うしろのしょうめんだれだ。
賑やかな街、というには少々寂しい。
一応駅前が栄えてはいるが、せいぜい半径数百メートルの範囲で、
そこから外れればすやすやと寝息を立てる住宅街が広がっている。
その住宅街からさらに外れた川べりには一つの小さな公園がある。
ほとんど冬ざれた街の片隅で、だれも遊びにはいるもののいないその公園は錆びた遊具とざらりと枯れた草花の墓場になっていた。
土屋祐介の通う小学校では、ある噂話があった。
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