自分を主語にして考える
定年退職まであと4年と1か月。
61歳で現在の会社に転職して10カ月間が過ぎた。
前の会社で60歳の役職定年を迎えて、内部監査室に異動を言い渡された。
定年退職までの残りの5年間を内部監査の仕事は嫌だと思い、転職を決意した。
何とか人脈で転職ができた。
今までの広報の仕事を継続できた。
新しい会社で10か月間が経過したが、本当に恵まれた会社である。
東京都千代田区にあり、仕事にはノルマがない。
福利厚生はしっかりしている。
収入も比較的高い。
これまで経営が順調にいってたのだが、これからの人口減少の影響をもろに受ける業界である。
斜陽の業界であることは間違いない。
イノベーションが必須である。
しかし、多くの社員は前例踏襲ばかりの仕事のやり方をしている。
これまでは前例踏襲でも会社の経営は順調であった。
会社の評価制度も減点評価で、挑戦を歓迎しない風潮がある。
特に、一般職の事務の40歳代、50歳代の女性がまったく機能していない。
派遣社員のほうが優秀である。
私が定年退職までの残りの約4年間で何ができるかを考えた。
多少なりとも、「社員の意識を変えよう」と思った。
人が変われないことは百も承知である。
しかし、1人でも変えられれば良いと思っている。
これからの時代は、一般職の事務は廃止される。
だから40歳代の一般職の事務の人から話をしたいと思った。
一緒に仕事をする機会があった45歳の一般職の事務の方に話をしてみた。
会社の宣伝動画を制作するにあたり、その方に仕事を任せようと思い話をした。
すると、「私が担当したら、〇〇(職場の男性の先輩)さんが気分を害しないかしら」
と答えた。
一般職の事務の方は、常に自分はサポートという意識がある。
「言われたことだけをやっていれば良い」という考えが根底にある。
また、その環境の中で自分を甘やかしていた事実もある。
私は、社員には3つの種類があると思っている。
①言われたことよりも上の成果を出す。〇
②言われたことだけを間違いなくこなす。△
③言われたこともできない。✕
悲しいかな②の人は今までコンフォート・ゾーンを出たことがないので、ほとんど成長をしていない。二十歳代の社員と変わりはない。
この考え方を変えるには、「自分が何をしたいか」を根付かせる必要がある。
主語を自分にして考えることが必要である。
「自分で考え」「自分で行動し」「周りを巻き込んで」「成果を出す」
挑戦して、失敗しても、素直に反省して、問題点を見つけて、改善活動を続ける習慣を身に付ける必要がある。
それが人が成長できる手段であるから。