ぽてもん観戦記 #3 手牌価値と他家の動向を相対的に評価する -第2節第1試合-
三麻ツモ損なしルール(G2)
起家: ネコカミ選手 ぽてっとモンスターズ
南家: みそぷう選手 夢幻ブレイカーズ
西家: ソーヤ・サトシ選手 くらびー
「見えてない」ことが「視えている」
ネコカミ選手の手牌、両面両面の1向聴。南か發の対子落としが打牌候補か。發を切れば平和が付きそうだ。
ネコカミ選手の選択は南切り。發を残すメリットとして、45p578sを引いた時に發が役として機能するようになることと、この巡目まで河に出ていないので他家ともちもちになっている可能性がそれなりにあるため、使いきることによって鳴かれないことが挙げられる。
実際にはこれがどんぴしゃでみそぷう選手に發の対子。他家の進行を遅らせる繊細な選択だった。
手牌価値と他家の動向を相対的に評価する
手なりで進めていたところに引いてきた中。そのままツモ切るのが自然だが…
ネコカミ選手の選択は5s切り。北を2枚抜いている親や4sをツモ切っている対面に対し受け気味の進行だ。5sを残して中を切ったとしてその後に5sが両面塔子になったとしても、その先に待つのはリーのみの手。ならばここで先に危険な5sを切って七対子や遠くの混一を見るのが良さそうに見える。
また、河を見てみると東・白・發が切られているので親が鳴きたそうな役牌が中だけとなっているため、万が一を想定しての中止めだったのかもしれない。
雀魂ー冬のカン祭りー
トップまでは跳満ツモでも届かないみそぷう選手は2着を確定させたい。西のポンから発進し引いてきたのはカン材の西。
当然カン!
さらに中もカン!!
嶺上牌からようやく聴牌となる牌を掘り起こす。
実はカン2sで聴牌していたソーヤ・サトシ選手。6sをポンして2-5s3s待ちに受け変える。白・混一・ドラ6の超大物手、ツモればトップまで突き抜ける。
次巡、引いてきたのはカン材の6s。
カンするしかないよなぁ!!
新ドラ、嶺上牌共に関係なかったものの無事ツモ和了。白・混一・ドラいっぱいの倍満ツモでトップに躍り出た。
最後はみそぷう選手がソーヤ・サトシ選手に一撃を浴びせて素点を回復し終局した。ネコカミ選手は守るべきところでがっちり固め、見ていて安心できる試合運びだった。押すところはがんがん押し、守るところはとことん守る精度の高い押し引き、そして随所で光るテクニックが彼の麻雀の魅力なのだと気付かされた。