ニンジャスレイヤーTRPGリプレイ:NSPD/69課キャンペイグン第八話「プレリュード・オブ・ジェミニ・ミッション」
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前奏曲:#1
護衛編:#1 #2
暗殺編:#1 #2 #3
この記事は2021年11月13日〜12月26日に、筆者NMの元Discord上で開催されたニンジャスレイヤーTRPGのセッションを、少々の加筆修正を加えて公開したものです。
ネオサイタマ市内のとある高層ビル、その66階。ここに入居している「トオル・ハンマー総合警備」の社長室。机の上にはUNIXモニタが置かれ、その周囲にはさまざまな書類が散らばっている。内容はどれも事業にかかわるものだろう。
オーガニック・レザーシートに座す社長、オオツチ・トオルは電子煙草をふかし、白煙を吐き出す。彼が目を通している書類には「クリスマスパーティ」と記されている。おおかた、どこかのカネモチの祝宴に警備員を送り込む契約があるのだろう。
「ふぅ…しかし、アレは来るのかね…パーティに」UNIXの方にはその出席者の一部が表示されている。未だ打ち込み中のようだ。「タダオ大僧正」「オムラ」「ヨロシサン」…他にも名の知られた企業人の名が記されているのが伺える。
(場所は…)画面をスクロールする社長。開催地には、ネオサイタマ湾に浮かぶ孤島が選定されている。出入口はほとんどない。警備を固めるには好立地と言えよう。無論手抜かりはない。トオル・ハンマー社は自社警備員99%の比率で、傭兵を雇うのは特別な場合に限る。その1%の意味するものは、ネオサイタマ社会に詳しい者なら自明であろう。
社長は今一度白煙を飲み、吐き出す。そして目を瞑り、黙考する。この案件は必ず成功させなければならない。ああ、今年のクリスマスは帰れないか。 彼には、書棚に置かれた紅白色のラッピングがされた箱が「インガオホー」と呟いたように感じられた。
ネオサイタマにそびえる悪の巨城、トコロザワ・ピラー。その最上階、天守閣の黄金タタミに座す男…それは、闇の帝王、ラオモト・カン。 彼の言葉が、臣下の者に投げかけられる。
「……クローンマッポ計画の方は」 帝王の前では、一人のニンジャがドゲザしている。灰色の装束に、オムラ社製急速冷凍装置を背負ったニンジャだ。 「ハハーッ。評議員12人中9人はこちらに転びました。山吹色のオハギを噛ませたら、奴ら簡単に転びましたよ」
ラオモトはニューロン内で評議員たちの顔を巡らせる。ノボセ老を中心とする派閥の者だろう。彼らはNSPDに残された最後の良心、黄金では倒せぬツワモノだ。 「フーム、では残りの三人にはワシからのクリスマス・プレゼントを贈らねばならんな。」 「ヨロコンデー!」
ラオモトが命令すると、灰色装束のニンジャは連続バック転を打ち、天守閣から飛び出していった。 「ムッハッハッハ!」市警重鎮たちもラオモトのプレゼントを喜んで受け取ることだろう。帝王の高笑いが天守閣に響き渡った。
マルノウチ地区、69課本部ビル。
君達がくつろいでいると、一本のIRC通話が入ってくる。
送り主は先日救出したYCNAN…
「ハァーイ。久しぶり…でもないかしら。YCNANよ」
シルヴィ: 『…あれ』通話に気が付く「YCNAN=サン?」
サスツルギ: 『ドーモ、YCNAN=サン、リヨト・タルヒです。』IRC空間で一礼
ゲイラヴォル: 「もう偽物だなんだと騒がなくて済むようになったのは良いことだね…」物理空間でしみじみと呟き、IRCにつなぐ。 『ドーモ、YCNAN=サン。元気な顔でまたお会いできて何より』
ナンシー: 「全くだわ…ニセモノ騒動はもううんざり。本物だから安心して、ね?」
ランドレアム: 『……ドーモ、YCNAN=サン。それなら安心ッスね』
サスツルギ: 『それで……今回は一体どのようなご用件でしょうか。何か新しい情報でも?』
ナンシー: 「…「カチグミ・サラリマンのクリスマスパーティに笑い爺が出席する」という噂をつかんだわ」
ランドレアム: 『笑い爺……!』
シルヴィ: 『笑い爺…』
シルヴィ: 『サイバーツジギリの…要はダークチップの元締めね』
ゲイラヴォル: 『…噂が本当なら大したもんだ』
サスツルギ: 『……。』
ゲイラヴォル: 『尻尾が出ないようにこそこそ立ち回っていたのが、ようやくってところか…』
ランドレアム: 『チャンスッスね』
ナンシー: 「出処は「トオル・ハンマー総合警備」。ちょっとソッチのほうを探ってたら、それっぽいのを掴めた」
サスツルギ: 『ええ、折角の機会、是非活かしたいところです。』
サスツルギ: 『トオル・ハンマー総合警備……ああ、例の。』
ランドレアム: 『例の警備会社ッスか』
シルヴィ: 聞いたことあるかな?
