チェルノブイリ日記 46 ~ ポリーシャホテルの屋上から何が見えるのか
屋上から何が見えるのか
前回のあらすじ。
ポリーシャホテル(готель Полісся)の屋上へ出ました。
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屋上は柵が無くとても開放的です。景色もよく見えますね。
景色……木ぃばっかりや。
何か見どころはありませんかね。探してみましょう。
あの観覧車だ! 屋上から見ても木に隠れていますね。
エネルゲティック文化会館です。柱の隙間から内部が丸見えになっていますが、原発事故が起こる前は窓があり内部は見えなかったようです。
内部をよく見ますとすっかりお馴染み、チェルノブイリ名物の破壊された椅子がありました。
前々回でも見ました建物です。マンションかなぁ?
ウクライナ・ソビエト社会主義共和国の国章です。国営住宅とでも言うのでしょうかね。
屋上をもうちょっと見てみますと
緑化や……屋上庭園や……いや、勝手に生えて育っているのでしょうね。
屋上でここまで育つのですから、そりゃ地面は背の高い木ばかりになりますよね。
他の建物の屋上もよく見ますと
木だなぁ。
わりと大きなペントハウスも気になりますね。どういう用途だったのでしょう。
遥か遠くにクレーンらしき姿が見えます。昨日飽きるほど見たからもうええか……。
チェルノブイリ原子力発電所や建設中のカバーも見えます。ここから1kmほど離れているのですよ。
カバーは2016年に完成し、写真の場所から移動して原発を覆い隠しています。
今この場所に立つことが出来たとしても、同じ景色は見られないのです。
チキンレースの始まり
こ、これは!
この部分の裏側ですね。
ところどころ穴が開いているのは何でしょう。風を通す穴?
あっちの方は何やらごちゃごちゃしていて行けなくはないのでしょうけど、まぁわざわざ行かなくても良いか。
屋上庭園化が進んでいますね。
秋ですね……。
日本から遥か遠く離れたウクライナの立ち入り禁止区域の廃ホテルの屋上で季節を感じるとはね。
先程「わざわざ行かなくても良いか」と思ったそばからやっぱり行っているというね。道を探して行きたくなるのですよ。
ぎゃーす!
何やってんの!
怖いとこに立ってまんな……。落ちないでね。
私は大人しく安全な場所から景色を眺めますよー。
またー!
屋上の端は少し高くなっているとはいえ、せいぜい膝くらいの高さです。前のめりに倒れれば普通に落ちると思います。
よくやるわ……。
よくやるわ……よくやったね! わりと端っこギリギリだからこそこの写真なわけで。ガイドに悪い影響を受け過ぎよ。
受け過ぎよ……。むやみに下を覗いたら怖いじゃないの!
なんか落書きもあるし……。
なんか……
落書きもあるし!
廃墟に落書きをするなんて廃墟好きの風上にもおけませんね。まぁ廃墟好きではないのでしょうけど。
さてそろそろ建物の中へ戻りましょう。そうです、例の
ハシゴを下りなきゃいけないわけ。
先に下りたガイドに鞄を渡し、身軽になってからおっかなびっくり下りました。怖いのよ、ハシゴは。
再びホテルの内部を散策する
ホテルの内部……内部? 中庭かな?
左の大きな木の右側に細い木も生えています。左の木の種子から育ったんですかねぇ。廃墟とはいえ、決して時間が止まっているわけではないのです。
根が張り、床が割れてしまっています。何十年後か何百年後か分かりませんが、この木の成長に耐えられず床が落ちてしまう日が来るのでしょうか。
朝日新聞GLOBE+というサイトに恐らく同じ木の写真が掲載されています。2009年4月に撮影された写真だそうです。
記事の最後の写真です。私が訪れたのは2013年10月ですので、4年半でどう変わったのか見比べてみて下さい。
椅子が置かれています。
例によって破壊されています。
しかし……ホテルの椅子としてはあまりにも質素ではないですか。
社会主義国家だからなのか……。
と、このような椅子の写真を4枚も載せる相変わらずの貧乏性でした。
さて、どこをどう歩いたのか、ここは何階なのか全く記憶にないのですが、とにかく場所を移動しました。
暗。なんやここ。
カメラのフラッシュを焚いてみました。部屋の様子が見えたところで「なんやここ」には変わりませんね。
壁のレンガは元々こうだったのではなくて、壁がボロボロと崩れに崩れて見えてしまった中身ということなのでしょうかね。
最上階の壁がこのような様子でしたものね。
さて、フラッシュを焚いてみました。
右手に柵らしき物と……その奥に積まれている物は何でしょう? まるで分かりません。
思い出したように
思い出したようにガイガーカウンターを使い始めるガイド。
ガイドがガイガーカウンターをかざしていたこれは何ぞ? ブーツ……?
まぁガイガーカウンターがピーピーと不安げな音を出し始めたところで速やかにこの場を離れましょうなんて話にはならないんですけどね。
次回予告
ポリーシャホテルの散策はまだまだ続きます。
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