公道の脅威 【地底帝国の詩 88】

ヤマトの瞳には
一瞬星海が映り込んだが
次の瞬間には別人の瞳だった

それはまさしく
ヤマトの深緑色の瞳ではなかった


「もしかして…またやったの?」
── テンムス
「何をじゃ?」
── タヅクリ博士
「マインド・ダイヴよ。
彼は急激なスピードでそんなことも出来るようになっているのよ。
でも、おかしいと思わない?
だって、この間まで普通の地上人だったのに…。
いくらなんでも早すぎるわよ」
── テンムス
「隠れた素質があるのかも知れんな」
── タヅクリ博士
「なによ、それ。嫉妬するわ!」
── テンムス
「おい、大丈夫か?!」
── 黄金騎士団員A
「ああ、なんでもないよ。
ちょっと目眩がしただけさ」
── 黄金騎士団員B(段城矢真十)


ヤマトの意識は完全に
黄金騎士団員のひとりを
支配ハッキングしていた


「そろそろ戻らないと」
── 黄金騎士団員C


騎士団員たちは
騎馬型機動石器キバホースに搭乗し
基地への帰路についた

しかしその途中
公道を先ほど見た
自転車かバイクのような
マシンに乗り
物凄いスピードではし
暴走族に出会でくわ
ヤマトが精神潜入マインド・ダイヴしていた騎士団員は
勢い余って落馬してしまった

その瞬間
精神潜入マインド・ダイヴ状態が解け
ヤマトの意識は
彼自身の身体に戻った


「ああ〜!
もう少しだったのにぃ!」
── 段城矢真十



◆ 新事実 ◆

精神潜入マインド・ダイヴ、悪用禁止。

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