揺蕩う。
息が切れている。
不思議だなあ。
息が切れている。
目の前にいる女の子は、僕の想定によると開始数秒で畳に寝っ転がって
もう僕の出番はそれで終わりになる予定だったのになあ。
息が切れている。
組み手が、うまくいかない。
誰かが必死に叫んでいる声がするが、
それが耳に入らないほどに今、僕は動揺している。
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