the rooms for square.

　後悔。
ただ、俺は後悔していた。

この話が生徒の耳にも入るようになったのはいつの頃からだろう。
今よりも、少し前になるのか。
あまり定かではないが、俺たちの高校は「体制を変える。」という局面にあった。俺にはあまり意味がわからなかったが、これまで居た口やかましい先生どもが浮かない顔をしていたり、明らかにやる気をなくしていたりして、何かが変わるんだな。という感覚があった。

PTAの会合なども頻繁に行われていたがあまり誉められた生徒のいない学校だっただけにその辺についても曖昧だ。共学とはいえ、男子が９割。ほとんど授業は崩壊していたし、いじめや恐喝なんて当たり前だった。
生徒指導の教師と殴り合いの喧嘩もあった。
なんというか、本当に漫画の世界の高校みたいだな。と思うこともあった。

体制を変える。

それがどういう意味を持つのかを知ったのは、少し前にその話があってからそれほど時間が掛からなかったある月曜日だった。

先週までいたはずの教師の顔がひとつもない。