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【No.4】採用工学のススメ ~合格者が少ないのは社内の問題? 無理ゲー設定の選考の罠~

No.4

━━━━━━━━━━━━━━採用工学のススメ━━━━━━━━━━━━━━━

    合格者が少ないのは社内の問題? 無理ゲー設定の選考の罠

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みなさん、こんにちは。藤原ユウマです。今週も採用工学のススメをお読み頂きましてありがとうございます。

最近は急激に寒くなってきていますね。みなさまも体調を崩さないようにお気をつけください。

20日にPokemon Goで勢いにのる任天堂が新しいゲームデバイス「Nintendo Switch」を発表しました。紹介映像は下に記したURLをご覧頂きたいのですが、簡単に言うと「家でも外でも誰とでも、場所やシチュエーションを選ばずに遊べるゲーム機」と言った印象です。記事内では「据え置き型テレビゲーム機としても携帯ゲーム機としても使える点に特徴がある」と書いてますね。現時点で求められている遊べる機能を網羅しているようなデバイスで、ゲーム好きにはウケそうです。

ただ、Pokemon Goのメガヒットや今後リリース予定の注力タイトルをみると、スマホシフトするかと思いきや、やはり任天堂ってハードが好きなんですよね。

■任天堂が「ニンテンドースイッチ」を初公開http://toyokeizai.net/articles/-/141441

https://www.youtube.com/watch?v=vvaQENG7lBI

さて、総務省がテレビ番組をインターネットで同時に配信する「ネット同時配信」を2019年にも全面解禁する方針を固めたことが話題になっています。率直に言って、今更感満載のニュースなんですが、方向としては良いですね。今や自宅のTVの前に居座ってテレビ番組にかじりつく若者などいないでしょう。YoutubeをはじめとしてNetflixやHuluなどインターネットで動画を観れる環境が整ってきているうえに、今年に入って快進撃をつづけるサイバーエージェントのAbema TVのようなネットTVも出てきました。シンプルに今後は「コンテンツ力」の勝負になるでしょう。資金力のない地方民放が厳しいのはもちろん、在京キー局も視聴率という曖昧な基準で広告収入を得ていたモデルが成立しなくなるのではないかと思っています。

いずれにせよ、これまでテレビは頑に「VSインターネット」として目の敵のような対応をしてきましたが、ネット視聴数の増加やネットでの影響力が高まってきたことを受けて、いよいよネットと手を組まざるを得なくなってきた、という感じでしょうか。

まぁ、スマホネイティブの世代はこれから増えますし、彼らにとってはもはやスマホで何でも完結できてしまいます。「動画って昔テレビっていうもので観てたの?」というようなコメントさえ、聞こえてきそうな勢いですね。通信データ容量の圧縮技術など、これからますます視聴環境は向上すると思うので、どんどん進めてもらいたいです。ちなみに、この期に及んでNHKがスマホユーザーからも受信料を徴収しようと固執しているのは、厚顔無恥の代名詞ですね。もはや国営放送が必ずしも要るのか、というレベルの話ですし、既得権を守りたい人たちの恥も外聞もない主張としてサラッとスルーしておきましょう。

■テレビ、ネット同時配信へ 法改正で19年にも全面解禁http://digital.asahi.com/articles/ASJBL6V0HJBLULFA02Q.html?rm=514

インターネット登場以降、人々はGoogleやYahoo!などのポータルサイトから「検索」して情報を獲得するという習慣を身につけました。けれども、次第に検索結果は広告やお金をかけて不自然に上げられた不要なサイトが上位に表示されるようになり、検索からでは欲しい情報に辿り着けないという認識が広がって行きました。

時を同じくして、2010年頃からSNSが隆盛してきたこともあり、人々はSNSから情報収集をするようになりました。この時点では、Googleなどの検索サービスやSEO業者の未来は終わったと言われていましたが、実際はどうなったか。SNSサイトが力をつければつける程、広告表示が増えるのはもちろん、機械的なBotで溢れ、もはやSNSでも欲しい情報に辿り着くのは難しくなってきてしまっています。そこに今回のニュースのようなアルゴリズム変更が加わって、広告を出したい出向主が検索サイトに回帰し始めているということなのでしょう。未来はわかりませんが、Webを中心としたポータルサイトとアプリを中心としたSNSサイトは一定時期ごとに流行りが行き来するのではないでしょうか。

■Facebookの頻繁な仕様変更で、検索回帰するパブリッシャーhttp://digiday.jp/publishers/as-facebook-turns-fickle-publishers-focus-again-on-search/

さて、それでは今週の内容です。

【今週の目次】

1.選考通過者を出さない無理ゲー設定

2.今週のトピックステーマ

3.気になるアイテム

4.お悩み人生相談 Q&A

5.読者感想コーナー

6.終わりに

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1.選考通過者を出さない無理ゲー設定

では、今週も採用が上手くいかない主な4要因の解説を続けていきます。前回までに、Noターゲットと3Uアプライの2つを分析してきました。今回は3つ目の失敗要因である「無理ゲー設定」フェーズについて解説していきたいと思います。

前回までの2つをクリアしてきた企業や採用担当のみなさんは、「ある程度の人数の応募者が集まっている」状態と言えるでしょう。

ただし、応募者が多ければ良いってものではない。応募してきてくれた人にしっかりと選考を通過してもらって、内定をとってもらうことが重要です。

けれども、応募する人数は多くても、ことごとく選考で落ちてしまい、一向に内定が出ないという負のサイクルに陥ってしまっている。そんな企業は意外と多いものです。

読者のみなさんだけに限りません。世の中の多くの企業は、みんな同じ悩みを抱えています。

そして、その原因には共通点があり、それをしかりと理解して解決へのアプローチができれば、上手くいくことが可能なのです。

さて、この「無理ゲー設定」フェーズとは(応募者はある一定数いるものの)選考を合格・通過する人数が少ない状態を指しています。ほとんどの方が何かしらのゲームをやったことがあるでしょう。ゲームの中には、クリアするのが極めて難しいゲーム、いわゆる「無理ゲー」というものが存在します。

選考通過者が思ったよりも少ない状況というのは、応募者からみると「無理ゲー」のような難易度設定になってしまっているのです。

では、なぜ一定数集まった応募者から選考を通過する人が十分に出てこないのでしょうか。

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