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絶対おすすめしたいオールタイム海外ドラマベスト5【日々更新】

初めまして。会社員として働きながら、現在大学で美術を学ぶ「鳥のささみ」です。仕事以外は、大学の勉強と美術展巡り、海外ドラマウォッチングに費やす日々を送っています。ここでは、美術展リポートやおすすめの海外ドラマについて、短い文章でまとめていきます。美術&海外ドラマ選びの参考の一助になれば!まずは、自己紹介がてら、私の「オールタイム海外ドラマ」を紹介します。個人的な好み(政治アクション、クライムサスペンスもの多し)も入っていますが、どれも見て損のない傑作ばかりです。ベスト5作品は、「好きすぎてヤバイ」くらい、ハマりました。

第1位 HOMELAND  (米、2011 - 2020)

見始めたら止まらない、現代の戦争をリアルに描くドラマ。


主人公のCIAキャリー捜査官無双。

不動の1位は、好み爆発です。CIA捜査官を主人公に、アメリカ対テロ組織の現代諜報戦争を、リアリティーたっぷりに描くシリアスなドラマです。全8シーズンで2020年に完結済み。一度見始めたら止まらない系サスペンス部門でも1位だと思います。特に、イラクから帰還した米兵ブロディとキャリーの関係を描く最初の3シーズンは、「奴は敵のスパイなのか?そうじゃないのか?」という心理的な攻防が幾重にも重層的に描かれ、心の余裕が全くなくなります。ここまで心臓がバクバクするドラマは初めてでした。シーズンを重ねるごとに、舞台は、アフガン、イラク、ロシアなど、現実の世界と見紛うような諜報の最前線に移っていきます。現実が先なのか、ドラマが先なのか分からなくなる程、現実世界ともリンクする場面が多々あり、現代政治に興味のある方には非常におすすめです。

第2位 「ブレイキング・バッド」 (米、2008 - 2013)

「ドラマ博物館」があったら展示したい、完璧なシナリオ。

ハンクとの信頼が、ジリジリ崩れる様はお見事。

言わずもがなですが、海外ドラマ界のトップ・オブ・トップだと思います。もし「海外ドラマ博物館」ができたら、この全5シーズンの脚本を見事なショーケースに展示してほしいくらい、緻密で完璧なシナリオだと思います。脚本や俳優たちもさることながら、製作総指揮のヴィンス・ギリガンによる洗練された映像作りも”BaBdワールド”を構成する、欠かせない要素ですね。まるで地面の下にカメラがあるかのように、何かの真下から真上を仰ぎみるように撮影するショットなど、「ブレイキング・バッドぽいなあ」という印象的な画作りがいくつもあります。ファンにおすすめなのが、未公開シーンやメイキングが何十時間も収録された特典DISCつき「ブルーレイBOX」です。ハンクとウォルターのあの駐車場の決闘のNGシーンや、ジェシーがマイケルとウォルターの結末に感づいてしまう回の本読みがまるまる入っていて、ここの俳優たちの姿が非常に感動的なのです!少々高いですが、ファンなら買っても損はありません。

第3位 「THIS IS US」 (米、2016 - 2022)

