悪意と対面する悪意【Miracle Fanta詩 Ⅱ 301】

「なんだか手間取ってるみたいだけど、大丈夫?
私は手を貸してなんかやれないんだよ?」

── 石薔薇の魔女、モントローザ

「気にするな。ちょっとしたネズミに阻まれてるだけさ。こんなのすぐ終わる」

── 悪意の塊、ニガマト


このふたりの間には
まるで窃盗団のような会話が展開されていた

そんな中
クジラ号の通路には
カツンカツンと
小気味の良い音が
無機質に響き渡っていた


「む…誰か来るわね…」

── モントローザ


魔導炉室エンジンルームに入って来たのは
この艦の長であり
白雪の大軍スノーマンズ総帥マダムネヴァであった


「アタシの船で何をやってらっしゃるのかしら?
しかも大事な魔導炉室で。
ここは船の心臓とも言うべき大事な場所よ?
それなのに、そんな得体の知れないものまで連れ込んじゃって。
何を企んでるのかしら…そこの小娘。
いや…、若作りしてるけど、あなた、魔女ね?
このアタシ、白雪の大軍総帥マダムネヴァの目は誤魔化せないわよ」

── スノーマンズ総帥、マダムネヴァ


マダムの持つ
全てを見通すダイヤモンドの瞳が
怪しく光っていた

その瞳の奥には
確かに一度途絶えたはずの
悪意の炎が再び燃え上がっていた


「随分と悪趣味な格好をしてらっしゃるのね、マダム総帥さん。
でも、素敵な筋肉…。惚れ惚れしちゃうわ。
相当鍛えてなさるのね。
このムチで傷つけたら、どんな風に肉が飛び跳ねるか、是非見てみたいものねぇ…」

── モントローザ
◆コマンド◆

・あなたは、モントローザと一緒に
焼きたてのソーセージの裂けた部分を思い浮かべてみる。

モントローザは恍惚の表情を浮かべながら
石薔薇でムチを生成し
それをしならせ構えた



◀︎ 前頁◀︎

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?