ゲイラヴォル: 「……………」厭わしげに顔を顰めたのが、IRC空間からでもわかる。
シルヴィ: 『裏についてるって所の…なるほど、そっちの筋ね』
ナンシー: 「そうそう、この前も言ったでしょ?あの会社。アレのデータベースに、ずいぶんな大物が出るパーティの警備情報がひっかかってね。」
サスツルギ: 『何ともきな臭い話です。』
ランドレアム: 『そうッスねえ』
ゲイラヴォル: 「…"ずいぶんな大物”、か」
シルヴィ: 「…そいつが出てくるってことは、他にもデカいのが出てくるわけ?」
ランドレアム: 『本人が出てくるって事は相当デカい事でもあるんスかね、あっちにとっても』
ナンシー: 「「タダオ大僧正」「オムラ」「ヨロシサン」…他にも名だたる名士がちらほら。」
ランドレアム: 『……めちゃくちゃビッグじゃねえッスか』
ナンシー: 「出席者全員が暗黒組織の関係者ってわけじゃないけどね。」
ゲイラヴォル: 『…表にも裏にも顔が利く連中ばかりってのは確かだね』
シルヴィ: 『オムラにヨロシサンねぇ…』名だたる暗黒メガコーポだ…
サスツルギ: 『そのような大物が集まって一体何を企んでいるのでしょうか。』渋い顔で腕を組む
ゲイラヴォル: 『さあて。わかっているのは要するに、一大商談なんだろうさ…笑い爺にとっては』
ランドレアム: 『しょうだん……ッスか』
ナンシー: 「そ・こ・で、貴方達に潜入作戦を提案したいと思って、ね?」
ゲイラヴォル: 『そしてそれが成功するまでに、多くの人間の命が当たり前のように犠牲になっているってコト』
ランドレアム: 『潜入作戦?』
サスツルギ: 『フム、詳しく伺いましょう。』
ゲイラヴォル: 「……潜入ウ?」
シルヴィ: 『潜入!』
ランドレアム: 『……オレ、めっちゃ悪目立ちしそうッスね……』ぼそりと呟いた
ゲイラヴォル: 「だーいじょぶだよ」ランドレアムにトライバル・タトゥーだらけの両腕と、金属製の右拳をちらつかせる。「これより悪目立ちしそうな奴なんて居ないからさ」
ナンシー: 「パーティの開催地はネオサイタマ湾に浮かぶ孤島。「セッタイ・アイズル」と呼ばれているそうよ。お題目は…クリスマス・パーティとは言うけど、中身はわからないわね」
サスツルギ: セッタイ・アイズルについては知っていますか?
NM: あんまり深くは知ってそうではなさそうですが、名前くらいはご存知でもおかしくはないかな?カチグミだし
サスツルギ: だよね!ヨシ
ゲイラヴォル: ネーチャンはどうだろう…あんまり深く知りたくもなさそうだが…
サスツルギ: 『"セッタイ・アイズル"、聞いたことはあります。あまり詳細には知りませんが……概要程度であれば』
シルヴィ: 『なんかのそういうダンゴウ料亭?』
ナンシー: 「サスツルギ=サン、どんなことでも教えて頂戴。情報はあるだけ嬉しいわ」
ランドレアム: 「まあそうかもしれねえっスね……オレは確かに目立つものは身に着けてないし……」ゲイラヴォルへ
ゲイラヴォル: 「セッタイ、セッタイねえ……セッタイ…」頭を捻る!
