砂漠地帯の上空
ウィードの意思号は
化け物に変わり果てた
冬籠りのクジラ号の側を飛行していた
ホッキョクは気だるそうに言った
ドブナガは少し辛そうに呟いた
ドブナガは
オーラを纏っていても
冷や汗をかいていた
よく見ると顔色も少し悪かった
アイウェオのかけた自己治癒能力増幅魔法は
徐々に弱まっていった
オーラをまとって
少し空中に浮いていた
雑草魂の魔法使いたちの面々は
オーラの消失とともに
地面に足がついていた
ドブナガは
力なく地面にへたり込んだ
意思号もコントロールを失い
地上への下降を始めていた
結局
言い出しっぺのホッキョクが舵を切った
アストンは渋々舵を取り
ホッキョクは魔導炉室へ向かった
そう言いかけた瞬間
アストンはぐるんと舵を切り過ぎて
意思号は急旋回した
意思号は
クジラ号の進路のど真ん中を飛行していた
クジラ号の巨大な口が大きく開くと
意思号はプランクトンのように
飲み込まれてしまった
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