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BL作家やろうぜ!3つのお題小説 第3弾!

企画発案者の楓莉さんと月一で3つのお題を入れたBL小説を発表してます。

今回のお題は
「読書会」「マジで恋する5秒前(MK5)」「13分後にしぬ」

3つのお題を入れた5000文字の短編を発表してるよ!

この間互いの作風を話したんですが、私は「独身」全開、楓莉さんは「母性」が溢れてる。
お互いの生活環境で作風変わって面白いね!ってふふふ!ってほのぼのした後下ネタと小説の裏話で大盛り上がりしてた。

オタク、楽しい。

楓莉さんの小説はこちら↓

ぼくちゃん達がちょっとだけ前に進んだ😳
そうねぇ、BLの王道はこうなんよ!仕草が可愛いかわい子ちゃんがいてなんぼ!
キュンキュンしてください😘


月一お題小説のマガジンを作りました。

2人でぼちぼちやってますが、一緒に遊んでくれる方も探してます。

参加表明をコメント欄に書いて指定した日に「#noteでBL」で投稿するだけです!
参加してくれると・・・なんと!

このダサいアイコンのマガジンに集められます🙄

お気持ちだけで結構です、と言わず一緒にこの十字架を背負ってください。
2人では重すぎます。


私の話の話

〜舞台はプロバスケットチーム「ビリーバーズ」〜稲中くらい競技してないな、やりたいな〜
お題の「majiでkoiする5秒前」は広末涼子さんのデビュー曲をそのまま使っています。
曲を知らない人はそのまま太字の歌詞を楽しんで読んでください。

今回はダブル主演で。
・自分の兄は美少女だと思っている弟・充時
・その兄と付き合っているバスケットマン・リキ

・通りすがりの兄・有時
・名前だけ登場のBL界の巨匠・らめぇ打先生

「#noteでBL」というタグつけてます

急展開しながら、途中で視点も切り替わり、爆走しながらおバカな脳内が暴かれていきます。
振り落とされないようしっかりついてきてください。


“MK5“


「名作揃いすぎて選べない」
図書館で借りた絵本の重い表紙をパタンと閉じて、リキは勝手に人のベット突っ伏した。
所属するプロバスケットボールチームの地域貢献プロジェクトの一環で「絵本の読み聞かせ」をすることになったらしい。
選手自身で子供達に絵本を選んで読み聞かせるのは良いコミニケーションだと思う。
でも、人の事は言えたもんじゃないが、2mの巨体は子供が泣くんじゃないかとも危ぶんでしまう。
だが意外とリキは子供に人気がある。
きっと誰にでも同じ目線になれる柔軟さの成せる技だろう。


充時みつじ作家大先生はどれがいいと思いますか?」
「孔子の論語」
「それ絶対アカンやつ」
俺は同人作家だ。
と言っても、これ一本で食えるほどでもない。
会社員をしながら空いた時間に執筆し、最近はイベントでもある程度顔がさすようになった。
デカいから覚えやすいのもあるが、作品のファンも増えてきた頃だし、そろそろ女性層の獲得の為に「BL小説」の執筆も始めたい。
「今時は幼稚園で朗読するらしいぜ?」
「良いこと言ってるのは分かるけど、言葉がむずかしくて何が言いたいのかが分かんねぇよ」
「それを人は「分かってない」って言うんだよバカ」
俺の悪態にリキは口を歪めてベットにまた突っ伏す。
俺もデスクに突っ伏す。
今の俺は崖っぷち。
書き慣れないBLに完全に蹴躓けつまずいている。

絵本よりネタをくれ、リキ。

リキは何の因果か俺の兄貴と付き合っている。
大事だから2回言う。
俺の、兄貴と、付き合っている。
ここからが1番大切だから、今度も2回言う。

俺の兄貴は美少女だ。

俺の兄貴 宗谷有時そうやゆうじは身長190㎝のプロバスケットプレイヤーの、美少女なんだ。

少し、俺の事を話そう。
俺はリアル育成パズルゲーム「チア❤︎チョア!ブリーダーズ」のオタクだ。
これは12人の美少女の中から1人を選んで自分だけのチアリーダーを育成できる。
俺の推しは水色の髪がクールで知的な秀才の「九鬼くきクク」ちゃん。
普段は控えめでしおらしい17歳だが、水色のスコートに着替えて舞台に立つと「チョア❤︎クク」になり、優雅なダンスでフロアを魅了する。
シーズン3からは、レベル100を超えると「メタモ」というアイテムがゲットでき、5個集めてチアに合成すると男体化し「チアだん」になるコンテンツが追加された。
これが腐女子界隈で火がつきカップリングや推し活を始める「チア男女子」がトレンド入りしている。

