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体温測定を振り返る

2020年4月から、新型コロナの感染対策の一環と健康管理を目的として、毎朝体温を測り始めた。

体温計 脇下方式から舌下方式へ

最初は家族共用の脇下方式の体温計を使っていたが、一般的に舌下方式のほうが正確な体温が測定できるとのことなので、2020年9月に自分専用の舌下方式の体温計を購入した。

舌下方式は脇下方式より体温は0.4℃ほど高めに計測された。(下図より、体温の数ヶ月の平均値は脇下35.6℃、舌下36.0℃)
体温計の個体差の影響もあるかもしれないが、一般に体温は舌下が脇下より約0.5℃高めであるとのことなので問題なさそう。

2020年4月〜9月、脇下方式:平均35.6℃
2020年9月〜2021年4月、舌下方式:平均36.0℃

音波通信体温計

2021年7月にオムロンの音波通信体温計 MC-6800Bを購入した。以前は測定値を表計算ソフトNumbersに手入力してグラフ化していたが、この体温計は測定値を音波でスマホに送信して、スマホの専用アプリでデータ管理できるようになった。

オムロンの専用アプリ

この体温計は予測式と実測式の2種類の測定方法がある。予測式では15秒で計測されるが、以前に使っていた体温計の測定値より1℃程度も高めの値になり予測式は信憑性が怪しい。測定時間はかかるが実測式で測定することにした。

実測式の測定時間は脇下だと約10分、舌下だと約5分かかる。先に使用していた体温計は舌下で測定してきたが、測定後に体温計に付いた唾を拭う手間や衛生上の問題から、この体温計からは脇下での測定に戻した。

この体温計は計測を開始して15秒経つと、体温計からピロピロと音が出て予測法の測定結果が体温計の液晶に表示される。さらに約10分経つと、再度ピロピロ音が出て実測法の測定結果が表示される。このピロピロ音は音量が小さいため、部屋で音楽などを鳴らしていると聞き逃すことがある。スマホに転送できるのは測定後2分間(この間ジーという小さな音が出ている)だけなので、測定終了のピロピロ音を聞き逃すと再測定する必要がある。(再測定の経験は何度もあり)

スマホの専用アプリから測定データをCSVファイルで出力できるので、データを表計算ソフトNumbersに取り込み、これまでと同様にグラフ化してみた。(下図参照)
12月22日に自分の通常体温より1℃程度高い数値(37.0℃)となっている以外は、ほぼ先に使っていた体温計と同様な測定値となっている。

2021年7月〜2022年12月、脇下方式:平均35.8℃

Apple Watch 手首皮膚温

2022年11月にApple Watch 8を購入した。Apple Watchで手首皮膚温が測定できるようになった。Apple Watchの手首皮膚温データが体温管理として使えそうなら、毎日体温計で体温を測定する手間が省ける。

手首皮膚温と体温を比較

Apple Watch 8を使い始めて5日後の11月6日から手首皮膚温の自動測定が始まった。手首皮膚温の測定データをオムロン体温計 MC-6800Bの測定データと比較し、AppleWatch手首皮膚温が体温計の代わりとして使えるか検証した。

Apple Watchの手首皮膚温の記録は生の温度ではなく、基準値(5日間の測定データを基に算出した手首の皮膚温)に対する皮膚温の変動値が記録される。

オムロン体温計 MC-6800Bの11月の測定データから求めた体温平均値35.9℃を、Apple Watch手首皮膚温の基準値に合わせて、体温計とApple Watchの測定データをグラフ上に重ね合わせた。(下図で、左目盛が体温計、右目盛がApple Watch)

体温計とApple Watchの比較
  • Apple Watchの温度センサとオムロン体温計 MC-6800Bは各々測定誤差(機器固有と測定環境)があるだろう。また測定条件(測定時間帯)が異なる。Apple Watchは深夜就寝時の平均値、オムロン体温計は朝7時〜9時の測定値。これらを考慮すると体温計とApple Watchの測定データに大きな差はないと言える。

  • 自分の体温平均値35.9℃を中心に、測定誤差と測定条件による温度差を±0.5℃として上のグラフにオレンジ網掛けとすると、Apple Watchと体温計の測定データは35.9℃ ±0.5℃の範囲内にほぼ収まっている。

  •  12月22日に体温計が37.0℃を示した時の手首皮膚温は37.2℃であり、体温計とほぼ近い値であった。翌23日の体温は36.6℃に下がっているが手首皮膚温は38.0℃と前日よりさらに上昇している。これは、深夜に体温(手首皮膚温)が上昇したが、朝には回復して体温が下がったのではないかと考えると納得がいく。

Apple Watch手首皮膚温の測定データを、オムロン体温計 MC-6800Bの測定データと比較した結果、Apple Watchを体温計の代わりとして使えることが確認できた。

健康管理目的としては最適

Apple Watchは、体温計の代わりとして使えることが確認できたが、体温計のように実際の体温値は示されず(注1)、基準値に対する手首皮膚温の変動値が示される。

平熱は個人個人により異なる。自分のように個人的な健康管理が目的なら平熱からの変動値を示されるほうが分かりやすい。

 体温計で37.0℃を示した12月22日は、Apple Watchの手首皮膚温データでも変動値が異常であることを明確に示している(下のグラフ参照)ことから、健康管理の目的に十分使える。基準値に対する変動値管理は、自分にとっては最適な体温管理方法と考える。

iPhone ヘルスケア アプリ

2023年1月から体温計による測定をやめ、Apple Watchを自分の体温管理ツールとして活用することとした。


注1:実際の皮膚温の測定生値はヘルスケアアプリで確認できる。

実際の手首皮膚温の測定生値


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