チェルノブイリ日記 45 ~ 君たちはポリーシャホテルの屋上へどう行くのか
あの観覧車
前回のあらすじ。
ポリーシャホテル(готель Полісся)の最上階からプリピャチの街を眺めています。
※ この記事は有料の設定にしていますが、全て無料で読めます。読み終わって面白かったと思われましたら投げ銭として購入の手続きを行って下されば幸いです。
※ 過去の日記はこちらから。
前々回でちらと書きましたが、朝日新聞GLOBE+というサイトによりますと2021年4月に訪れたときポリーシャホテルは屋上が崩壊しそうなのでもう入ることは出来ないとチェルノブイリのガイドに言われたそうです。
つまりこれはもう見ることの出来ない景色なのですよ。
右側へ視線を向けます。
……観覧車が見えますか?
プリピャチのランドマーク、あの観覧車です。
視線を下げてみましょう。
「観覧車が見えますか?」という問いかけがなければ見逃されていたかも知れませんね。
見えましたか、観覧車。
え、どこか分からない?
では答えを……
例によって例にもよって木に埋もれかけてんじゃん!
観覧車に乗って木しか見えなかったらさすがにちょっとがっかりですよね。
最上階には何があったのか
景色はこのあたりにしておいて、最上階の様子を見てみましょう。
何やらオシャレな雰囲気の壁ですが、単に壁が剥がれて中身が見えているだけなのですよね。
椅子や棚らしき残骸が転がってはいますが、最上階が元々はどのような用途の部屋だったのかは想像が出来ません。
しかしビール瓶らしき瓶ってどこにでも転がっていますね。まぁ外で飲むビールは美味しいですけど、そんな言うほど所かまわず飲むか?
間取りや床の雰囲気からして客室ではなさそうですよね。ホテルの最上階ですし、スカイラウンジというところなのでしょうかね。しかし社会主義国家のソ連時代のホテルってどうなのでしょう。
ところで奥に階段が見えますね。
何ぞこれ……部屋の片隅に唐突な階段、その先に扉。
よく見ますとドアノブが外されてしまっているようです。開かずの扉!
まぁ体当たりをするなり鈍器で殴り続けるなりすれば壊せそうではありますが……。
いったいどこへ通じているの。
この部分なのかなぁ。
まぁ屋上へ出るための扉は必要なのでしょうけど、この階段はちょっとセンスが独特ではないですか。子供とか絶対に意味なく上り下りするやん。そして手すりがないので横から落ちるという。
ホテルにしてはシンプル過ぎるスイッチ。この飾らないセンスが社会主義国家ということなのかしら。
屋上に出てみたけれど
唐突ですが屋上に出て来ました。先程の扉からではありません。
この扉からです。
……何か違和感を覚えませんか。扉の向こうに足場、床がないような……?
そうです、ないんです、床が。
これは別の扉なのですが、右手にハシゴが見えますか。
そうです、ハシゴなのですよ。
先に上ったガイドが待機してくれていまして、そんなガイドを待たせてハシゴの写真を撮る神経がございませんでしてね、肝心のハシゴの写真がありませんの。ごめんなさいね……。
こんな感じで、壁の高いところに扉がありまして、ハシゴを上ってそこに辿り着くのですよ。しかもそのハシゴの高さは自分の身長以上なわけで。
しかしここ、扉が開け放たれていましたのでハシゴを上りガイドの手を借りプールから上がる要領で屋上へ出られましたけど、扉が閉まっていたらそもそもどうやって開けるのでしょう?
先の写真の扉はハシゴが横に設けられていて天井まで繋がっていましたので何とかなりそうですが、この扉のハシゴはそうではありません。ちょっと危険過ぎません? チェルノブイリでは今に始まったことではありませんが。
さて、屋上を歩いてみま……
ぎゃーす!
こんなところまで落書きかよ!
このときの私の手荷物は一眼レフカメラにミラーレスカメラ、水などが入る程度の大きさの鞄だったのですが、それを肩から提げておっかなびっくりハシゴを上りました。
落書きの道具がどれほどの大きさなのか知りませんが、なんなんこのエネルギー……。まぁ廃墟への落書きは賛同しませんけどね。
さて、今度こそ改めて屋上を歩きましょう。
これは……テーブル? ではないのでしょうけど、ビアガーデンのテーブルに使えそうですね。
こちらは長テーブル……というわけではないのでしょうけども。
いやほんとどういう用途で設けられたのでしょう? 屋上に詳しい人ならパッと分かるのでしょうかね。まぁこの日記は第1話でさえ公開から11ヶ月も経ってビュー数が161という、まともなクリエイターならとっくにパソコンを投げ捨てて田舎へ帰っているような体たらくですから、そんな人に読まれることはないのでしょうけども……。
しかもnoteのビュー数って記事が開かれた数ではなくてタイムラインに表示された数も含めてのものなんですってね。絶望的やね。
サポートや投げ銭をして下さる皆様、本当にありがとうございます。
ここにも木や……。しかもわりと立派にお育ちになって……。
近年はビルにも緑をということで周囲や屋上で植物を育てられていることもあるようですが、こちらはそういった意図された植物ではありません。勝手に根を張って……建物の崩壊を助長しているのでしょうね。
次回予告
怖いからやめてくれる?
ここから先は
¥ 100
読み終わられて「面白かった」「役に立った」「他の記事も読みたい」などなど思われましたらサポートを是非よろしくお願いします。