ランドレアム: 『全然わからねえッス……』
サスツルギ: 『前世紀は石油掘削施設、そして今は……ありとあらゆる非合法ビジネスが軒を重ねる闇カネモチ達のヘイブン……と。』
シルヴィ: 『うへぇ』
ゲイラヴォル: 『オーゥマジで』
ナンシー: 「…とんでもないところを当てちゃったわね。厄介な…」
サスツルギ: 『……あまり近寄りたくはないものです。』
ゲイラヴォル: 『非合法ビズ…まぁうん、だいたい察した。サスツルギ=サンは寄んなくて正解のネオサイタマの暗部だろうさ」
ランドレアム: 『……??』ランドレアムも頭を傾げた。『まあ超ヤバイ案件だってことは分かったッス』
シルヴィ: 『ま、でも難しいダンジョンほど潜り甲斐があるってもんよね』
サスツルギ: 『ですが、そうであればなおさら女性にはオススメできません。』言葉を濁す
ナンシー: 「タイガー・ホールに入らずんば、ね。笑い爺にたどりつくには」
シルヴィ: ハック経由では情報見つかります?
ゲイラヴォル: 頭をさらにかく。『正直そんなのと似たような例はいくつか思い当たるな。ランドくんやシルヴィにも寄ってほしくないね』
NM: ふむ…ではハッキング判定をどうぞ!
シルヴィ:28d6>=4 = (6,5,2,2,2,2,3,3,4,1,2,6,3,5,2,4,3,3,4,4,4,1,2,6,2,6,5,1 :成功数:12) = 12
NM: よしよし!
シルヴィ: さすがにね
ゲイラヴォル: 安定!
ランドレアム: つよいぜ
サスツルギ: 怒涛の2ラッシュでちょっと草
ランドレアム: アッホントだw
ゲイラヴォル: 2,2,2,2…w
シルヴァリィタクトが調査した情報によると…
「臨時コンパニオンを募集している」、といった求人、「神前闘技」というワード、が浮かんできた。 物理的な解決手段としては、招待券を持っているカチグミから「譲って」もらう、というアイディアがまずひとつ浮かぶだろう。
サスツルギ: ほほう
ゲイラヴォル: 『……シン、ゼン、トウギィ?』さらに素っ頓狂な声をあげる。
ナンシー: 「んー、しかし、厄介ね。侵入しようにもどういう方法をとるか…」
サスツルギ: 『要は闘技大会、つまり見世物ということでしょうね。』
シルヴィ: 「テンプルでも外面に使ってるのかしらね」
ランドレアム: 『アーなるほどッス。ヤクザとかもよくやってるヤツッスね』
ゲイラヴォル: 『神の御前に捧げる…って感じのアレかぁ。それを闇カネモチが主催しているのがなんともだけど』
シルヴィ: 『一般的にはカチグミの客の立場で入るのがお得かぁ…』ちらっとサスツルギを見る
サスツルギ: 『潜入手段としては求人を受けるか、カチグミの招待券をどうにか確保するか……といったところでしょうか。……シルヴァリィタクト=サン、何か?』
シルヴィ: 『……実際、確保しようと思えばできたりするの?』
サスツルギ: 『そう、ですね……。まぁ、やろうと思えばできるでしょう。』シルヴァリィタクトに答える。あまり乗り気ではないが。
※実家のコネ、使うっきゃない…?
サスツルギ: NMさん、どう?
ゲイラヴォル: 確保しようとすれば間違いなくタルヒの評判がなんかなりそうではある…
サスツルギ: 元からつながりがあるかもしれないから(それはそれで嫌だw)
NM: 知り合いに大物企業家、いるよね? やろうとすれば可能だろう…彼らは新たなスポンサーなら大歓迎でしょうから。タルヒ社長クラスともなれば、やりようはあります。
ランドレアム: ほうほうほう
サスツルギ: まぁ、ツテはあるやろな……
ゲイラヴォル: まぁうむ…!
シルヴィ: デメリットは?
