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なぜ阿蘇の景色はこんなにも美しいのか

みなさんこんにちは
旅の研究員です(@Trip_Researcher

日本全国を旅してきて、どの景色も感動してしまうのですが
その中でも特に美しいと思うのが阿蘇の景色
遠くから眺めても山一面を覆う草原の景色が美しく
また、阿蘇の山々を登ってみても
カルデラ地形の中で営まれる生活、田畑の景色が非常に美しい。

そんな阿蘇の景色ですが、自分の経験を遡ってみても
これほどまで、一面に広がる草原の景色はみたことがありません

木が生えない標高の高い場所でなら、草原の景色は見ることができますが
そこまで標高が高くない、阿蘇でなぜこれほどまで草原が広がっているのでしょうか

そんな疑問から色々調べてみると
阿蘇の景色を守ってきた歴史と取り組みについて
知ることができました。

そこで今回は
阿蘇の絶景がなぜこんなにも美しいのか
その歴史と取り組みについて解説をしていきたいと思います。

はじめに:阿蘇について

まずはじめに阿蘇とは、九州の熊本県にある地域で、
数万年前に起きた巨大噴火によってできたカルデラが特徴的な場所です。

また、カルデラの内部は湖になっている場所がほとんどですが
阿蘇では湖がなく、集落があり人の営みがあるのも珍しいところ。

阿蘇の絶景について、写真を

阿蘇について軽く紹介をしましたが
そこではこんな景色を見ることができます。

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「大観峰」:阿蘇の外輪山から撮った写真カルデラの地形がよく見えます

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「阿蘇の牧場」:地元名産のあか牛も放牧されています

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「外輪山」:噴火によってできた地形です

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「カルデラの内部から撮った写真」:一面草原の山々が広がります。手前には田んぼ

何度見ても「美しいな・・・」と息を呑んでしまいます
大自然を感じるとはまさにこのことです。

本題:なぜこんなにも美しいのか

そんな阿蘇の景色なのですが、なぜこんなにも美しいのか
それは1000年にもわたる、地元の人たちの努力によるものが大きいです

毎年3月ごろになると「野焼き」というものが行われます
野焼きとはその名の通り、阿蘇の草原をに火を入れ焼く作業のことです

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実際に野焼きが行われている様子がこちら。
この写真だけ見たら山火事ですね。

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道端ではバーナーを持った方々が野に火を入れていきます。
そして野焼きが終わると上の写真みたいに。
草原の景色が一変。焼け野原です。

なぜ野焼きを行うのか

毎年行っているこの野焼きという作業。
なぜ行っているかというと森林化を防ぐために行っています。
通常、阿蘇くらいの標高だと放っておけば木々が生え、森林に覆われてしまうが
火を入れることによって木の種子が定着しないようにしています。

ではなぜ森林化を防いでいるのか。それは阿蘇の歴史を遡ると分かります。

古来からの放牧地、阿蘇

時代は遡って奈良時代。その当時から阿蘇は放牧地として知られていました。
そのころは作業用の牛(役牛という)や馬などを育てていました。
ちなみに阿蘇の馬は優れた馬が多かったそうです。

放牧をするということは広大な放牧地と、草原が必要です。
しかし、森になってしまうと放牧する場所も牛や馬たちの餌も無くなってしまいます。
そのため、木が育たないようにする必要がある。
そこで行われてきたのが野焼きというものです。
放牧し、餌の草を育てるためには大事な作業というわけですね。

今でも阿蘇に行くと牛や馬たちが放牧されている様子を見ることができます。

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冒頭で写した写真は、まさに阿蘇で放牧されている牛たちです。
ちなみに写真にご出演いただいた牛は、熊本で有名な”あか牛”という牛です。

他にも牧草が積まれている風景などを見ることができ、
今でも畜産をする上で欠かせない場所であることが伺えます。

また、時代が進んだ今では畜産だけでなく、
観光資源としての価値も高い場所になっています。
1000年以上も続く営みと、美しい草原の景色。
それが阿蘇という場所です。

まとめ

本日のまとめです。
なぜ阿蘇の景色がこんなにも美しいのか

それは、
1000年以上前から続く放牧の歴史。
そして地元の方々によって行われる「野焼き」があるから

これが阿蘇の景色が美しい理由です。

最後に

もしこの記事を読んで阿蘇のことが気になったら
ぜひ訪れてみてください。

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参考文献


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