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2012年1月映画とりこぼしの収集。
2012/2/1にアップしたやつ。
監督はアルフレッド・ヒッチコックです。80分くらい?と短いながら非常によくまとまっているサスペンス。舞台作品の映画化、かつ実話をベースにしている物語。元ネタについては、当時は結構スキャンダラスなニュースだったのではないかと慮れます。
なんと作品中1回もカットが変わっていないのです。「すげー長回しだな、どこまで行くんだろ」って思ってたら、最後まで行っちゃいました、みたいな。フィルムの長さに限界があったので、実は途中でフィルムを入れ替えたりはしてるみたいなのですが。1カットにすることによってより舞台に近付けた演出がしたかったのだろうなあ。
1カットのサスペンスと云うことは、カット割でお客さんを驚かす、ハラハラさせることが出来ない訳ですね。“スクリーム”みたいに画面が切り替わったら殺人鬼が!ギャー!みたいなことが出来ない、と。つまり脚本のスピード感でグイグイ引っ張って行くしかないわけで、そこが面白かったです。第二次大戦後すぐの映画なのに、フルカラーだった。すごい。
こっちも実話ベースの映画。警察学校を卒業し、NY市警に配属になったセルピコ。正義感に燃え、刑事を志す彼の目の前に広がっていたのは、汚職にまみれ堕落しきった同僚たちの姿だった。と言うお話。
アル・パチーノが、次第に追い詰められていく警察官の孤独と、それでも折れない心を見事に表現しております。若々しさとくたびれた感じが混在した、魅力的な男性像を作り上げています。あとファッションが超おしゃれ。やばい。私もセルピコみたいなイメージのファッションがしたい。
途中すげー胸くそ悪いけど、面白い映画だったなあ。
1920年代のニューヨークの有名バー“コットン・クラブ”に集うダンサー、ミュージシャン、ギャングらの人間模様を描いた作品。監督はフランシス・フォード・コッポラ。主演はリチャード・ギアとダイアン・レイン。
最近、こう言う歌って踊る系の映画をよく観ている気がします。と言っても、芸術家としての苦悩が“ブラック・スワン”みたいにブイブイと押し出されているという訳では無くて、恋愛沙汰とか出世欲にフォーカスが当てられている感じです。
最初リチャード・ギア演じるミュージシャン(後半からは俳優として成りあがって行く)ディキシーに思いっきりフォーカスするのかと思ってたら、いつの間にかコットン・クラブを取り巻く若者たちの群像劇になってた。で、その群像劇が、あんまりうまくまとまってなかった。歌とダンスが無かったら多分ヤバイほどアレな作品だったと思います。歌とダンスは良かったよ!ジャズが好きな人にはたまらないと思います。
しかしながら、歌とダンスを見せたいのか、ギャングの暴力を描きたいのか、若者の恋と野心を描きたいのか、なんか欲張り過ぎちゃったね~と言う感じでした。この映画が普通から逸脱出来ないのは、リチャード・ギアとダイアン・レインが大根なのが原因だったんじゃなかろうか。役者に関してはローレンス・フィッシュバーンがかっこ良かったです。超チョイ役だけど。