NM: 物理的にはありませんがサスツルギの心が痛みます
サスツルギ: そうだね(そうだね)
NM: その選択肢を取るなら、親父殿に連絡して交渉しなけりゃね
サスツルギ: そうね……
ゲイラヴォル: あっ…
サスツルギ: 次男が久々に実家に帰ってきたと思ったらセッタイ・アイズルのチケットを要求してきたでGOZARU
シルヴィ: うーんこれは気が重い
ゲイラヴォル: 捜査内容なんて明かせないしね…
シルヴィ: 『4人で行くなら、色々手分けもできそうだけど……?』
ゲイラヴォル: 『…或いはあたしがシンゼントウギってのに参加するとか』
サスツルギ: 『実際陽動と潜入に分かれるのは良い手かもしれません』
ナンシー: 「ニンジャが四人もいれば、取れる戦術はいくらでもありそうね」
サスツルギ: 『一先ずどのように動くにせよ、ホタカ=サンたちに事前に報告する必要はありそうです。』
サスツルギ: 『現時点の段階でも十分有力な情報ですからね。』
シルヴィ: 『そうね』
ランドレアム: 『そうッスね。ホウレンソウは大事っス』
ナンシー: 「パーティまでもう日がないわ。今日明日のうちには参加者は島へ向かうはずだし、ASAPでお願いするわね」
ゲイラヴォル: 『だね。手っ取り早くこっちで作戦を決めるよ』
サスツルギ: 『承知しました。』
ナンシー: 「了解、決行の時には連絡してね?」
YCNANは通話を切……
君達が上司に連絡を取ろうとすると、割込みでIRCの着信があった。
相手先の番号は、ネオサイタマ市警49課…
49課の…ノリべ…!
シルヴィ: 「さて…って、あれ?」
ゲイラヴォル: 『お』
ランドレアム: 「アレ、なんスかね……」
サスツルギ: 「フム?」IRC通話を繋ぐ。『ドーモ、69課のリヨト・タルヒです。』
ノリべ: 「ドーモ、49課のノリべだ。イノウエ=サンがたった今くたばっちまったぞ」
ランドレアム: 『……え?』
イノウエといえば、ノボセ派の警察評議員である。
ゲイラヴォル: 「!?」
ランドレアム: 『それは、どういうことッスか……!?何があったンスか!?』
シルヴィ: 「くたばったって……」
サスツルギ: 『な……!?』
ゲイラヴォル: 『くたばった…わざわざかけてくるってことは病死とかではないよね。状況はどうなってる?』青天の霹靂そのもの、といった動揺を押さえ込み、状況整理。
シルヴィ: カタカタとニュースを見る。事故情報…?
サスツルギ: 『わざわざ49課の貴方から連絡があったということは、N案件と考えてよろしいでしょうか。』一瞬で動揺を抑え、セイシンテキを整える。
ノリべ: 「おいおい、死んだのは残念だが、原因は驚くことじゃないぜ。検死によると、自宅でパンキドー中に転倒死したらしい」
サスツルギ: 『つまり、事故死…?』訝しむ
ノリべ: 「トレーニングのプロテイン補給に豚足を急いで食べようとして、脚を滑らせたみたいだ。口に豚足が突っ込まれてら、よほど食い意地が張ってたらしいな、あのおっさん」
ゲイラヴォル: NM! ネーチャンとランドくん気づくかなコレ!
ランドレアム: 『そ、れは……』
ランドレアム: テダシムヨウのサインと気付くか判定できるかな
シルヴィ: 『警察官部自宅で転倒…豚足…?』
ゲイラヴォル: 『豚足』
NM: では二人はニューロンUHで判定!
ゲイラヴォル: OK!
ゲイラヴォル:13d6=6 = (3,4,1,5,2,1,3,4,6,4,6,6,2 :成功数:3) = 3
ランドレアム:8d6=6 = (1,6,4,5,4,1,5,6 :成功数:2) = 2
ゲイラヴォル: 裏社会の住人の貫禄!
NM: OK!
ゲイラヴォル: ランド君も納得のサツバツ成功だ!
サスツルギ: ヒサツにサツバツ!
ランドレアム: ランドくんも元ヤクザなので知っているようだ
シルヴィ: 詳しいぜ
ゲイラヴォル: 『………確かに豚足なんだよね、それ』ノリベに確認!
