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チェルノブイリ日記 1 ~ チェルノブイリなら合法的に廃墟散策できるやん! 行こ!
チェルノブイリへ行って来ました
小学生の頃に近所の長屋群が建て替えのため空き家になったことをきっかけとして廃墟に惹かれるようになりました。
しかし廃墟といえど所有者がいますので入ると不法侵入になりますし、ヤンキーや住人がいたら怖いものです。ですのでインターネットで写真を探して「摩耶観光ホテル萌え」「宇宙回転温泉萌え」で済ませていました。
チェルノブイリへ行ってみたいと思ったきっかけや時期は全く覚えていないのですが、少なくとも2011年の東日本大震災より前です。
インターネットで調べましたらチェルノブイリ原子力発電所やその周辺地域に入るにはウクライナ当局の許可やガイドの同行が必要で、旅行会社に諸々の手配を依頼して行くのが一般的のようです。
料金は人数で割り勘という会社が多いですので、大勢で行くとお得になります。
それより何より日本の廃墟へ入ると不法侵入になりますがこれなら合法的に行けるんじゃね。
というわけでインターネットで知り合った同じ趣味の匂いがする何人かに声を掛けてみたのですが、興味があるとは言ってくれるもののじゃあ行こうという話にまではならず、いいよいいよじゃあ独りで行くよ! と私独りで旅行会社にコンタクトを取ったのでした。
※ この記事はトリップウォーカーに掲載していた「チェルノブイリ日記」を書き直したものです。有料の設定にしていますが、全て無料で読めます。読み終わって面白かったと思われましたら投げ銭として購入の手続きを行って下されば幸いです。
まずはイスタンブールへ
そして2013年10月11日の夜、私は関西国際空港のゲートで搭乗を待っていました。トルコ航空イスタンブール行き。さすがに日本発ということだけあって日本人の姿が多く見られました。
当時のメモを読み返しますと「ゲート ベンチの向かいに金髪巨乳美女」「搭乗 隣は金髪女性」同じ女性なのかどうか分かりませんが、金髪女性に縁があったようです。他に書くことはなかったのか……。
約13時間のフライト……だったかな? トルコのイスタンブールに到着しました。朝6時です。普段なら眠っている時間帯でしたので、機内でもとても眠かったのですが、眠気を逃してしまいまともに眠れませんでした。眠いのに眠れないというこの辛さ……。
しかし旅先というのはテンションが上がるもので、いや、エスタロンモカも服用していたと思いますが、動けないほどではありません。
「飛んでイスタンブールなう」とお約束の言葉をSNSに載せ……
ウクライナの首都、キエフ行きの飛行機に乗るゲートへ向かいます。
同じ飛行機でイスタンブールに着いたはずの日本人たちはどこへ行ってしまったのかな……。
まぁトルコ観光なんだろうな……。
と思っていましたらもちろんそうで、キエフ行きの飛行機に日本人はおそらく私だけ。そりゃそうだよねー。
キエフに着いた……お迎えは?
屈強な外国人男性に挟まれた席で爆睡し、「ボルィースピリ国際空港」というちょっと発音しにくい空港に到着しました。
簡単な入国審査を済ませ、預けた荷物が出て来るのを待ちます。待ちます。待ちます……。一人、また一人と荷物を手に去って行きます。えーと、私の荷物は……?
ターンテーブルの上がすっかり空になり、止まってしまいました。周りに人もいなくなってしまいました。うそぉん! 空港職員になんて言えば良いんだ。オレノバゲージ! ロストバゲージ! そうです、英語なんてまるで分かりません。中学高校で真面目に学ばなかったツケをこんなところで払うことになるとは……。
焦っているとターンテーブルが再び動き出し、ようやく私の荷物が出て来ました。良かった、本当に良かった!
さて、現地のガイドが空港へ迎えに来てくれているはずなんですが……。えーと……どこにいるの?
それらしき人がいない。声を掛けて来るのはタクシーの運転手ばかり。え、どうしたらええの。
どうしようもないので電話を……外国で電話ってどうやって掛けたらええん! メモ帳を開きます。良かった、出発前に調べておいて良かった!
「ハロー」
英語ー! 限りなくゼロに近い英語力で私の名前と空港に着いた旨を必死に話し、恐らくネイティブではない相手の英語を必死に聞き取りました。建物の中で待ってろと言っている……のだろうなぁ。だよね? ですよね?
私の職業は……?
到着早々に二度も焦ることとなりましたが、ガイドと合流することが出来ました。ガイドの運転で車を走らせて貰い、いよいよチェルノブイリへ向かいます。
ガイドに職業は何かと聞かれ、貧しい英語力で必死に説明していましたら
「ユーアージャーナリスト」
んん? 何を言っているのだ。これまた貧しい英語力で必死にヒアリングをしていましたら、どうやらチェルノブイリの立ち入り禁止区域に入るためにはウクライナ当局の許可が必要なんだけど観光目的ではダメで、取材という目的で申請し許可が下りた、だから君の職業はジャーナリストということになっているということのようです。え、それって現地に着いてから言うことなんですか?
まぁ嘘も方便ということかなぁという程度に考えていましたが、観光ではなく取材ということの意味は今後思い知ることになります。
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