やる気があってもやってはいけない~スコープのお話し~
こんにちは。PMPの旅渡です。
今回PMP取得の為に必要な35時間の講習を受けた際、
心に響いた講師の話を紹介したいと思います。
前回はチームのまとまりが取れていなくて
モチベーションが下がっている状況について触れました。
今回は逆にチームメンバーのモチベーションが高くても
やってはいけないことに触れたいと思います。
プロジェクトが珍しく(!)順調に進んでいて、
チームもやる気になっている。
スケジュールや予算にも余裕がある。
こんな時、メンバーは目の前のタスクのや成果物の
品質を上げようとすることもあるでしょう。
これ自体は決して悪いことではないのですが、
求められている要求以上の物を提供することは
一見良いことに見えます。
しかし、チームだけでなく、ステークホルダーに
とっても良くないのです。
ソフトウェアの受託開発プロジェクトだとしましょう。
良かれと思って仕様にない機能を盛り込んだりすると
お客さんも便利になるように見えます。
しかしそれがバグや脆弱性の原因となり、
お客さんに迷惑をかける可能性があります。
うまく動いたとして、それらの保守をする際に
ドキュメントが残っておらず後に火を吹く可能性が出てきます。
例えばビルを建てるプロジェクトだったとしましょう。
予定よりも早く進んでいてチームもやる気がある。
予算も予定より残っている。
だから10階建てを作る予定にもかかわらず
お客さんの利便性を考えて、
1階サービスして11階建てにしちゃいました。
もちろん例えなので法律的にもNGですが、そんなイメージです。
10階建てで設計したのなら10階建てのビルを建てなければいけません。
物理的な作業のないソフト開発などの機能追加などは
やりがちなので注意が必要です。
当初設計にない機能を盛り込むときには
レビューして、
リスクを検討して、
変更管理委員会の承認を得てから
正式に仕様に盛り込んでくださいね。
ではまたお会いしましょう。