COTレポート(11月19日時点):BTC先物
対象商品:CMEビットコイン(BTC)先物
11月22日に公表された11月19日時点のCOTレポートの内容は次の通りです。
最近のビットコイン(BTC)先物市場は、史上最高値を更新し1万ドル目前に迫る中、過去最大の建玉を記録している。本稿では、COTレポートを分析し、特に投機筋とディーラーの動向に着目することで、今後のBTC価格の推移について考察する。
最近のビットコイン(BTC)先物市場は、史上最高値を更新し1万ドル目前に迫る中、過去最大の建玉を記録している。本稿では、COTレポートを分析し、特に投機筋とディーラーの動向に着目することで、今後のBTC価格の推移について考察する。
BTC先物市場を分析する上で、LEVERAGED(レバレッジド)投機筋の動向は重要な鍵となる。彼らは現物BTC市場での取引を主とし、BTC先物市場ではヘッジを目的とした運用が目立つ。そのため、投機筋がBTC先物を売りヘッジしている時は、BTCは上昇相場にあると解釈できる。
これまで、彼らのネットショートポジションは増加傾向にあり、BTCに対する強気の見方を示唆していた。しかし、ここ最近、ネットショートポジション数の増加は停滞している。彼らは約1ヶ月前に最大のネットショートポジションを保有していたが、その後ポジション調整を行っている可能性が高い。
投機筋は、最近の現物BTC市場における利益確定のため、買い持ちを整理し、同時にBTC先物の売りヘッジを解消するために買い戻しを行ったと考えられる。
ただし、ネットショートポジションの枚数よりも、建玉に対するネットショートポジション率の変化に注目すべきである。重要なのは、BTC先物市場に大きな影響力を持つ投機筋のポジションの変化であり、売り玉数そのものではない。
実際、投機筋の建玉に対するネットショートポジション率は過去2週間で大きく減少している。これは、彼らが予想以上にポジションを整理していることを示唆する。また、他の市場参加者がこの2週間で積極的にポジションを構築している可能性も考えられる。
DEALER(ディーラー)は、ここ最近BTC先物の買いポジションを積み上げていたが、11月19日時点では建玉に対する買いポジションの比率が若干低下した。
大統領選挙が終了し、「トランプトレード」といったご祝儀相場も終焉を迎えつつある。その結果、BTCは1万ドルの大台を前に上値が重くなっている。これは、BTC市場に影響力を持つ投機筋とディーラーがポジションを整理し始めているためと考えられる。
現状では、明確なBTCの売りシグナルは見当たらない。しかし、更なる上昇には新たな買い要因が必要となる。あるいは、感謝祭を前に調整局面に入る可能性もある。
分析者:なりた・ひろゆき
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