくなっています。
それと比べて派遣社員は有能です。
私の目の前に座っている50歳の派遣社員の女性は、
私と同郷の静岡県で一番の県立高校出身で旧帝国大学を卒業し、外資系企業に勤め、結婚と同時に退職して、子育てが終わってから派遣社員になりました。
英検1級で英語がペラペラです。外国人との会話も何ら不自由していません。
データ分析が得意なデータサイエンティストです。
この方は明らかに1.01×365乗の方です。
同じ50歳の女性でも、0.01の努力を積み重ねた人と0.01の力を抜いた人との差が、これだけ違うとは驚きです。
努力の差が、スキルの差だけではなく、人間性の差にもなっていることも確かです。
努力は行動力となり、行動量が人生の経験値となり、経験量が人間の人格形成に大きく影響したのだと思います。