【No.3】採用工学のススメ ～応募が集まらないたった3つの理由、3Uアプライをクリアせよ～

No.3

━━━━━━━━━━━━━━採用工学のススメ━━━━━━━━━━━━━━━

　　　応募が集まらないたった3つの理由、3Uアプライをクリアせよ

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みなさん、こんにちは。藤原ユウマです。今週も採用工学のススメをお読み頂きましてありがとうございます。

先週、大隅良典東京工業大学栄誉教授が、「オートファジー」の仕組みを解明した功績でノーベル医学・生理学賞に輝きました。おめでとうございます。ノーベル賞は、その理論の価値が明確に解明・証明されたものに対して送られるため、その時代のタイムリーな研究ではなく、一昔前の研究結果が後世になって表彰されるということがしばしばあります。各所で言われている様に、近年毎年のようにノーベル賞受賞者を輩出している日本ですが、それらは数十年前の経済成長期において基礎研究への莫大な投資があった時代の成果と見て間違いないでしょう。

そう考えると、現在の国家としての種まきの結果がわかる数十年後においては、もはや受賞者のメイン市場は米国や中国、インドなどが妥当です。言わずもがな、このままの流れでは日本はいないでしょう。加えて、GoogleやFacebookなどのグローバル企業が国家に取って代わって基礎研究を後押しし、受賞者を輩出するようになっていることも有り得ます。いずれにせよ、今は先人たちの功績を素直に喜んでおける貴重な機会ですね。

日本が現在のように受賞者輩出を続けたいのであれば、経済成長をして研究に投資が集まるような仕組みづくりが必要です。その投資とは研究費用という意味だけではなく、優秀な研究者を集める人材投資の意味も含みます。人材投資については、日本は国家としても企業としても遅れていると言われていますね。

「2000年以降に化学、生理・医学、物理の各分野でノーベル賞を受賞した米国人は78人で、そのうちの40％にあたる31人は移民だ」との記事にもあるように、米国では人種のるつぼとも言われる特性を体現するように移民が世界的功績を残しています。わかりやすく、優秀な人材を外部からも広く集めて、費用を充てて、成果を残して、またそこに次世代の優秀な人材と予算が集まるという仕組みです。保守的な村社会意識が根強い日本では、研究にかける予算だけではなく、次世代の研究者もすべて自分たちの中から探し出そうとしています。しかし、優秀な日本人研究者でも今後増々海外に出て行くケースは増えるでしょうから、優秀な人材を集めること、そのための環境づくりが急務でしょう。まだギリギリ遅くないようなタイミングだと思います。

■米ノーベル賞受賞者6人は全員移民

http://jp.wsj.com/articles/SB10300543608222564163304582367001694745424

別件で、政府は来春を目処にビットコインなどの仮想通貨が「貨幣」として認められる方向で動いているとのこと。簡単に言えば消費される「モノ」ではなく、「お金」として認可されるということです。現在は消費税が加算されており、非課税になれば仮想通貨の普及が加速すると思われ、良い方向性でしょう。

そもそも記事内にもあるように、主要7カ国（Ｇ7）で課税しているのは日本だけで、これは仮想通貨への理解の浅さ、判断の遅さ、何より既得権への配慮などが絡んでいる訳ですが、総じて「イケていない対応」の一言に尽きます。仮想通貨が普及すれば、人々の生活はより便利になるし、銀行に払う無意味な手数料も不要になるので歓迎される話です。現在はまだ投機段階の感もありますが、キャズムを超えることを期待したいです。

■ビットコイン、取得時に消費税課さず

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS11H3I_R11C16A0MM8000/

さて、それでは今週の内容です。

【今週の目次】

１．採用ターゲットから応募が集まらない理由

２．今週のトピックステーマ

３．気になるアイテム

４．お悩み人生相談 Q&A

５．読者感想コーナー

６．終わりに

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１．採用ターゲットから応募が集まらない理由

前回は採用が上手く行かない企業には大きく分けて4つの要因があること、そしてその1つ目「Noターゲット」状態について説明しました。

今回は、2つ目の失敗要因である「3Uアプライ」状態について分析していきたいと思います。

聞き慣れない言葉かと思いますが、3Uアプライとは自社が求める採用ターゲットからの応募数が少ない状況を指します。アプライとは人材業界では良く用いられますが「応募」のこと。

では、3Uとは何かと言うと、応募が来ない根本要因となっている3つの事柄の頭文字をとっています。それは下記3つです。