集中講義:「出来るエンジニアのための特許講座」開講(4)
この写真は、コロナ前にドイツ、デュッセルドルフ見本市会場で開催されたMEDICA展示会に参加した事がありますが、その際に、クリスマス・マーケットと時期が重なり、とても賑わっているストリートの様子を写真に収めたものです。
次は、エンジニア向けの特許講座を開催します。概要は、前の記事を参照してください。
本日は、私がベンチャー企業で特許を取得する際に感じたエピソード(4)をお話させて頂きます。
私のバックグランドは、通信ですが、ベンチャーに異動し、通信系とは異なる医療向けの開発を推進していました。所謂、医工連携ということをイメージして頂いても構いません。医療分野での特許は、必ずデータが必要であるということに少なからず驚いてしまいました。工学系では、通信、電気、建築などもそうだと思いますが、揺るぎない理論が成立していて、何かしらのアイデアを理路整然と数式、グラフなどを用いて説明できますので、思考実験的な感覚で特許明細書を書き上げることができました。少し、余裕があれば、実際の測定データなども加えることもありましたが、ほぼデータなしで記載していましたし、それで特許成立ということが普通でした。
一方、医学系、薬学系などでは、実験データが不可欠であるということでした。たまたまお世話になっていた弁理士さんは、通信系も医療系も両方強い希な先生でしたので、その先生曰く、きちんとした理論体系で全て説明できる分野と、そうでない分野があり、その場合、定性的な説明ができても、効果を示すには、実験結果が不可欠であるとの事で、もし、データが無ければ、100%拒絶査定との事でした。その当時、医療的な効果を示すために動物実験を行うなどの時間も費用もかなりかかる実験を行って、その結果が良ければ、その実験に付随した内容を全て特許にするようなスタンスでした。
これは、工学系出身者にとってみるとかなりのカルチャーショックでした。特許に対する考え方、強いては、何を特許にするか、どのような波及性を効率よく言えるかは、かなり時間をかけて練り上げていかねばならず、やっかいな事だと思われるからです。
一言で言えば、工学系と医薬系では、異なる特許文化があるということになります。
冒頭述べましたが、集中講義:「出来るエンジニアのための特許講座」開講しますが、今回、大学生・高校生は、無料(オープン価格)としましたので、これからエンジニアを目指す方々にも、是非、参加してもらえればと思います。
ご興味のある方は、遠慮無く、まずは、ご連絡ください。
・連絡先:tripleislab@gmail.com
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