ランドレアム: 『……』
ノリべ: 豚足…豚足といえば、裏社会では「テダシムヨウ」の符丁を意味する。 「ああ、たしかに豚足だ」
ゲイラヴォル: 『豚足が、口に詰められている。それで。事故死』
ノリべ: 「繰り返すようだが、事故死したイノウエ=サンの口に、豚足だ。」
サスツルギ: 『……??』さっぱり分からない、といった表情を浮かべている
ゲイラヴォル: ゲイラヴォルの表情は、シリアスである。
シルヴィ: 『それって、何か…?』
ゲイラヴォル: ノリベに言うとしてあいつフォールンデッカーだからなぁ…
シルヴィ: 『……隠しコマンド?』
ランドレアム: 『……まあ、そんな感じッスかね』
ゲイラヴォル: 「んなワケあるかい!」
ゲイラヴォル: 『…コマンドというよりも、そう、まあ隠語?』
ランドレアム: 『そうッスね、そっちの方が近いッス』
サスツルギ: 『その意味は…?』
ゲイラヴォル: 「流石たたき上げのマッポ…あんたも知ってるんだね」
ランドレアム: 「まあ、これでも色々と経験してきたッスからね……」少し目を逸らす
ゲイラヴォル: (…色々と…か)ノリベに聞こえないように、マイクをミュートにして告げる。 「イノウエ=サンは殺された。豚足の意味は"テダシムヨウ"。裏社会の"権威ある何者か"によって始末されたことが推測される」
ランドレアム: 「……」物理世界で険しい表情を浮かべる
サスツルギ: 「つまり……」如何に裏社会に疎いサスツルギでも察する。「ナルホド。」
シルヴィ: 「……」口がへの字になる。
ゲイラヴォル: 「…」マイクをONにしてノリベに続ける。『イノウエ=サンはここ数日、何か重大な会議に参加してたりした?』
シルヴィ: 『49課的にはこれは事件性アリな感じ?』
ノリべ: シルヴィに問われたノリべは、少しの沈黙の後 「…事件性はないな。これはただの事故だ。冬になるとこういうことが多くて困るぜ。お前らもオーゾニを急いで食べるタイプなら、オショガツに死ぬぞ?」
ゲイラヴォル: 『…なら、こうも急いでなぜ音声通話を?IRCメッセージでも済むハズ』
ランドレアム: 『……恐ろしいモンッスね、冬は』
サスツルギ: 『ご安心ください。そのような不手際は起こしませんので。』ノリベの冗談に冷たく返す。
※堕ちしても最低限の矜持喪わず
シルヴィ: これはノリベは”気づいてる”と見ていいのかな?
ゲイラヴォル: 気づいた上で、それに従うのか、抗うのかがわかるかな… ネーチャンの問いはそれを図るものだ
NM: 奴は気付いている…暗黒の符丁に…
ランドレアム: 気付いていた!
ゲイラヴォル: やはりというかフォールンデッカー
サスツルギ: さすノリベ
シルヴィ: 『了解。…そういうことね』
ノリべ: 「いいな…繰り返すようだがこれは事故死だ。イノウエ=サンが評議員だろうと関係はない。…へたに手を出すな」ことさらに「事故死」という部分を強調するノリべ。
ゲイラヴォル: 『………だいたいわかった。ドーモね』
サスツルギ: 『それは我々69課に対する越権行為なのではありませんか?』あくまで冷ややかな態度は崩さない。 『……ですが、心に留めておきましょう』
ゲイラヴォル: 急いでメモにペンを走らせ、シルヴィにイノウエの最近の会合、特にメガコーポ関連の会合があったかを調べるように指示! そのNSPD側の同席者、特にホタカ側の同席者も調べて欲しい、と添える!
ノリべ: 「越権?イヤミな先輩デッカーの雑談でしかねえぞ」
サスツルギ: 『……そういうことにしておきましょう。』
シルヴィ: 「…ok」イノウエの最近の状況を調べよう。何かネタはあるかな?
ランドレアム: 『……ノリベ=サン。”報告”ドーモッス』
ゲイラヴォル: 『…あんたも年末のモチには気をつけなよ。あんまり食べたことないからわかんないけどさ』
ゲイラヴォル: 『そんなに喉に詰まるんだ』
ノリべ: 「ああ、気をつけるさ。報告?はて、俺は何を報告したんだろうかな?」
ランドレアム: 『”事故死”ッスよ”事故死”』
ノリべ: 「あー、聞こえないな。通信状況が悪い、オーバー」ノリべは切断した。
ランドレアム: 「……あれ」
サスツルギ: 「……全く、とんだ茶番でした。」うんざりとした表情を浮かべている。
ランドレアム: 「まあノリベ=サンなりの配慮ってヤツッスよ」
サスツルギ: 「しかし、放置はできません。このままではホタカ=サン、そしてノボセ=サンの身がアブナイ…。」トントン、とテッコの指で滑らかに机を叩く
ゲイラヴォル: 「あれが?随分回りくどいもんだ……でも回されたからにはどうにかしなきゃ、さ!潜入任務に、謎の事故死、全く!」慌ただしく動き回る!
