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令和版 現代落語論を読んだ

令和版現代落語論を読んだ。

立川談笑さんの落語も拝見させていただきましたが、拙い言語力では到底表せないほど良かったです。表現力の敗北です。

自分は、子供の頃に通っていた小学校が結構伝統芸に力を入れてたのもあってか、子供の頃から落語や講談に触れる機会があった。
そのため、好きではあったがここ数年(十数年?)あまり触れられる機会がなく、たまに聴きたい話があるとYouTube等で聴いていた程度だった。

今回、立川談笑さんが、師匠である談志師匠の「現代落語論」の「令和版」を出すということで、こんな機会を逃すわけにいかないと本にも掲載される公開収録に即申し込んだ。
演目の中でも上位に好きな「芝浜」を生で間近で観ることが出来て感動してちょっと泣いた。
そもそもこの話は内容を知っててもだいたいはちょっと泣くのだが。

自分は、新作落語や創作落語よりも昔からの古典落語の方が好きだ。
この「令和版現代落語論」では、古典落語の演目の内容も時代と共に変わっていっており、落語というものは、本来そういうものであるということが書かれている。
では、この令和の何かっていうとコンプライアンスが〜等と叫ばれている現代と、江戸時代の暴力やら盗みやらが平気で出てくる物語との折り合いをどう付けていくのか。
それについて詳しく書かれており、とても感銘を受けて共感することが出来た。
時代に向けた配慮が随所に感じられた。
それを理解した上で観る談笑さんの落語はまた一味違うものがあった。

「古典落語はいいぞ」と言っていたが、これからは誰かに話す時は「現代向けの古典落語はいいぞ」と勧めようと思う。いいぞ。

古典落語に出てくる、怠惰でずるくてちょっと悪くてちょっとバカでなんとなく暮らしてるようなキャラクター達が少し現代風になっていってるのも面白い。
話を聞いていて「自分も落語の登場人物みたいに生きたいな」とたまに思う。
みんなもそうは思わんかね。

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