
チェルノブイリ日記 30 ~ 病気になりそうな病院へ入る
そろそろ外へ出ましょうよ
前回のあらすじ。
マンションの最上階は雨漏りして苔が生えていました。

最上階の部屋を出て階段を下ります。狭い階段だなぁ。家具の出し入れは大変だったでしょうね。エレベーターもありませんし。
マンションの部屋と言いましたら上層階に行くほど家賃が高くなるものですが、ここはエレベーターがありませんので上層階ほど安くなったりしたのでしょうかね。いや、そもそも家賃が発生するものではなかったのかな。国からこの部屋に住みなさいと指定されて否応なしに住まわされる……てなものだったのでしょうか。分かりませんけど。
さて、3つの部屋を見ましたのでそろそろ外へ……

出ません!
いやもうえぇやろ……。間取りがそれぞれ違うとは思えませんし、生活感がものすごく残っている部屋もないやろうし……。

とはいえ、イケメンが部屋に入ればガイドも入る、そうすると私も入る。仕方のないことです。
生中継ならまだしも帰国後に書いている日記なのですから省略しても良いのですが、貧乏性なんですよ。とりあえず書いてしまいます。
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この部屋は今まで見て来た部屋に比べますと生活の名残を感じられますね。

棚には何が置かれていたのでしょう。一時帰宅の際に全て持って行くことが出来たのかなぁ。

ソファベッドは他の場所でも見た覚えがありますね。ワンルームというわけでも特別狭い部屋というわけでもないのですからソファベッドにしなくてもと思いますが、当時の流行りだったのか、選択肢がこれしかなかったのか? 謎です。

今度こそ外へ出ますよ。
階段の踊り場にある集合ポストをもう一度撮影しておきます。

暗い階段です。人が住まなくなって四半世紀以上が経っているとはいえ、現役の頃でも暗かったようなイメージしか浮かびません。

外へ出ました。何か落ちています。何でしょう。分かりませんが気になる物は撮影しておきます。後で見直したことろで結局は分からないのですが。

テニスの審判が座る椅子? 土や枯れ葉の下にはテニスコートが眠っているのかしら。
と思いましたが、検索してみましたらそういう椅子はもっと背が高いのですね。
そもそもこれは椅子なのか……考えるほどに分からなくなって来ます。
病院は病気を治すところです

次の建物に向かいます。屋上に文字が並んでいますが、読めません……。

何となくですがマンションではなさそうな気がします。窓の並び方がね。

出入口がありました。小さいね。裏口なのかな。これが正面玄関だったりするのでしょうか。

入ります。廃墟らしい、カビ臭い、こもった空気の臭いに包まれます。慣れないわ……。
何となくですが受け付けのような雰囲気ですね。カウンターがあって窓ガラスがあって……。

腐敗が酷いなぁ。頭上に何か掲げられていますね。

入れ替えの出来るプレートが並べられています。

ガイドが言うにはここは病院だったそうです。
プレートには時間が書かれていますね。診療科目毎の診察時間なのかなぁ。それでも見方がいまいち分かりませんが。同じプレートが縦にいくつも並んでいるのは何故なのかな。

出入口付近から腐敗が酷く、正直なところ奥へ進むのは気が進みません。病院に来て病気になりそうですよね。しかしここで引き返したら何をしにチェルノブイリまで来たんだという話ですよね。進みましょう。

看板と消火器が置かれていました。
英語なら少しくらいは分かるんですけどね……と終わりましても面白くありませんので頑張って翻訳に掛けてみましたら
РАСПОРЯДОК ルーティーン
РАБОТЫ ПОЛИКЛИНИКИ ポリクリニックワークス
ポリクリニックとは何ぞ……検索しましたらドイツ語で総合病院ということで、日本では医学生の臨床実習という意味でも使われるそうです。
結局この看板は何なのか……分かりません!

ここにも受け付けらしき空間がありました。薬を受け取る場所かなぁ? 何となくですが。
医薬分業という概念が当時のソ連にあったのか……とちょっと気になりましたので検索してみましたら、ソ連の医療は基本的に無料で受けることが出来たようです。それなら薬を多めに処方して儲けようという発想は出ませんよね……よね? いや、経費は国に請求するでしょうから多めに請求するために……話が脱線しますのでやめましょう。

奥へ進みます。
こちらは腐敗が比較的進んでいないように見えますね。傷んで来ていることは確かなのですけど。
床も壁も天井も白っぽい光景。いかにも病院という雰囲気ですね。

数字が書かれた扉。病室でしょうか。1階だから診察室かな? 扉の右の小窓が気になります。話をするため? 何かを出し入れするため? 扉を開けてはいけない理由がある部屋だったのでしょうか。

妙な位置に置かれた長椅子が気になります。

謎の長椅子の上には謎の瓶と謎の皿? が置かれています。事故前から長椅子の定位置がここだったとは考えられませんよね。誰がここに置いたのか、何故に瓶と皿を置いたのか、置かれてからどれだけの時間が流れたのか……。

窓際には書類が置き去りにされていました。一時帰宅というか一時帰院? の際に色々な物を持って行かれたのでしょうけど、これらは必要なかったのかな。

何の書類なのか全くピンと来ません。

窓際に置かれたプランターから木が生えています。事故前は誰かが毎日世話をされていたのでしょう。何が育っていたのかな。
いや、これは元からプランターだったのかな? 街がこうなりましたら木はどこにでも生えよりますからね……。

廊下を進みつつ、部屋の中を覗いていきます。
な、なんやこの小部屋は……懲罰部屋? ではないですよね。座り心地の悪そうな椅子に小さなテーブル、窓もない狭い部屋、長居はしたくありませんね。

次の部屋には氷枕らしきものが落ちています。事故前は整理整頓されていたはずです。
二度と戻ることはないと分かっていたでしょうし、一時帰院の限られた時間で必要な物を持ち出さないといけませんし要らない物は床に落とそうが気にしないという状況だったのでしょうね。

とはいえ棚やら何やらこんなに倒して行くか……? そのエネルギーって何なの?
次回予告

病院の散策を続けます。
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