ぽてもん観戦記 #19 「躱し手」の意地 -第10節第1試合-
三麻ツモ損なしルール(G2)
起家: 霧島岬選手 くらびー
南家: いもーけん選手 ぽてっとモンスターズ
西家: みそぷう選手 夢幻ブレイカーズ
勇敢か、無謀かー「躱し手」の意地
親の霧島岬選手が開局12000オールを決めた直後の1本場、北3枚を携えて追撃の立直を放つ。苦しいのはいもーけん選手、役牌Wバックで1mから発進したものの早い立直に安牌なし。それでも到底戦える手牌ではないため、比較的安全そうな牌を切っていわゆる気合オリをするのがベストのように思えるが…
いもーけん選手の選択は3p切り。やる気だ。1000点の一向聴から親の北3立直に一発目から無スジを切り飛ばしていく。勇敢か、無謀か、それは結果が教えてくれる。
直後に發が鳴けて聴牌。5pも押していく。
結果はいもーけん選手が霧島岬選手の6sを捉え、立直を見事躱してみせた。躱し手での押し返しが損とされやすい三麻だが、ツモ損なしルールではツモ和了の火力が高いため自然と躱し手の和了価値が上昇する。軽視されがちな躱し手の意地が見えた一局だった。
終局
開幕親倍ツモのリードを放銃0で守り切った霧島岬選手が見事トップを獲得。いもーけん選手は持ち味の攻めっぷりを見せるが霧島岬選手に跳ね返される結果に。それでもなんとかプラスに着地してみせた。そして二人の暴れっぷりに巻き込まれたのはみそぷう選手。敗着となるような打牌はなかったが、和了に恵まれず悔しい敗戦となった。
余談
こちらはいもーけん選手の4ハン20符のツモ和了、のはずが何やら見慣れない点数になっている。このツモ損なしルールでは本来いないはずの北家が払う点数をツモられた二人が折半して払うのだが、1300を折半すると端数が出てしまうので(おそらく端数を切り上げて)700-700として計算し、合わせて2000-3300となるようだ。この何もないところから100点が発生するのは接戦において忘れてはいけない要素なので頭に入れておきたい。