人生に迷ったら、「THIS IS US」に学ぶ。

このサムネだけで、ご飯食べれます。

今年2022年、ついにファイナルを迎えたアメリカの大ヒットドラマ「THIS IS US」です!これはもう人生の教科書です。目の前の仕事などでいっぱいいっぱいの時に見ると、確実に「まあこの人たちもポジティブに対処しているしな」と励ましを勝手に貰っています。年齢の同じ36歳の男女がそれぞれ人生に問題や困難も抱えながら進む・・といったネタバレ回避な単純なストーリー紹介からは想像できないくらい、壮大で重層的な人間ドラマです。思わぬところで自分の人生にも省みたりして、今ある当たり前の生活や環境を、改めて慈しみたくなります。このドラマ、「THIS IS US  36歳、これから」というなんとも言えない邦題と、キービジュアルのウェルメイド感から、ちょっと損をしている気もします。ウェルメイドなファーストインプレッションとは裏腹に、ドラマで描かれている問題は、日常に潜む気づかない様々な差別、自己肯定感の低さからくる生きづらさ、仕事と生活のバランス、対人コミュニケーション等、現代人の「あるある」が詰まっています人生に幾度となく降りかかる問題の擬似体験だと思って見ることもできます。ここまで書くと重いドラマかなと思うのですが、登場人物たちが、過剰に落ち込むことも卑下することも、テンション高すぎることもなく、パートナーや家族との会話を積み重ねて、それぞれの生活や関係を補修し歩んでいくのです。このドラマを見ると、コミュニケーションにおいて、「相手はわかってくれるだろう」と一方的に思うことの無駄さを考えさせられます。登場人物たちは、割と軽くはない問題をいつも抱えているのですが、「自分はこう考えている、相手にはこうして欲しい」という気持ちを、しっかりと言葉で考えを伝え合うシーンがよくあります(ドラマだからセリフで語るのは当たり前なのですが)。言語化によって相手と向き合うことで、主人公たちは状況を受け入れて、前に進んでいきます。まず相手の考えを言葉で知るというステップは、信頼感やチーム感の醸成にも繋がり、課題解決にとってとても大事なんだなといつも思います。


第4位 「Better Call Saul」 (2015 - 2022)

「ブレイキング・バッド」シリーズが到達した、最高の犯罪&人生ドラマ。

ファイナルシーズンの余韻が未だ抜けない。

こちらも今年2022年、遂に遂に、ファイナルを迎えてしまいました。これで2008年「ブレイキング・バッド」から始まった「アルバカーキ・サーガ」が本当に終わってしまいました・・・。「Better Call Saul」は本家「ブレイキング・バッド」に登場する悪徳弁護士ソウル・グッドマンが、本名ジミー・マッギルを使って、駆け出しの弁護士として歩み出すところから描いたスピンオフ・ドラマ。しかし、単なるスピンオフ・ドラマにとどまらない高みへと到達した、恐るべしヒューマンドラマです。なぜジミーは「ソウル・グッドマン」を名乗り出したのか、本家ドラマの後彼はどうなったのか、ソウルは何を求めていたのか・・・スピンオフながら、「ソウル・グッドマン」という人間味が爆発した魅力的なキャラクターを生み出した、俳優と制作総指揮ヴィンス・ギリガンにあっぱれです。何年も何話もかけて、ある人物を造形していくというドラマならではの贅沢なエンターテイメントだと思いました。ソウルの恋人・キムも、物語を牽引する稀有なキャラクターでした。もう見れないのが寂しすぎる・・

第5位 「MR.ROBOT」 (2015 - 2019)

全話をたった一人で監督した、サム・エスメイルの圧倒的な世界観に没入。

ハッカーから見える、世界の真実。

これも周りに見ている人が少ないのですが、非常にオススメです!昼は企業のエンジニアとして働く一方、夜はハッカー集団のなかで犯罪行為を行う天才ハッカー・エリオット君が主人公です。コミュニケーションが超絶苦手で、幼馴染の女性と双子の妹くらいしか話し相手がいません。ひょんなことで、巨大テック企業「Eコープ」と戦うことになるのですが・・・。とこう書くと、社会悪と戦うヒーローもののように見えるのですが、こちらも「MR.ROBOT」というタイトルから想像できない、見る者の脳を刺激する心理サスペンスものです。主人公エリオットは、ナイーブすぎてドラッグに頼っており、情緒が不安定で「信頼できない語り手」です。彼の目から見た世界を舞台に物語は進みますが、どこまでが真実でどこまでが思い込みなのか、判別できないまま、ストーリーはぐんぐんと進んでいきます。「あれ?何か見落とした?」と思わせる展開は、非常に刺激的です。そして、全話を監督したサム・エスメイルによるセンスの良い映像と音楽にも痺れます。80年代や90年代のカルトムービーを下敷きにしていると明言しており、この時代の映画を浴びてきた人たちが絶対に好きな世界観なのです。主人公エリオットを演じたラミ・マレックの怪演ぷりも見応えありです。


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