先日のことだ。市警評議会では「とある重要人物」と、評議員たちの会議が行われた。「市警の新規採用に関する事案」なる議題があげられ、12人中3人の反対者がいた。イノウエ、ホタカ、ノボセ…彼らは勇敢にも重要人物の提案を阻止しようとした。
ゲイラヴォル: 「あいつ、いつもあんな"回りくどい"ワケ?」ランドレアムに聞く!
ランドレアム: 「より大きいなんかと戦うには、そういう”回りくどい”のが必要だったンスよきっと。オレ達が来るまで、NSPDはN案件に対抗する手段をほとんど持ち合わせてなかったンスから」
シルヴィ: 「…ノボセ=サンは49課がそれこそ全力で護るだろうから…こっちはホタカ=サンを護らなくちゃいけないってことか」
サスツルギ: 「ええ、3人の反対者の内、イノウエ=サンがまずターゲットになった、ということはやはり残り二人も狙われていると考えるべきでしょう。」
ゲイラヴォル: 「……まぁ分からなくもないけど!ホタカ=サンもそうだけど、こっちとしちゃノボセ=サンも心配だね…」何を隠そう、スカウトしてくれた恩人である。
サスツルギ: 「苦渋の策ではありますが、潜入と護衛は人員を分けるべきであると提言いたします。」
シルヴィ: 「ツー・ラビッツかぁ」
ゲイラヴォル: 「賛成。マルチタスクは苦手」
ランドレアム: 「……どっちもデカい事件なのに、分かれなきゃいけねえのはなかなかハードッスね」
ゲイラヴォル: 「2、2が一番効率がいい。何かあった時に互いを庇えるように」
ランドレアム: 「そうッスね。ツーマンセルで動くのが良さそうっス」
ゲイラヴォル: 「互いにリスクをカバーし合える上、怪我した人員をもう片っぽが引きずってける。後者の例が発生しないためでもあるけど…」
ゲイラヴォル: 「……そうだ、ヤモト=サン!」いつも以上に忙しなく動き回る!
NM: ようやく彼女のことを戦力にカウントしてくれたようだな
サスツルギ: 「ええ、今回のようなリスクの高い任務であれば、猶更複数行動が好ましいでしょう」
※忘らるる矢本小季
ゲイラヴォル: PLがド忘れしていた…
ランドレアム: ヤモッチャン……
ゲイラヴォル: なさけんごつ!腹ば切りもす
シルヴィ: 毎回飽和火力にお世話になっているんだがなぜか忘れる罠
NM: いまこの場に居ないので仕方ない…
サスツルギ: 「……ヤモト=サンにあのような所へ潜入をさせる訳にはいきません。」
シルヴィ: 「うん」 深くうなずく
ゲイラヴォル: 「そりゃそうだ」 即答!
サスツルギ: 「そして、私もあまり潜入には向かないでしょう。顔が割れすぎています。」
ランドレアム: 「それもそうッスね」
ゲイラヴォル: 「まぁタルヒ社の顔のひとりだもんね」
シルヴィ: 「うん」
ランドレアム: 「じゃあ、サスツルギ=サンとヤモト=サンは護衛で確定ッスかね」
シルヴィ: 「……護衛任務、っていうならランド君もそっちに行った方がいいと思う」
ランドレアム: 「そうッスかね……?」
シルヴィ: 「とっさで攻撃と攻撃の間に割って入れるのはランド君だけだよ?」
ゲイラヴォル: 「まあ、今まで見ていてのあの体捌き。あんたボディーガード向いてるんじゃない?」
サスツルギ: 「ランドレアム=サンの護衛は頼りになりますからね。」
シルヴィ: 「うんうん」
ランドレアム: 「それはそう……っスけど…二人で潜入任務って……大丈夫なんスか?」
ゲイラヴォル: 「なんならあたしより警備員に向いてる気がするなァ………」ウーンと気恥ずかしげに頭を捻る。
シルヴィ: 「ま、YCNAN=サンもいるし…可能ならイチロー=サンが手伝ってくれるといいんだけどなぁ。あの人絶対強いし」
サスツルギ: 「先ほども申し上げた通り、私としても本来女性には行ってほしくはないのですが……ここはお二人の力を信じるしかありません。」
ランドレアム: 「……なるほどッス」
ゲイラヴォル: 「……ありゃ強いって言うか……」
あの禍々しき魂…心から畏怖を感じる。
イチロー・モリタという男…!
