iPad miniでバレットジャーナルを1年間使ってみて
昨年1月、iPad mini 6のGoodnotes 5 アプリでバレットジャーナルを始めた。バレットジャーナルはデイリーログだけを使った。1年間使った結果、iPad miniでバレットジャーナルを使うことは自分には向いていないことがわかった。
使用頻度の変化
昨年3月まではコロナ巣篭もりで1日中自宅にいたので、iPad miniが常に手元にあった。タスクの完了、新しいタスクの発生、気付きや思い付いたアイデアを、都度iPad miniを開いて更新していた。バレットジャーナルで日常生活が充実したものに変わった。バレットジャーナルは新しい体験であり新鮮な感動が続いていた。
4月から少しづつ外出するようになり、外出時にはiPad miniを携帯するようになった。アイデアは歩いてる時に思い付くことが多い。思い付いたことを忘れないうちに記録しようと、歩いている足を止めサコッシュからiPad miniを取り出し記録する。アイデアは連鎖的に思い付くことが多い。頻繁に足を止め、iPad miniの取り出しと収納を繰り返す。アイデアを生むための散歩なら問題ないのだが、予定がある場合は移動に支障をきたす。このことに悩んでいた。
5月から外出時に思い付いたアイデアなどの記録は、Apple Watchを使うようになった。Apple Watchの音声テキスト変換で歩きながらでも記録できるようになった。この時点から、メモ書きとアイデアの記録はバレットジャーナルを使わなくなった。そして外出時にはiPad miniを携帯しなくなった。
バレットジャーナルでメモ書きとアイデアの記録をやめたことから、バレットジャーナルの使用頻度が大幅に減った。下の図に示す通り、バレットジャーナルを始めた1月のページ数と10月〜12月の3ヶ月分の合計ページ数がほぼ同じとなっている。バレットジャーナルに記録する情報量が約1/3に減ってしまった。
メモ書きとアイデア
これまで、メモアプリはSimplenoteを使ってきたが、5月からApple Watchでも使えるDraftsに乗り換えた。Apple WatchでDraftsアプリを使うことで、メモ書きとアイデアをいつでもどこでも手軽に音声テキスト変換で記録できるようになった。
DraftsアプリはAppleデバイス間でiCloud同期しているので、1日分のメモ書きとアイデアをその日の夜に自宅のiMacで文章を整えて仕上げる。Apple Watchの音声テキスト変換は意図したように変換してくれない場合がある。Apple Watchの小さな画面のキーボードで適宜修正を加えながら入力していくこともある(下図)が、大体の意味が分かれば修正しない。外出先で時間が取れた時はiPhoneでまとめて修正している。
Apple Watchで入力したメモは、日記アプリにも使っている。Draftsアプリのテキストをコピペして、日記を短い時間で効率的に書けるようなった。
タスク
メモ書きとアイデアをDraftsアプリに移行したことと、自分にはイベント(予定)がほとんどないことから、バレットジャーナルは主にタスクで使うようになった。バレットジャーナルを始めた頃は細かなタスクまで数多く書いていたが、タスクの進捗管理に時間を取られるので、主要なタスクだけを書くようになった。
一昨日(12/31)からタスクは、Apple純正のリマインダーアプリを使い始めた。
自宅のiMacでリマインダーにタスクを入力(下図左)して、Apple Watchで利用する(下図右)。外出先でタスクに変更が必要となった場合は、iPhoneまたはApple Watchでタスクの編集や追加をする。
iPad miniを使ったバレットジャーナルでは、繰り返しのタスクは手書き文字をコピぺできるのでは紙の手帳よりは便利だが、それでも都度書く必要があった。リマインダーアプリでは、繰り返しのタスクは一度登録すれば自動的にタスクを発生してくれる。(下図左下)
バレットジャーナルでは、iPadminiを開かないとタスクを確認できなかったが、
リマインダーアプリではApple Watch画面のコンプリケーション(下図左)で現在のタスクが常時表示されているので手首ですぐに確認できる。そして、バレットジャーナルでは自分からタスクを確認する必要があったが、リマインダーアプリはプッシュ型なので、設定した時刻になればApple Watchから音と振動で通知(下図右)がある。やるべきタスクを忘れていてもApple Watchが教えてくれる。
タスクはリマインダーアプリを使うことで、タスクの進捗管理が簡潔になった。
バレットジャーナルでは完了したタスクに「×」を手書きで記入していた。リマインダーアプリではタスクのチェックボタンをタップするだけとなった。
バレットジャーナルでは先送りしたタスクに「>」や「<」を手書きで記入し、そして先送りした日に同じタスクをコピペしていた。リマインダーアプリではタスクの日付を変更するだけとなった。
バレットジャーナルは「紙の手帳を使った手書き作業」が前提でデザインされていることを強く感じる。紙の手帳は五感への刺激により、思考の広がりと深い充実感が得られる効力があることは経験上知っている。iPad miniでも手書きができるので紙の手帳と同様の使い方は可能だが、紙の手帳ほどの効力は感じられなかった。iPad miniはデジタルデバイス。デジタルの利点を活かせる部分については、その利点を活かした使い方をした方が良いと思った。
イベント
従来からイベントはApple純正のカレンダーアプリを使っている。バレットジャーナルを始めてからは、カレンダーアプリのイベントをバレットジャーナルに手書きで転記していた。バレットジャーナルで1日のイベントとタスクを一緒に確認できるのはメリットなのだが、そのメリットよりも手間の方に負担を感じていた。
Apple Watchの文字盤画面は、iPhoneのホーム画面切り替えのように複数の文字盤画面を切り替えることができる。カレンダーとリマインダーのコンプリケーションを並べた文字盤を作成してみた。上下に並んだイベントとタスクが、時間の経過とともに自動的に更新される。尚、Apple Watch文字盤の左上には、メモ書きとアイデアが記録できるDraftsアプリのコンプリケーションを配置した。(下図)
イベントは、従来通りカレンダーアプリのみとし、バレットジャーナルでは扱わないことにした。
まとめ
iPad miniでバレットジャーナルを1年間使ってみた。バレットジャーナルで扱っていた「メモ書きとアイデア」「タスク」「イベント」は、Apple Watchで各々に適したアプリを使う方が便利に扱えることがわかった。Apple Watchは常に手首に付けているので、「メモ書きとアイデア」「タスク」「イベント」は、いつでもどこでも迅速にアクセスできる。今年からはApple Watchを使うことにした。
あとがき
バレットジャーナルはアナログ手法である。バレットジャーナルは紙の手帳でこそその効力を最大限に活かせるのだろう。一方、iPad miniは手書き機能を備えたデジタルデバイス。今後もiPad miniの手書き機能は思考の整理作業に使うが、それ以外の作業ではデジタルデバイスの利点を活かした使い方をしたい。