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【#アイドルアライブ】Deck Tech:しばく会式「桃白緑」

どうも。アイドルアライブをしばく会所属のそぉいです。

アイドルアライブ 第1回公式ファンミーティングに参加してきました。

イベントではトーナメント形式の大会が併催されておりこちらに参加するため「しばく会」のメンバーと調整を行いました。残念ながら自分の結果は奮いませんでしたが、21枚構築共有した池粕(@ikekasu_428)がTop4でした。こいついつも俺のデッキで発射されてる……

ということで、今回は「しばく会」の3人(僕、池粕、高須(@t4ks_))で21枚完全シェアして持ち込んだ【桃白緑】について、構築のおおまかな経緯と調整過程での思考について深堀りしていきたいと思います。

本記事では下記の短縮表記を用います。

愛澤日和→赤
篠田紗季→黄
姫野瑛里→桃
瑠璃川音羽→青
柊涼子→白
香月文乃→緑
ライトファン→ライト
コアファン→コア
愛が重いファン→愛重
厄介なファン→厄介
応援隊長→隊長
インフルエンサー→インフル

また、アイドル選択は「センター-サイド」表記を用います。
例えば、「日和センター・涼子サイド・文乃サイド」構成の場合は「赤-白緑」と表記します。
センターがどれであるかを重視しない、3キャラの並びのみについて表記する場合は「赤白緑」のように表記します。

ほか、カード名については一部省略して表記します。
分かりにくい部分があったらお伝えいただければ修整します。

デッキリスト

アイドル:姫野瑛里/香月文乃/柊涼子
===メインデッキ===
《DETERMINATION》 x 3
《Apart from You》 x 1
《Deal With》 x 3
《私がスターライト》 x 1
《純心ポイズン》 x 2
《ウザラヴ》 x 3
《ブランニュー・マイ・ストーリー》 x 3
《愛してくれない王子様》 x 2
===イベント===
《あの日の私に胸を張るために》
《想いを繋いで》
《私のシンデレラストーリー》

まず最初に謝っておきたいんですが、推しセンター前提検討じゃない構築方針です。というか箱推しなので誰センターでもよかったです。推しセンター前提から環境考察を進めた方にはあんまり参考にならないかもしれません。すいません…!!

■ 仮想敵の設定

アイドルアライブには、大別して2つの勝ち方があると考えています。

ひとつは、相手より先に大量の得点を行い、得点差によって勝利すること。
もうひとつは、相手が大量の得点を行えない盤面を作り続け、押し付けによって勝利すること。

まずこのゲームを攻略する上で、どちらのプランで勝利を目指すかを考えるのが重要だと感じました。

前者の勝ち方が行えるデッキの一つに、【赤-白黄】が存在します。序盤はボルテージと声援チップを溜めつつ待機し、100~120ボルテージ+6声援のタイミングで《ロケット》+「アンコール」+《ロケット》で大量得点。稼いだファンを元手にして黄イベント《輝き》で突然死を狙うアーキタイプです。

【赤-白黄】のいいところは、相手に先に得点された場合に白札+《会場トラブル》によって「いったんなかったことに」しつつ、仕切り直してもう一回自分の先手番をはじめられるところにあります。基本的にはつねに「相手より先に大量の得点を行い」の部分を達成できるわけです。

《デタミ》+「アンコール」+《デタミ》+《トラブル》で5枚まで壊せるので、序盤ある程度ゆっくり構えても割と巻き返せる逆転力があります。もちろん《トラブル》のコストははちゃめちゃに重たいんですが、もともとの爆発力に加えて逆転性能がある、ということでまず環境のスタートラインはここになるだろう、と考えました。

ちなみにこのデッキはしばく会では「パーフェクトストラテジー」と呼んでいました(《会場トラブル》ナーフ前の【赤白黄】は何されても完璧にフラットに戻してゲーム仕切り直してくるため)。

※補足:《会場トラブル》のナーフ
もともと《会場トラブル》は「自分の得点札が2枚より少なかったり相手の得点札が3枚より少なかったりしても可能な限り実行する」という裁定が降りていました。この裁定を利用して「自得点0点の状態からトラブルを起こす」、通称「0点トラブル」というテクニックが存在しており、これにより序盤に3~4枚先行して得点する行為は容易に無に帰してしまい意味がないものと考えられてきました。