ゲイラヴォル: 「…いや、よしたがいいと思う」 冷や汗を垂らしながら告げる。
サスツルギ: 「あくまで本件は私たちマッポの仕事です。外部協力に頼りすぎるのは控えるべきかと。」
ゲイラヴォル: 「モリタ=サンは民間人。巻き込むわけにはいかないしね」 (…体裁上は…だろうけど)
シルヴィ: 「……まぁ、そうだよね」実際シルヴァリィタクト的にもあの人はコワイ。主に中に宿るソウルが恐ろしさを強く感じている。
サスツルギ: 「では粗方方針も固まりましたし、YCNAN=サンに連絡いたしますか?」
シルヴィ: 「潜入方法はどうしよっか?闘技は2on2なんだよね?」
ランドレアム: 「確かそうらしいッスね」
サスツルギ: 「そのように伺っています。」
シルヴィ: 「闘技で潜入するならあたしも直接バトルに突っ込まなきゃいけないのはちょっと怖いかなぁ」主にLAN持ってない奴
シルヴィ: 「どうにかはなると思うけど…」
サスツルギ: 「では変装して潜入する方向性にしますか?」ゲイラヴォルを一瞥
ゲイラヴォル: 「…ま、なんとかカバーするよ。2on2でなくてもいけるんでしょ?」
しばしの会議の結果、セッタイ・アイズル潜入組は神前闘技に出場することとなった。
潜入しようと提案するシルヴィだが、ゲイラヴォルの意志は…?
ゲイラヴォル: 「…これで怪しまれる気がするんだよね…」両腕のタトゥーを見下ろす。
シルヴィ: 「…あー」
ゲイラヴォル: 「それに、経験上スパイはスタッフに紛れ込むのが定石なんだよね。実際何度もスタッフってテイで色んなトコ行ったし」
シルヴィ: 「それこそ…例の昔の勤務先に面が割れてるって可能性もあるわけか」
ゲイラヴォル: 「まー…そうなりゃ最悪だよね。裏で"常習犯"は顔が出回ってる。あたしも多分そう」
シルヴィ: 「……じゃ、やっぱり闘技かな。最悪バレたとしても闘技以外での手出しはそうそうできないでしょ」
ゲイラヴォル: 「ノリで入れるんじゃないね、こういうの…。闘技なら…そうだね、あくまで選手としてのエントリーだからスタッフに比べりゃ手薄かも」
シルヴィ: 「了解。じゃあそういうテイで行こうか」
サスツルギ: 「どうやら決まったようですね。」
シルヴィ: 「ん、待たせてゴメンね」
ランドレアム: 「大丈夫ッスよ」
サスツルギ: 「方向性の決定は大事なことです。双方納得できる方法に落ちつけて何よりですよ。」眼鏡を上げる
ゲイラヴォル: 「コレ、レギュレーションに合格するかな」右手のテッコを見せる。例によってタルヒ社製だ
サスツルギ: 「合格しないとでも?」眼鏡の奥で青色の瞳が煌めく
神前闘技はバーリ・トゥード(なんでもあり)。
もちろん、タルヒのテッコもだ。
ゲイラヴォル: 「いや、実はちょっとね…」碧眼が空を向く。最近開いたタルヒ社69支部にこっそり忍び込んでチューンナップしているのだ…
シルヴィ: 「重装備上等、いいねいいね」相手が重装備であればあるほどシルヴィ的にはやりやすいのだ。「それこそゲテモノウェポンの方が向こうじゃ歓迎されるんじゃない?」
ゲイラヴォル: 「それもそっか!ボッチャン、ガレージ貸して」バーリ・トゥードと聞いて納得!
