人生の階段を駆け上がる若者
取引業者さんの営業さんから折り入って話があるとの連絡が来ました。
29歳の女性のグループリーダーです。
彼女とは前職の会社からの知り合いです。
彼女は、大学を卒業した後に、その会社に就職し、地方で営業を担当した後に、25歳で本社に戻ってきました。
私が彼女に初めて会ったのは、彼女が前職の会社の営業担当になったときでした。
最初に会ったときのことを覚えています。
自己紹介のためにキャリアを書いた紙を手渡されました。
まるで新卒の大学生の採用面接のようでした。
仕事に真摯に取り組む姿勢に、社内の信頼が増していきました。
そのうちに結婚・出産のために産休・育休期間に入り、営業担当を外れました。
そして私が転職したのでした。
私が現職で、新しいプロジェクトのコンペを実施したときに、彼女は再び営業担当としてプレゼンをしたのでした。
彼女の会社が選定されて、再び一緒に仕事をすることになりました。
彼女は、仕事も家庭も全力投球です。
朝、子どもを保育園に預けて、昼間はバリバリと営業をした後、夕方に子どもを保育園に迎えに行き、子どもの世話をして、子どもが寝た後に仕事をしています。
仕事のメールが23時頃に来ます。
子どもが熱を出したときには在宅勤務です。
オンラインの打ち合わせで、子どもが後ろで泣いていたこともありました。
折り入って話があるのは何?と電話をかけてみました。
すると、4月からマネージャーに昇任するとのことでした。
社内では公表されていないのですが、営業担当を外れることになり、本当に申し訳ないとのことでした。
真っ先に私に謝りたいとのことでした。
彼女は、大学時代はキャリアに関する学部で勉強していたのでした。
私がキャリアコンサルタントやキャリアアドバイザーの資格を持っているので、キャリアの相談をしたいと言われていました。
彼女は、とても向上心があります。
営業をしていて、人を育てる仕事をしたいと思ったそうです。
そこで、人事部への異動を希望したら、彼女の夢が叶ったそうです。
それもこれまでの仕事が評価されて管理職になりました。
彼女の会社は毎日TVでCMが流れている有名企業です。
29歳で管理職は出世が早いです。
「おめでとう!」と真っ先に伝えました。
彼女が営業担当を外れることは、我が社にとっては痛手です。
しかし、彼女の人生にとっては大きなステップアップです。
61歳の私からすれば彼女は娘のような年齢です。
私は取引業者さんの若手の営業が育つように仕事を振るようにしています。
私の世代は、若手を育てるのも仕事です。
だからこそ若手が仕事の成果を出して成長することは私も嬉しいです。
来週あたりにお祝いをしようと思います。