2024/1/23の裁定更新により変更が発生し、「最低でも自分に2枚、相手に3枚のファンがいないと発動できない」ようになり、「0点トラブル」のテクニックは消滅しました。これが「会場トラブルのナーフ」です。

■ 対「パーフェクトストラテジー」

【赤-白黄】に対して有利と考えていたデッキが【赤黄緑】(センターはどれでも)。相手の「なかったことに」プランより先に7~8枚のファンを拾うことで「壁」を作り、《デタミ》+「アンコール」+《デタミ》+《トラブル》のコンボまで受けられるようにします。

最悪《Magic Time!》経由で【赤黄緑】側から《トラブル》発射してテンポロスを取り返すプランもあり、「パーフェクト」ではないもののかなりの勝率を維持することはできていたという印象。

【赤黄緑】系デッキの弱点は何と言っても厄介にめちゃくちゃ弱いこと。3人曲を軸に行動する都合上、厄介がいる盤面を相手に返されるだけで「アンコール」「シャッフル」を使わされる展開になります。厄介盤面を流した先に厄介がいなければいいのですが、ファンデッキは得てしてブレるもの。上下の振れ幅が大きいアーキタイプのため使用するかはかなり悩みました。

厄介を押し付けられるのが厳しい都合上、桃センターに対しても弱いのが難点。桃センターは先述した勝ち方の後者、「相手が大量の得点を行えない盤面を作り続け、押し付けによって勝利する」を実現する構成で、横に添えるアイドルの選択で速度と火力感を調整できます。コアファンを相手に取らせず、盤面に厄介を残し続けることで相手がファン獲得しづらいボードを常に維持して得点差を開くことで勝ちます。

【赤黄緑】側は桃センターに対しては本来《会場トラブル》を0点でプレイするのが強かったのですが、ナーフされてしまった都合でそういう流し方もできなくなってしまったのでかなり不利を背負うことになってしまっており、世間的に姫野瑛里がめちゃくちゃ人気そうであることから積極的に選択したくはないデッキでした。

ただ、自分としては【赤-白黄】を選択するのもかなり怪しいと考えていました。というのも、このデッキは(構築のミスやルール改訂があったとはいえ)しばく会の動画でオープンになっており割と到達しやすい領域にあると思っていたからです。

ばっちり使い方を公開している。しかも俺自身が。

自惚れにはなるものの、世界に数多存在するLCGバーサーカーに環境超初期に5時間以上対戦風景を公開している動画を与えたら資料として流し見るぐらいしてくることは想像に難くなく、さすがに戦い方がバレている上に対策も容易な構築を持ち込むのはな~……と考え、いったん研究をスルー。『「【赤-白黄】に有利を主張できるデッキ」すべてに有利を主張できるデッキ』を考えて3すくみの状態にすることを目指して再度調整を行いました。

■ 3すくみの成立

「【赤-白黄】に有利を主張できるデッキ」の特徴は「白札の採用なし・赤札の採用でゲームを素早く畳むことができるデッキ」です。【赤黄緑】はもちろん、【赤青桃】【赤緑桃】【赤黄桃】なども該当します。これらは3人曲を軸にゲームを構築しているため、前述の通り桃センター構築によってメタを張ることができます。

また、世間的に姫野瑛里がめちゃくちゃ人気そうであることを意識して桃センターの少量ピックに対してリスクを付けられる白の採用は確定。ここで桃白Xまでは固定されました。

3人目に誰を採用するかですが、ゲームに勝つための条件は桃白の2色ですでに達成されているので、3人目に求める条件は

  • 序盤~中盤を支えられる楽曲を歌えること

  • 相手のトラブルに対して受け入れを作れる楽曲を歌えること

の2点になります。特に後者が重要で、桃白という組み合わせを使う都合上コアを重点的に獲得していると突然トラブルが飛んできて死ぬので、トラブルを撃たれる前に速やかにゲームを畳むか、トラブルを撃たれても大丈夫なぐらい壁を確保できるか、どちらかを達成できる必要があります。

トラブルを撃たれる前に速やかにゲームを畳むのが理想ではあるのですが、桃センターは厄介を盤面に残して相手にターンを返すことで相手との点差を付ける構築思想になる都合上速やかにゲームを畳もうとするとどうしてもプレイングに矛盾が生じてしまいます。そこで今回はトラブルを撃たれても大丈夫なぐらい壁を確保するため、60~80ボルテージ帯からすぐにファン獲得を開始するプレイを実現できる色として緑を採用することにしました。

