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COTレポート(1月28日時点):BTC先物
対象商品:CMEビットコイン(BTC)先物
前週のレポートから
ここ最近、投機筋のネットショートポジションは先々週、増加しましたが、建玉(取組高)に対するネットショートポジション率が減少していました。つまり、投機筋は、現物ビットコイン市場で利益確定の売りを出していたようでした。その結果、現物市場でのビットコインの上値が重くなっていました。
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1月28日時点のCOTレポートから
1月31日にリリースされた1月28日時点のCOTレポートによると、Leveraged(投機筋)のネットショートは減少していました。また、総建玉も減り、これまで積み上げたビットコイン先物の買い玉が整理された可能性が高いです。
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ところが、投機筋のネットショートポジション率は過去52週で最も多くなっていました。このグループは現物のビットコインを積極的にトレードして、ビットコイン先物市場では主にヘッジを目的としたショートポジションを構築しています。総建玉に対するショートポジション率が高いということは、彼らはまだビットコイン相場に対してかなり強気と言えるでしょう。
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しかし、1月28日時点のCOTレポートにおいて気をつけるべき点は、DEALER(ディーラー)の総建玉に対するロングポジション率が過去52週で最大となっていることです。ディーラーは、一般的に、市場の動向を予測する能力が高く、そのポジションの変化は、今後の価格動向を示唆する可能性があります。
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ディーラーと投機筋のネットポジション率の乖離が最大となっています。この状況が続くようだと、ビットコイン先物相場は転換を迎え、上昇から横ばいへ移行し、その後下降に転じる可能性が高まります。ディーラーと投機筋の両者が共にビットコイン相場に強気になった場合、相場は天井を付け、長く続いた上昇相場が終焉を迎える可能性も出てきます。
深読みは危険ですが、ビットコインの上昇相場に警告灯が点滅していることは間違いないでしょう。
分析者:なりた・ひろゆき
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