某マジシャンについての考察
今月1本目のまともな記事になります。
「10日以降まで出さないと言ったが、あれは嘘だ」
思いついたネタは早めに消化しないと鮮度が落ちると言いますか、各モチベーションが下がってしまうため、さっさと書いてしまおうってことでもあります。
ところで皆さん最近出たアウフヘーベンというレクチャーを知っていますか?日本語で書かれたメンタルマジック、メンタリズムのレクチャーですが、あれが絶賛されるのは良いことだと思っています。
この投稿と似たような主張ですね…
要点だけ言うと、海外のレクチャーを読んでいる人には不要です。また、一部のルーティンはMichael Murrayとほぼ同じですが、言及はありませんし、他にも現象だけ上げて演者の名前が上がっていないケースがチラホラとあります。
上述のレビューでも指摘があるようにBob principleも名前が出てきませんしね…
更に言うと、神経科学、心理学的な考察が割と怪しいです。というか名前だけ出している感が強いんですよ… 扁桃体の情動反応の話も出ていますが、最新の研究だと扁桃体が司るのは情動ではないって結論ですし…色々と情報の正確さが気になるところでした。
Third Eyeと名付けているテクニック(メンタリストの多くはこれをやっているくらい基本的なテクニックで、私はこれの発展版を少し前に発表していますね…)も、見られることで内省が起こるみたいな説明がありますが、これもやや疑問があります。
これ系に関する実験では3Dモデルだったり映像だったりとで、そもそも生の人間を相手にしていないので、そういう感情が起こる余地が無いんじゃないかと…
全体的に、現象自体は汎用性が高い(或いはメンタリズム界でよく使われる平凡な)ものですが、説明がかなり雑だなって印象が強いですね。
この辺についてもGuy氏と話していましたが、意見はほぼ一致していました。というか、2人でアレのパクリじゃね?って話をしていて、かなり補完できましたし…現在ではむしろ思想を含めてオリジナル要素を探すほうが困難かも知れません…
これが評価されるメンタリズム界はブルーオーシャンだと思いましたし、悪いことではないと思います。
さて、前置きが長くなりましたが…今日はここからが本番ですよ?
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