桃センターはもともとめちゃくちゃ声援チップを使い倒すので緑サイドと非常に相性がよく、今ファン獲得したいけど声援チップを溜めないといけないからファンサ優先、みたいな状況を発生しにくくしてくれます。60~80帯での行動の柔軟性が上がるうえに、1~2人曲を連打する都合で減った手札を余った声援チップでリクエストすることで回収できることも好都合。

序盤から継続的にピックを続けることで壁を作り、厄介が多面登場したりコアを「ロックオン」したタイミングでボルテージを回収…というプレイで中速デッキのトラブルに対して耐性を付けることに成功。自分から厄介を取らないので《アリア》のような飛び道具にもめっぽう強く、かなりの数の対面に対して有利を主張することができていました。これが今回使用した【桃白緑】の成立経緯です。

■ 開拓と脱却

ここまでの話の流れ的に当たり前ですが【桃白緑】は桃センターなので白が入っているデッキに対して弱いです。【赤-白黄】の強みの本質を白札にあるとするならば、当初の想定通り「白入りのデッキ」→「桃センターデッキ」→「白抜きのデッキ」→「白入りのデッキ」の3すくみが完成したことになります。「グーに勝てるグー」を開発しただけで、結局パーには勝てないやん、って感じです。

……ところで、なぜ白抜きのデッキは白入りのデッキに強かったのでしょうか?

ここまでの調整経緯から、白抜きのデッキが白入りのデッキに強く組めることはわかりました。その理由は『相手の「なかったことにする」プランより先に7~8枚のファンを拾うことで「壁」を作る』ことができるからです。つまり、「壁を作ることができるアーキタイプはすべて白入りのデッキに有利を主張できる」ということになります。

ここで白羽の矢が立ったのが緑センターです。緑センターは60~80ボルテージ帯から「リクエスト」を使うことで2~3人のファン獲得を連打し、相手がもたついている間に壁を作ることができます。大会ルールはエキスパートルールなので、相手の構成を見てからセンターを選択することができます。このため、白入りに対してのみ緑センターを選択することで有利を主張できるようになるのです。

これに気づいたことで調整は加速。デッキのそもそものコンセプトが強い「パーフェクトストラテジー」構築や、その派生である【緑-白黄】に対しては五分~微不利になっていましたが、速度のない白系デッキに対して低ボルテージから速攻戦術を取ることで逃げ切るプレイが誕生しました。

緑センターは手札が細いという先入観があり微妙かな~と思っていましたが、普通にめちゃくちゃリクエスト撃つので初手のボルテージチャージがきついだけで3ターン目ぐらいからはむしろどんどん手札溢れていきます。緑センターのリクエスト3回は他センターのアンコールに匹敵するぐらいのアクション価値があり、アンコールを分割払いできるという点も白入り構築への主張になっていました。

不利対面に対しても切り返しが生まれたことにより、「しばく会」として【桃白緑】を持っていくことに。そして本番へ……といった感じ。

結果としてこの環境考察とメタ読み自体は合ってたのかな~って感じです。最後は五分対面と考えていた【緑-白黄】にしっかりトラブルでコア引かれて得点足りず、ずるずる。確かに運は絡んだもののプレミもあったし、アイドルアライブらしい負け方だったのでかなりすがすがしいですね。

■ 採用カードとプレイ

本デッキの構築意図をおさらいすると、

  • 相手が大量の得点を行えない盤面を作り続け、押し付けによって勝利する

  • 白入り構築には緑センター、白抜き構築には桃センターを出す

  • 80ボルテージ帯から積極的にピックしてトラブル受けを作る

となります。今回はこれを前提にカード選定を行っていきました。以下より採用カードと簡単な使い方の解説です。

《DETERMINATION》 x 3

今環境最強のカードだと思っています。相手が何枚ファンを持っていようとコアを抜ける可能性があり、これ1枚で大きく得点差を付けることが可能です。盤面に厄介がいても気分よく撃てる3人曲であり、あらゆる場面で無限の勝ち筋を産み出すことができます。

緑センターの時はあんまり運用しませんが、桃センターを使う際に重用するので3枚。ただ、今回はほぼ緑センターを使ったので2枚でもよかったかな?って感じです。

《Apart from You》 x 1

文字通り《デタミ》と《Deal With》の中間択。

基本的には緑センターで「魔法にかけられて」下でプレイするための採用です。ファンサをかなり使う都合上2人曲は詰まりやすいので枚数を減らしていますが、緑センター時はこのカードが役立つパターンが多いので2枚でもよかったかも。