いいぞ、今で半分だ。

俺の最推しククちゃんが男体化した姿が、兄貴とそっくりという由々しき自体が発生した。
これには兄貴の所属するチームの広報も気が付いたらしく、SNSの兄貴の写真にククの決め台詞「お前の視線にオンファイア」をつけ、プチバズりを起こした。

ここからは俺の超理論だが。

ククが兄貴にそっくりと言うことはだ。
それはきっともう、兄貴なんだ。
と言うことは兄貴はククで「メタモ」が切れたら本来の姿になり、魔法が解けた本当の姿は美少女のククちゃんなんだ。

俺の兄貴は美少女なんだ。
エッチな事にも秀才で、クールなフリしてホットなククちゃんなんだ!



「またエッチな小説書いてんのかよ?」
早々に飽きて投げ出したリキが俺のデスクのモニターを覗く。
「いや、そっちじゃないやつ」
「あ、モテたいからBL書いてるってやつ」
「女性読者の獲得の為に、新ジャンルに挑戦していると言ってくれ」
後ろからのしかかって肩に顎を置き、書いた内容をぶつぶつ音読される。

「なぁリキ、最近兄貴とエッチした?」

聞くなよ〜と半開きで口角を落としたリキの口が無言の抗議をしている。
「てかさ、俺思うんだけど。
充時が言う通り、この子が有時さんだとする。そんで、この子とエッチすること書いてる。それは充時の願望なの?」

こいつは時々手厳しい。

「なぁ、充時は有時さんとエッチしたいの?」
そして確信を手刀でえぐってくる、ゾルディック家みたいなところがある。
「今は俺の恋人なんだけど・・・?」

道徳とかの話かと思っていたらただの嫉妬でガクっとした。

「ヤキモチかい!」
ちげぇし!っと頬が膨れたリキが俺の座るデスクチェアを回して暫く遊ぶ。
「俺は兄貴とエッチしたいなんて思わないよ」
「だよな?」
分かりやすく安堵の声に意地悪を言ってみる。
「でも、脳内ではイロイロとナニしてるから、一概に安全とは言い切れん」
「やめろよ〜!」
「兄貴は俺へのディフェンス、ガッバガバだからな?で?エッチした?」
リキは頬と鼻の穴も膨らませ、目を見開いでこっちをガン見する。
そのなんかムカつく顔をパンっと叩く。

「やり方がようわからん」
「は?あんま変わらんて?」
「う〜ん、違うんだよ!反応とか」
・・・ぁあん?今のは聞き捨てならん!
「テメェ、俺の兄貴がマグロだって言うのか?!上等だ、表でろや?!」
「待て待て!マグロも上等!最近あんまスーパーでも売ってないし!」
「兄貴は赤身じゃねぇ!大トロだァ!!」
「声デカい!通報されるって!」
「警ェ察怖くて兄貴を愛せるかァァア!!」
「ヤベェ、兄貴無双スイッチ入ったぁ」

⭐︎

説明しよう「兄貴無双スイッチ」とは!
充時の脳内で推しと有時さんがシンクロし、R指定に達したフィーバー状態だ!
スイッチの在処は特定されていないが、体内に9個あると俺は予想している!
こうなると充時はクソデカボイスで謎発言を繰り返しご近所を思いやれなくなるのだ!


