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入り口探し 【地底帝国の詩 107】
白衣を纏ったゾニィを盾にするように
テンムスたちは研究棟を練り歩いた
しかしながら
鏡の断片のある部屋へ続く入り口は
どこにも見当たらなかった
「このフロアは隈なく探したけど、
入り口は見当たらないわ。
別のフロアを探しましょう。
そしてダンジョウたちと落ち合えたら最高ね」
その時だった
物理実験室から出てきた
研究員と鉢合わせになった
「おぉゾニィじゃないか」
「え」
「ゾニィ
なんでお前がここにいるんだよ」
「バカ
声がでかい」
ゾニィの元同僚ナガネギである
「みんなゾニィが遊びに来てくれたぞ!」
「ゾニィが?」
物理実験室の面々は
怪訝な顔をして近づいてきた
引き返そうかとも考えたが
時すでに遅し
入り口の側で待機していた
テンムスたちを向こうへやると
ゾニィは束の間の談笑を
楽しんでいるかのように見えた
◆ 新事実 ◆
・ゾニィは人気者。