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【アート旅】生誕140年 ふたつの旅 青木繁 × 坂本繁二郎 in アーティゾン美術館

 こんにちわ。お出かけジャンキーのTRIP_YUKOです。今年は秋めくのが早い気がしますね。夜は涼しくなって、秋の虫の声も聞こえるようになりました。

 8月の最後の土曜日に、アーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館)へ行ってきました!アーティゾン美術館は、東京駅から京橋の方へ5分くらいのアクセスの良いミュージアム。
 2022年10月16日まで「生誕140年 ふたつの旅 青木繁 × 坂本繁二郎」の企画展示が開催されています。
 非常に素晴らしかったので秋のお出かけに悩んでいる方。オススメです!

 青木繁と言えば「海の幸」であまりに有名。現在、この絵画はアーティゾン美術館の所蔵となっており様々な企画展の形で公開されているようです。

 青木繁「海の幸」は、私にとって「得体のしれぬ怖いもの」というイメージでした。恐らく中学の美術の教科書に載っていたのですが、絵全体が暗い色で、服を着ていないような人たちが団体で何かを運んでいる様子は戦争的な何かを想起させ、グロテスクに感られじられたものでした。絵から受ける印象と題名の「海の幸」とが全くマッチしなかったことも不気味さに拍車をかけたのかもしれません。そんな「イメージ」から、どうも見に行く気になれず、アーティゾン美術館を避けていたのがホンネです。

 ここ最近、美術鑑賞をするようになり「本物はスゴイ。一度は生で見るべし」と肌で感じ、気持ちに少し変化が。そんなところに東京駅でディナーまで1時間の空き時間。急遽、鑑賞することに。

■公式サイトのWEBチケット購入で200円割引

 1階ロビーにチケットカウンターがあり、当日購入が可能ですが、公式サイトでWEB購入するだけで200円安いので断然WEBがオススメです。 

■美しい建築物 アーティゾン美術館

 アーティゾン美術館は、2020年1月に開館したミュージアムタワー京橋内にある新しい美術館です。オシャレな建物が並ぶ通りの一角にあり、ガラス張りの建物がいかにも東京。中は吹き抜けになっていてアートな内装も美しい。建物自体も美術鑑賞の1つとして楽しめるタイプの美術館ですね。
 コインロッカーもおしゃれ!!

アーティゾン美術館外観
オシャレなコインロッカー

■企画展「生誕140年 ふたつの旅 青木繁 × 坂本繁二郎」

 今回の企画展は、青木繁と同郷(久留米)で同い年、同じ画家に師事した坂本繁二郎、親友でありライバルでもある二人の生涯と絵画を辿る展示となっています。
 青木繁は早くから画家として名を挙げるも病気のため28歳で亡くなります。坂本繁二郎は87歳の晩年まで画家としての境地を求め、作品を作り続けました。

 この企画展は、生涯がテーマとなっているため、普段は別々の美術館や団体で所蔵されている絵画が一同に集められており、二人の画家の作品を存分に楽しむことができました。こうした青木繁の多数の作品を集めて回顧する展示は、没後100年の展覧会以来約10年ぶりと紹介されていたと記憶しています。 そう言われると、なかなか無い相当貴重な展覧会ですよね。もっとアピールしたほうがいいですよ!

■青木繁「海の幸」は凄かった!

 展示は大まかに言って、時系列で展示されているため、序盤に代表作「海の幸」が登場します。

 やっぱり本物は凄かった! 

 ひと目で惹き込まれるオーラ。暗い印象だなんてとんでもない。大漁に喜び、獲物を担いで意気揚々と歩く男たちの姿は「海の幸」のタイトルそのものでした。
 その中に1人だけこちらを見つめる人物の表情にハッとします。この人物は青木繁の恋人と言われているそうですが、この表情というか目の描き方が凄くて、不思議な魅力に目が離せません。
 一旦その場を離れましたが、やっぱりもう一回見たくなって、またすぐに戻ってしまうほど非常に魅力のある絵画です。すっかり長年苦手だったこの絵のファンになってしまいました
 本物は違う、を体現してくれる作品です。この所蔵があるだけでアーティゾン美術館を見に行く価値があります。

■絶筆「朝日」

 展示の最後に飾られているのが、青木繁の絶筆となった作品。絶筆と書かれているだけで、こちら側が勝手な感情を持って見てしまっているところがあるとは思うけれど、それを抜きにしても素晴らしい。朝日の複雑な光がとても美しく、朝日も光も、照らされる波の明暗も全てに意味を持っているように感じられました。今回の展覧会で印象に残った作品のひとつです。
 この作品はアーティゾン美術館の所蔵ではないため、普段は見ることができない貴重な絵画です。


■展示の多さを見誤った1時間

 心に特に印象に残った2作品だけ取り立てましたが、坂本繁二郎の絵の数々ももちろん、青木繁の他の作品も非常に見応えがありました。
 かなりフロアが広く、企業美術館だし…と想定していた倍の展示と企画展の充実ぶり。
 到底1時間で見に来て良い展覧会ではなかったです(^_^;)侮ってすみませんでした。
 ただでさえ見応えのある企画展に加えて、常設展もレンブラントやピカソ、モネなど錚々たる面々の絵画があり幅広く楽しめる展示で素晴らしかったです。

■常設展 写真OK

 常設展は、一部を除き写真撮影オーケーな絵画がたくさんあります。こうした写真OKなのも企業美術館ならではですね。中でも素敵だなと思ったのがザオ・ウーキーの作品。

ザオ・ウーキーの作品

■滞在は2時間がおすすめ

 こうして駆け足で一時間足らずの鑑賞で夕食へと向かった私達。非常に魅力的な展覧会となっていますので、2時間くらい目安にいかれるのが良いと思います。

日本が誇る名画「 海の幸」を見にぜひアーティゾン美術館へ!

以上アート旅でした。


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