「仕方ない、秘蔵の本をお前に与える!緊急読書会だ!」
鼻息が荒くなった充時はアパートに備え付けのクローゼットを開け、シャっと服を避けた。
その奥にカラーボックスがあり、薄い本、いわゆるエロ同人誌が隠されている。
1人暮らしだし隠す必要ないと俺は思うけど、色々あるらしい。

プリプリしながら、ベットの上の絵本を一掃し、薄い本を並べる。
正座し直した俺は、何だか卑猥な表紙に奥歯を噛み締めた。
「これはBL界の巨匠・らめぇ先生の成人指定ご著書。この世の全てをここに置いてきた、読め」
「ラメ枝・・・」
「らめぇ、打!」
こうなった充時は手がつけれない。

しぶしぶ俺は色々はみ出た絵が描かれた表紙を開く。
マンガで助かったけど、出だしから目を背けたくなるような肌色。
年中タンクトップの俺が言うのもアレだけど、洋服知らないのかな?
「こわ、少女マンガみたいな顔して股に鈍器ぶら下げてんじゃん!なぁ、充・・・」
「う・・・うぅ・・・」

充時が突然、目頭を摘んで倒れ込んだ。

「らめぇ打先生ぇっ!!」

この肌色を読みながら号泣?

理解できねぇ。
親友だから友情は絶対だけど、マジ理解出来ねぇ。

「俺はこんなに、大胆かつエキサイティングでフレキシブルな性表現が出来ない!」
「充時はそのままでいいよ?マジで、こんなとこ行くな、そのままが好き!」
「いや、お前が好きなのは兄貴だけにしてくれ」
「はい」

急に冷静だし。

「とりあえず読め」
「はい」

俺は読んだ、とりあえず読んだ。
見た目はグロくてもやっているコトの意味や理由はわかるから、それを本能で感じてなんとなくモジモジはした。
でも正直、内臓が丸見えで保健体育だし、なんかセリフとハート多いし、白目剥くし。

でも「らめぇ」の意味は分かった。

2人でなんやかんやと読んでいたら、充時が急にスマホを片手に立ち上がった。
「やっべ!今日兄貴が来るんだった!」
「有時さん❤︎」
「使ってない抱き枕があるって言ったら、ほしいって」
「抱き枕・・・?」

少し、俺の事を話そう。
俺は「何か抱きしめないと寝れない病」にかかっている。
この病気の予兆は下半身で分かる。
ムラっとそれを感じたら俺は速やかに有時さんの家に押しかけ、抱きしめて寝る事で平穏を維持していた。

でも決まって目が覚めると、俺の腕の中にいるはずの有時さんが「抱き枕」と入れ替わっている。

変わり身の術・・・解せない!
俺の心と下半身の平穏が維持出来ない!

寝ぼけてたのもあるけど、本当に嫌すぎて力一杯壁に投げつけたら、カバーが裂けて中から綿が混ざった細かいビーズが出てしまった。

物に当たるなんて最低だ!
いっそ怒られよう!

だけど、事態にゆるっと目を覚ました有時さんは「前の恋人が置いていったものだし、これを機にやっと捨てれる」とハンドクリーナーで掃除し、即寝した。

ちょ。
なんか色々とすげぇ微妙な気分なんすけど。

クソ!このモヤモヤをムラムラにして抱きしめて寝てやる!
そうだよ!こいつがいなくなれば俺は実質「有時さん抱き放題」なんだ!
朝までしっかりホールド出来るもん!


だから!

「やだ!だめ!絶対だめ!抱き枕だめ絶対!!」
「なんだよ急に?兄貴のだからリキに関係ないし、兄貴にククちゃんの良さを知ってもらういい機会なんだよ!」
俺の腕を振りはらって、充時は浴衣がはだけて片乳が出た青い髪の毛の女の子の抱き枕を見せた。
「まずい、LINEから2分経ったから後13分!兄貴にこれ見られたら俺生きれない!本隠すから手伝えリキ!!」
「んな、日本の電車みたいに正確にこねぇよ」
「なめるな!兄貴は体内時計でゆで卵を作り分けるキッチンタイマーの天敵と言われた男!後13分でしぬ!」

なんかノリで一緒に焦って手伝ってるけど。

「生きる!俺は生きて兄貴のエロ本を書くんだ!!」

いっそ、一度人生やり直してもいいんじゃないか?とも思う。

俺たちは大慌てでクロゼットの奥にエロ本を隠しきった。
片付いた部屋を2人で見渡し「とりあえずベットにファブリーズする?」と聞いたら「やめろよ、なんか生々しい」と頭を叩かれた。