サスツルギ: 「ドーゾ。それにゲイラヴォル=サンが密かにチューンナップしていることなら履歴に残ってますよ。問題ないので、ご安心を。」
ゲイラヴォル: 「あ、やっぱバレてたか…」
サスツルギ: 「まぁ、私の管轄ですので。」肩を竦める。何しろたった一人の支店メンバーだ。サスツルギはタルヒ社に追加人員を要求"しなかった"。
ランドレアム: かなしみ……
サスツルギ: 「他のお二人もよろしければご使用ください。いつでも使えるようにしておりますので。」
ランドレアム: 「分かったッス。オレもインプラントしてるんでありがてえッスよ」
シルヴィ: 「ハーイ。じゃ、YCNAN=サンに連絡して…準備はじめよっか」
方向性も定まったところで、一行はYCNANにコールする…
シルヴィ: 『もしもーし』
ナンシー: 「ハァーイ、決まった感じ?」
サスツルギ: 『お待たせいたしました。ええ、決まりました。』
ナンシー: 「じゃ、どうやる?やっぱり、四人で潜入よね…移動手段の用意なら任せて」
シルヴィ: 『…あー、それなんだけどね』
ゲイラヴォル: 「それが……ちょっとこっちで事案発生。潜入人員は2人になる予定」
サスツルギ: 『…誠に申し訳ございません。』
ナンシー: 「ん…何かあったの…とにかく、二人で潜入するプランに切り替えておくわね」
ランドレアム: 『スンマセンッス』
サスツルギ: 『YCNAN=サンのご協力を仰ぐ場面もあるかと思いますが、その時はドーゾヨロシクオネガイシマス。』
ゲイラヴォル: 『急に仕事が複数入っちゃってね…』
シルヴィ: 『そっちもそっちで、放置すると課の危機なのよね。…アブハチトラズ、といけばいいけど』
ナンシー: 「警察内部の……了解…。さて、こっちでも多少は調べられたけど、成功率が高そうなのはオイランに化けて行くことね。どうする?」
ゲイラヴォル: 『…未成年にオイランはちょっとね…』シルヴィを一瞥。
ナンシー: 「あー…ゴメン、それもそうね」
ゲイラヴォル: 『あたしはあたしで、オイランって言い張るには無理があるし。素行的にも』
ランドレアム: 『……なるほどッス』
シルヴィ: 「まぁ、どうにでも切り抜けようとは思ってたけどね。……例の”神前闘技”とやらにエントリーして突っ込むつもり。試合参加者となれば試合以外で妙な手出しも多少…しにくくはなるだろうしね。まぁ純粋な盤外妨害に遭うかもしれないけど…それはそれ」
ゲイラヴォル: 『勝算は、ある。と言うか多分あたしの職歴が職歴で色々アレで複雑だから……これしかない』後半言葉が濁る!
サスツルギ: 『……妙なハラスメントは防げそうなのは好印象、とは申し上げておきましょう。』それにいくら同僚とはいえ、オイランの変装など、あまり許容できそうにない。
ナンシー: 「了解。神前闘技の参加者名簿を…」ナンシーはUNIXを走らせる。 「あった。これをこうして…完了よ。名前は適当な偽名をつけといたから、よろしくね」
シルヴィ: 『ドーモ』
ゲイラヴォル: 『アリガト!』
NM:(チーム名は考えてください)
シルヴィ: チーム名!
ゲイラヴォル: リングネーム…
サスツルギ: チーム名か…金と銀
ゲイラヴォル: ポケモンかな?
サスツルギ: 「ではゲイラヴォル=サン、シルヴァリィタクト=サン、そちらはお任せしました。」
シルヴィ: 「ン、オイラン級航空母艦に乗ったつもりで任せといて」
ゲイラヴォル: 「OK。やるからにはしっかりやるよ………あ、仕事の方ね。情報収集の方」
ナンシー: 「じゃ、後でヨコハマ港の第三埠頭に来てね。足のつかない船を隠してあるから」
シルヴィ: 『ハーイ。…チーム名どうする?』ひょいっとゲイラヴォルを向く
ゲイラヴォル: 「どうするか………ワルキューレと銀の指揮棒…うーん。互いのネームに共通点とかあればやりやすかったんだけど。槍と指揮棒で"スティックス"とか?」
シルヴィ: 「いいねそれ!じゃそれで行こっか」
ゲイラヴォル: 「OK、それで決まり」
ナンシー: 「それじゃあ後でね」YCNANは通話を切る。
二人と三人、ここからは、しばし別の道を歩まねばならない。
どちらも茨の道となるだろう。
だが、我々が成さねば明日の光は喪われる。
69課よ…へだてるものをすべて打ち、進め!
護衛編:#1
暗殺編:#1
へつづく
支援されると転げ回って喜びます。