2011年西日本股旅記 ~えっ!? 今ごろ?の巻。(前篇)
2012/7/1にアップしたやつ。
2011年。2月からわたくし、無職でした。
派遣先の会社のリストラに物の見事に巻き込まれ、失業保険をいただき、一日家事に費やす。
主婦。まごうことなき専業主婦。しかしながらその実態は無職。ただの無職。
無職なりに研鑽すべく、ダイエットと禁煙を目標に日々を重ね、その目標も大体達成した、そんな折。
そうだ、旅に出よう。
と、ふと思い立ったのです。
しかし、嗚呼。
哀しいかな、無職。
時間だけは膨大に有り、けれど、金は無い。
飛行機とか何か超高いし。意味わかんないし。
そんな訳で、今回は電車と高速路線バスを組み合わせて、一路西へと向かうことにしました。
2011年10月19日(はれ)
新横浜から新幹線で名古屋に行きました。
指定席早得で9,200円。
嬰児のころに父の仕事の都合で名古屋に住んでいたことがあるらしいのですが、何せ嬰児だけに何も記憶はありません。
初上陸だぜ! NA・GO・YA!
事前に、去年まで名古屋に住んでいたと言う知り合いに「名古屋の名所ってどこすか?」とメールを送ったところ、「無いよ。伊勢でも行けば?」と言う、非常に身も蓋もない返信が来た、そんな名古屋。
それでも心を折らずに名古屋に降り立ったのは、幼稚園の頃からの友達が住んでるからです。
1回も行ったことないうえに、彼女の子供にも会ってない。これは行かねば。
と言う訳で、名古屋駅でピックアップしてもらって、まずはお昼ごはん。
名古屋と言えば! U・NA・GI!
と言う訳で彼女のお気に入りの「大和田」でひつまぶしを食べました。
ウヒョヒョヒョヒョ!うまいお!うまいお!
ってな具合に美味しかったです。
熱田神宮です。
うん、普通!
普通に、立派!
名古屋城です。
うん、城!
しゃちほこ、まじでしゃちほこばってた!
あと、金ぴか!
そんな感じで、夜は名古屋コーチン食べて、友達の家にお泊り。
友達の息子とも仲良くなったぜ。
2011年10月20日(はれ)
名古屋駅の高速バスターミナルから、名神京都線に乗って京都駅まで行きます。
2,450円。時間は2時間半。
寝てる間に着いちゃうぜ。
京都着いた!
天気は最高に良く、持ってきたパーカーが役立たずなくらい暑かったです。
京都自体は何度も来たことがありますが、今回は今まで行けていなかった、行きたかったところを半日でまわる弾丸ツアー。
まずは貴船に行くよ!
叡山電車と言う、いい感じにひなびた電車で洛北へ。
貴船着いた!
貴船口駅からバスで、貴船神社に向かいます。
これだよこれが見たかったんだよ。
貴船神社自体は水の神様なんですね。平安の昔には雨乞いなども行われておったとか。
貴船って言ったらあとあれだよね、夢枕獏の「陰陽師」の「生成り姫」だよね。たしか貴船神社で丑の刻参りしてるんだよね。
話は逸れましたが、本宮と奥宮にお参りした後、一番奥の結社まで進んで行ったら、工事中でした。あらー。
そして、貴船と言えば、あれです、川床です。
しかし、10月なので、川床料理はやっておりません。
そして私、弾丸貧乏ツアー中のため、小料理屋に寄る時間もありません。
てな訳で、撤収!
二条城に来ました。
さすがの超観光名所、観光バスが所狭しと並び、色んな国の人たちが写真を撮りまくっています。
私も、修学旅行とおぼしき中高生にまぎれ、引率の先生がお話していたうんちくをこっそり盗み聞きし、見聞を深めたのでした。
この時点で、午後2時くらい。マジで昼ごはん食べてる場合じゃない。秋の京都は、神社仏閣の閉館が早いのです。
慌てて地下鉄と路面電車を乗り継ぎ、広隆寺へ。
路面電車はふぜいがありますなあ。
紅葉にはまだちと早い広隆寺のお庭を抜け、弥勒菩薩像とご対面です。
はあ…。
中学生の頃からお会いしたいと思っていた仏様に、やっとお会いすることが出来ましたよ…。
なめらかで美しく、怜悧なお姿。
お座りになっているだけで、観る者を癒やすお姿。
ため息しか出ません。
なんて綺麗な仏様なんだろう。
仏像は、その名の通り、ただの像。仏様の写しでしかありません。
ですが、この弥勒菩薩からは、仏様の慈愛がにじみでてくるように感じられます。
ミケランジェロに勝るとも劣らぬ名も無き天才仏師が、ルネサンスよりもはるか昔にこの国にいたのですね。
京都には立派な仏閣がざくざくあります。このお寺はそう言ったお寺に比べたら、規模は小さいです。けれど、小さいながらも大切に大切に守られた、素敵なお寺でした。
秦河勝が作ったお寺だったのね。全く知らなかったよ。
と、憧れの仏様に会えた感動で胸をいっぱいにしつつ、「あっ!これ時間的にまだいけんじゃね?」ってことで、かなり無駄な動きなのですが、今度は伏見神社へ。
ここも、来てみたかったところなのですよ。何でかって…、
こんなの見せられたら京都行きたくなるだろ…。
時間が時間だけに、門前町はだいぶ店じまいしており、お土産屋さんを覗けなかったのがちょっと残念でした。
しかし、黄昏が迫り、ぼんぼりに灯りがともされた境内はとても幻想的でした。
今回は「とりあえず貴船行って、あとは適当」と言う我ながらひどいプランニングだったので、移動中の電車の中で「あっ!次ここ行けね?行ってみたくね?」と思ったスポットに行くと言う、これまた無駄に満ちた移動経路をたどり、一日乗車券等の下調べも全くしていなかったので、電車賃がエライことになってしまいました。貧乏のくせに…。
荷物も京都駅のロッカーに突っ込んでたから、それを回収したりする動きも結構手間でした。今度はもっとちゃんと考えよう…。
晩御飯は、京都駅の中のお蕎麦屋さんみたいなとこ。本日初めての食事。我ながら過酷な旅だったぜ。
お宿は九条の「ホテル アンテルーム」。社員寮か何かをリノベーションした、ちょっとしゃれたホテルでした。でもビジネスホテルみたいな値段だったよ。
女一人で止まるには十分。
お洗濯して、TVを眺め、翌朝に備えて、おやすみなさい!!
~後篇につづく~