戦場の悪魔〜理不尽回廊〜
僕は暗闇の中にいた。
あたりにはおよそ光と言えるようなものはなく、
ただ視界は闇のようなものの中に沈んでいる。
呼吸を荒くすると、それだけで自分という人間がそこにいることを証明するような気がして僕はただ静かにその暗闇で、少しだけ荒くした自分の呼吸の音を聞いていた。
ここがどこなのか、何をするところなのか、なぜ自分がここにいるのか。
まるで見当もつかない。ただ、目が覚めた瞬間から僕はここにいた。
ただの大学生であるはずの自分がこんな目に遭う理由は何もない。
はずだ。
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