チェルノブイリ日記 32 ~ 廃墟の病院でガイドは振り返らずに進む
まだまだ病院を散策します
前回のあらすじ。
廃墟臭い病院を散策しています。
プリピャチ市内に4つ建てられていたという病院の1つを散策するイケメンとガイドと私。
イケメンを先頭に歩くのですが、ドラゴンクエストのように綺麗な列ではありません。
さっさと歩いていくイケメンとそれを追い掛けているであろうガイド。最後尾の私が立ち止まって写真を撮ったとしても恐らくガイドは気が付かないでしょう。私はガイドを見失わないように歩きながら気になったところに向けて素早くカメラを向けなければならないのです。
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大きな窓のこの部屋はかつて何だったのでしょう。椅子やら何やら残されてはいますが、想像が付きません。
写真の撮影日時や連番となっているファイル名から病院の内部とは分かるのですが、この写真を1枚だけパッと見せられたらここが病院とは自分でも分からないと思います。
吊り天井……ではなくて吊り蛍光灯。人の出入りがなくなりメンテナンスもされなくなった建物は自然にこうなるのですね。
蛍光灯を吊っている線がいつ切れてしまってもおかしくなさそうですね。近寄らないようにしましょう。
こちらは……休憩所だったのでしょうかね。大きな窓のある休憩所。晴れた日は気持ちが良さそうです。
休憩所には大きな植木鉢が置かれているのですが、木が枯れることなく伸びていることに驚きます。
水を与える人もおらず、屋内で雨に濡れることもなく、鉢の中の土も四半世紀以上前からそのままでしょうし……それでも木は枯れないのですね。ホントに?
進みます。ここは……どこだったかな。全く記憶にありません。
医療器具らしき物が落ちていますがこれは何に使うのですかね。
そこに階段があるなら
ガイドの背を追って歩いていましたら……
え、下りるの? まぁそのための階段ですものね……下りるの? 暗そうですしライトもありませんよ?
と、その前に視界の端に何か気になる物が。
階段の手すりに何故かノートが置かれていました。
開いてみたい……開いても読めないと思いますが、開いてみたい。
開いてみたいと思うものの、廃墟に残された物に触れたくないという思いもあります。廃墟の姿を変えたくないのです。
と、何枚も撮影している間にガイドはさっさと行ってしまうわけで……ちょっと待ってよ!
階段を下ります。
暗!
何で階段を下りたんだよ!
私はライトを持っていません。ガイドも恐らく持っていませんし、持っていても照らしてはくれないでしょう。イケメンは持っていそうな気がしますが、どこにいるのか謎です。
というか待ってや!
こんなことは言いたかないのですけど私は客で、ガイドの給料は私から支払われているわけですよ。私をガイドするからこそのガイドで、そのガイドが私を置いてさっさと行ってまうか、普通。しかもこんな暗闇の中で。
そういえば昨日も暗いところを歩いたような?
そうです、チェルノブイリ原発5号炉の中が暗いのでカメラのフラッシュを焚いて周囲を確認しながら歩いたのでした。
さて、フラッシュを焚くか……。
ぎゃーす!
天井から何か落ちて来てるやん……。錆に錆びています。うっかり顔から突っ込んでいたら無傷では済まなかったかも知れません。
というか本当に何でこの写真にイケメンもガイドも写っていないの? 2人はどこへ行ったの?
ここからどこをどう歩いたのか全く記憶にないのですが、30秒後に撮影していた写真が
こちら。
ガラス板なのかアクリル板なのかよく分かりませんが、うっかり足を引っ掛けたら大変なことになりそうですね……。
で、さらにどこをどう歩いたのか全く記憶にないのですが、明るい部屋へ出ました。階段を上がったのかな。階段を上り下りしたときは記録としてもれなく撮影しておくべきでした。
壁に何やら色々と掲げられています。何を表している絵なんだろう……。
部屋の中に目を向けますと麦茶のようなウイスキーのような色をした液体の入った瓶が置かれていました。何なのでしょう。
進みます。散らかった部屋……。
壁にはバドミントンの選手の絵? ピンボケで申し訳ないです。
他にも何やら色々な絵が……全体像はどのようなものだったのか。そして何のための絵だったのか。
ガイドに置いて行かれないよう進みます。向こうに階段が見えましたのでパチリ。今回は上りません。
気になるものがあれば止まってくれと言えば良いのですけど、遠慮しぃなんですよ。
入らない部屋もとりあえずパチリ。
覗かせてもらいますよー。
ソファベッド……ですよねぇ? いたるところで見掛けますね、ソファベッド。
入院患者のベッドがソファベッドだったとは思えませんよね。この部屋は病院で働く人の宿直室だったのでしょうか。
駆け足での散策のまま病院から出ました。出入口の前には大きな木が生えています。葉っぱが色付いている……2013年の秋でした。
次回予告
しばらく外を歩きます。
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