ちょうど良いタイミングで届いた有時さんのLINEの『みつの家、初めてだから緊張する』の言葉ににソワっとする。
「ちょ、みつ?いつも“充時“だよな?」
「あ、ごっめぇ〜ん!2人きりだと“みつ“なんだよ〜?ごっめぇ〜ん!」
「弟のマウント、マジでダルい」
両手の爪を立ててシャーっと威嚇すると、充時はキャッと身を交わす。
つまんない事してる間にインターフォンが鳴り、ルンルンの充時が玄関を開け、有時さんの眉毛がゆるゆるに下がった笑顔が見える。好き。

「みつ、久しぶり」
「ようこそ我が家へ」
「リキもいたの?」
「いやぁ、選書を手伝って欲しいって頼まれてさ」
ちょっとカッコつけてる充時を気遣って静かにしてたけど肩越しに目が合ってしまった。好き。

「じゃあ、お邪魔しちゃ悪いし、これ2人で食べな?」
そう言って「肉匠」と書いた白い紙袋を手渡した。好き。
「牛肉!ありがとう!」
「しっかり食べな、応援してる」

応援は・・・どうかと思う。好き。

でも、弟越しの警戒心のないこのゆるゆる顔は充時と一緒じゃないと見れないんだよな。
警戒する相手は意外と弟なのにあざむかれてるとこ、ずっと好き。

ご機嫌な頭の中で音楽が流れ出す。

ずっと前から有時さんのこと
好きだった
誰よりも


「そうだ、抱き枕」
充時が部屋の奥に行くと、有時さんは俺を見てこそっと手招きした。
何?と近付くと顔を寄せて耳打ち。

「ねぇ今晩くる?」

ごくッ。
喉が鳴って目が見れない。

「く、くる!」

俺の後ろで充時が気を利かせて「あれ、こっちじゃなかったなぁ〜」ってゴソゴソ時間稼ぎしてる。

「ばか。いく、でしょ?」

くすくすしながらちょっとだけ俺の手に触るのは反則。

ムリ!
一緒にいるのにもう会いたい。
ぎゅってして朝まで寝たい。
だから!


やっと俺にきたチャンス、逃せないの


「すいませんけど抱き枕はダメっす!!」
ニヤニヤしながら戻った充時から俺は抱き枕を奪う。
「これがないと眠れないんだよ?」
奪い返そうと有時さんがしれっと手を伸ばす。
今夜からこいつに俺の相手させる気だ!絶対そうだ!
俺がいるのにぃ!!
「他に変わるものあるんじゃないですか?!」
「ない!」
「俺も兄貴に一生これを使ってほしい!」

俺を挟んだ宗谷兄弟のダブルチーム。
後ろからガッツリ体を寄せて後ろに逃がさない充時。
抱き枕を抱え込む俺の足の間に、有時さんが腰を落として体を割り込ませ、完全に抱き枕だけをそのままバシッと叩いて落とし、俺から奪い去った。

「ごめんね、睡眠はご飯の次に大切なんだ」
「やだーーァア!!」
あぁ〜っと崩れた俺の前にしゃがんだ有時さんが顔を寄せる。

ゴメンネとつぶやいて走りよる眼差しに

「10時までに来ないと先に寝るからね」

そっと呟いて、抱き枕を抱え歩き去る背中。
「でも好きィィイ!!!」

MajiでKoiしちゃいそうな門限の5時間前

2弾はコチラ

第4弾はコチラ



野暮な後書き略して“野暮書き“

中身はゼロです。
ほんまに#なんのはなしですか?案件です。

充時の家は8畳のロフト付きワンルーム。
狭い(主人がデカい)のでロフトにオタクグッズは置かれています。
場所はビリーバーズのホームアリーナの徒歩圏内ですが、チームの練習場の付近に住んでいるリキと有時とは車で1時間程離れてます。

勢いのみの作品やけど書いてて1番楽しかった😳オタク、楽しい😳


そんな彼らの日常が・・・

長編で読めます。
お気をつけください、全力でワンコ系と、エロいお兄さんがいます。
ちゃんとバスケもしますし、挫折もします。
皆んな健康で真っ直ぐでおバカです。

エッチなシーンを鋭角に攻めつつ省いてます、安心して(?)読んでください。
ぼちぼちマガジンに纏めます。


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