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レーザービームの網を潜って【地底帝国の詩 97】
「全員で動くと小回りが気かねぇからな。
こっからは二手に分かれるぞ。
オレとテンムスとお前らはこっちだ。
ダンジョウとギロチヨとお前らはそっち」
「勝手に決めるなよぅ」
「オレ様はこん中で恐らくいちばん年長さんだぜ。
年長者の言うことにゃあ従うってもんだ。
よぅ、テンムス。
最初会った時使ったみたいなテレパス、いけるな?」
「没问题(問題ないわ)」
テンムスは何故か中国語で返答した
「ヤマト経由で繋いでもらうから、テメェは指揮を頼んだぞ」
「分かったよ。途中で切らないでね?」
「まずこのジャマっちいセンサーの主電源を落としに行く!
全体の電源を落としてもいいが、こっちも動けなくなっちまうからな。
研究棟の部屋の配置も記憶が怪しくなってっから、ここは石橋叩いて渡っぞ」
ヤマトはテンムスの勾玉光輪に
自分の作成した経路図を入れた|《インストール》
「生きてまた会おう」
「せっかく救われた生命。無駄になんかしないわ」
「落ち合う場所は勿論、鏡の断片の在処だ。みんな、死ぬなよ」
センサーをくぐり抜けながら
彼らは二手に分かれた
◆ 新事実 ◆
・テンムスは中国語が話せる、っぽい。