《Deal With》 x 3

桃センターに対する最強の抑止力です。甘えた1~2ピックを許しません。このカードが存在しているという前提を元にプレイングを構築させる非常に強力なカード。

「魔法にかけられて」下で2ピックする《Deal With》は最強。

《私がスターライト》 x 1

盤面の厄介をどかさずに得点できるカードであることと、最終盤お互いにリソースを使い切った後、薄い山に残ったコアやインフルを掘りに行く役割があるということで1枚採用。主にミラーで使います。

このデッキ、めちゃくちゃリクエスト撃つので1枚でもほぼ確実にゲームプランに組み込まれます。桃センターの時はボルテージになることが多いです。

《純心ポイズン》 x 2

「魔法にかけられて」まで考慮するとピック枚数を1~3枚まで自由に可変できるのが魅力です。理想のファン盤面を作って相手にターンを返すこともできますし、相手にファン盤面を調整された後にこのカードで流すこともできる、桃を採用する理由の一つです。

桃ミラーでは使うことが少なくて、桃ミラー多いかなと思って1枚減らしました。あんまり対面しませんでしたね。

《ウザラヴ》 x 3

60~80帯を軸に動く前提なのでピック用の1人曲として採用。

桃センター時は独占チップで1枚ロックしてこれで1枚拾って…みたいな動きで盤面操作を行うのに使います。緑センターではリクエストとくっつけて2ピックしたり、このカードで厄介を露払いしてからリクエスト+2人曲で盤面を荒らしたり、といった感じで使います。

《ブランニュー・マイ・ストーリー》 x 3

ボルテージチャージ用のカードです。先攻初手で置けるとかなり楽。

《愛してくれない王子様》 x 2

こちらは後攻用のカード。後攻は10ボルテージを活かして相手より先にピックするのが定石だと思っているので、ここから入って60ボルテージ2声援→リクエストでピック数を増やして相手が動き出すより先に「壁」を生成する動きが強いです。

《あの日の私に胸を張るために》

コアを持ってきてリーサル生成に貢献する攻めの使い方はもちろん、中盤どうしようもなくなった時に厄介を盤面に置いてターンを返したり、シャッフル発生させて底に溜まった厄介をデッキ上に移動させたりといった守りの用途で使うこともあります。

桃トリプルシンボルがマジで重いので気を付けましょう。

《想いを繋いで》

厄介を戻して大量得点したり、逆にコアを相手に渡さないようにデッキ底に送ったりと柔軟に使えるカードです。

基本的に負ける直前か勝つ直前に使うのがベストで、できるだけ引きつけて引き付けて使うようにしましょう。

《私のシンデレラストーリー》

1ターンに2回《Deal With》をプレイして相手の持ち点をぐちゃぐちゃにしたり、1声援を生成して手札枚数を減らさずにピック数を増やしたり、といった用途で使います。

このデッキ、割と同じ色が手札に詰まってジャムることがあるのでシンデレラで手札処理行うのかなり大事です。序盤にボルテージチャージのために使った緑メモリーを使ってメモリー色のロンダリングができると考えてください。

■ おわりに

ということで、今回使用したデッキの解説でした。

アイドルアライブ、めちゃくちゃプレイ出るのに運要素でしっかりシーソーする最高のカードゲームなんですよね……この3ヵ月半、本当にすごい面白かったです。いろんな人の調整過程聞きたかったのでまずは自分から開示しようということで……。

このゲームめちゃくちゃ僕得意っぽくて、何が得意なのかわからんし全然まだめっちゃミスするんですけど、やってて苦じゃない部分が多くてめっちゃ自分に合ってるゲームなので今後も定期的に触っていきたいな~と思ってます。とりあえず近場でファンミーティングイベントがある場合は全通したいな~ぐらい。

そもそもこのファンミーティングイベントがマジでめちゃくちゃ楽しかったんですよ!!プレイヤーも皆さん優しい方ばかりでレベルも高くプレイしててめちゃ楽しかったし、空間の居心地の良さが最高でした。次回の開催もお待ちしております。

アイドルアライブ、本当に最高のコンテンツなので今後も推していきます。またなにか機会があったら書きます。何か質問や記載内容の誤りがあったらお気軽にTwitterなどでお声がけください。

それでは、また!

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