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チェルノブイリ日記 2 ~ まずはホテルに荷物を置いてお食事へ
チェルノブイリ立ち入り禁止区域へ入る
車が市街地から外れ、道路の両端は木々だけになりました。
ガイドが車を停めるとそこにはチェルノブイリの入口らしいモニュメントが佇んでいました。
「ここがチェルノブイリだ」
モニュメントにはウクライナ語でチェルノブイリ地区と書かれているそうです。勲章? みたいなのが2つなくなってしまっていますね。
これは何を表しているのかな。鉄塔? 煙突から出る煙?
チェルノブイリは事故を起こした原子力発電所を中心として半径30kmが立ち入り禁止区域となっています。その中へ入るにはウクライナ当局の許可が必要なのですが、手続きは旅行会社にお任せしていました。
モニュメントからしばらく走ったところに検問所があり、そこでもう一人のガイドと合流しました。空港で合流したのは旅行会社のガイド、ここで合流したのはチェルノブイリで働くガイドです。イケメンです。
※ この記事はトリップウォーカーに掲載していた「チェルノブイリ日記」を書き直したものです。有料の設定にしていますが、全て無料で読めます。読み終わって面白かったと思われましたら投げ銭として購入の手続きを行って下されば幸いです。
検問で色々と聞かれるのかと思いましたがそのようなことはなく、ガイドが許可証を提示し、私はパスポートを見せるだけで終わりました。車から降りてもいません。
検問を通過して再び走り出すとイケメンがA4サイズの紙とペンを渡して来ました。よく読んでサインするようにと。
全て英語ですので分かったような分からないような内容なのですが、要約すると滞在時の注意事項を守りますということや、何が起きても受け入れます誰も訴えませんという誓約書です。あぁ、これは観光ではないんだ。
ホテルはアワルーム
立ち入り禁止区域と言いましても全く誰もいないわけではありません。原発で働いている人はいらっしゃいますし、ホテルや食堂もあります。
まずはホテルへ向かいます。
この建物は何だったかな……。
こちらがホテルです。
特別に綺麗なわけでもなく、汚いわけでもない、築何十年の建物という趣き。ホテルとは言いますが寝泊りするだけのもので、フロントやロビーがあるわけではありません。
部屋は広く、椅子とテーブルのある小さな部屋にリビング、奥には寝室がありました。キャリーケースを部屋に運び入れるとガイドが何やら大きな白い布を抱えて入って来ました。ナニコレ?
ベッドのシーツでした。ベッドメイクは自分でします。雑……。
独りでやって来た私ですがガイドがもう1つのベッドメイクをしています……?
大きな荷物を置いてさぁ出掛けましょうと思いましたらガイドが
「ヒアー イズ アワルーム」
アワルーム? 泡部屋? 何を言っているのだ。アワ、アワー、あ、私たちという意味だ。ルーム、部屋。アワルーム、私たちの部屋ということだ。ん、私たちの部屋?
ガイドと同室でした。
それって現地に着いてから言うことなの? 心の準備を全くしていなかったんですが……。
聞くところによりますと女性でも容赦なく男性ガイドと同室ということもあるそうです。部屋を一人で使うのが良ければガイドの部屋代も発生するということなのでしょうね。
ホテルに着いて部屋に入って数分で何やらものすごい散らかりよう。滞在何日目でしたっけ。
バストイレ付きではありますが、さすがに古さは否めませんね。年季の入ったバスマットが寂しい……。
初めての食事
ちょうどお昼でしたので、食事のためレストランへ向かいました。レストランというよりはチェルノブイリで働く人たちの食堂という趣きです。
チェルノブイリの立ち入り禁止区域では2013年の訪問当時で1万人近い人が働いていたそうです。ちなみに避難せずに住み続けている住民もいたということです。
建物の出入口に設置されている機械で放射能汚染の検査を済ませ中に入りました。
この写真は別の場所で撮影したものですが、健康診断のときに見掛けるレントゲン撮影の機械のような雰囲気です。
清潔で綺麗ではあるのですが寒々しい雰囲気の食堂でした。中にいた人たちはこちらを見ることもなく、黙々と食事を続けています。
そのへんに座っててとガイドに言われ待ちながら見回してみますと、どうやらカウンターで料理を受け取るセルフサービス式のようです。ガイドが飲み物と料理を運んで来てくれました。
……まずそう。
なんというかね、見た目でまず食欲がわかない。
そして口に入れると……まずい。味が乏しい。まずいから食感が悪く感じるのか、食感が悪いからまずく感じるのか。とにかく口に合わない。食べていて気持ち悪くなるレベル。シチューはまだ何とか飲めるのですが、スカスカのパンや芋、謎の何かがきつい。普通に食べられたという方もいらっしゃいましたので、あくまで私の口には合わなかったということです。
ガイドとイケメンは慣れているからか全て食べていますが、私は一向に進みませんでした。滞在中はずっとこんな食事なのだろうか……。不安。
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