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戦場の悪魔~異変~

 愛美は小さい頃に一度、行方不明になったことがあった。
家族で海の近くの町へ旅行に行ったとき、ほんの数時間ほど。
両親が目を離した隙にいなくなった愛美はその日が暮れるよりも先に公園のベンチで寝ているところを発見された。外傷もなく健康状態に異常はなし。唯一つ、腕の内側に注射の痕が残っている以外は。

愛美にはその数時間の記憶がないという。気がついたときには公園で寝ていて、誰かが居たぞと叫ぶ声で目が覚めたらしい。
その数時間の間自分の身に何が起こったのかも分からない愛美は、その数日後から急に芽生えたとある感覚に戸惑った。

愛美はある日急に人が苦しむ顔が見たくなった。

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