テクノ懐古おじさん 第1話-Aira Mitsuki-
表題を見て、どういうこと???と皆さんなったことでしょう。
今から私は「テクノ懐古おじさん」としてちょっと昔のテクノ音楽の良さを語り倒していきます。
(私は2004年生まれなので当時リアルタイムで追っていなかったものがほとんどです。)
私の音楽遍歴(超雑紹介)
まず、私の音楽遍歴について軽く書いていく。
私が音楽(特にテクノ)にハマったきっかけは、小学生の頃に母親の車に「なんだこれくしょん/きゃりーぱみゅぱみゅ」と「レーザービーム 微かなカオリ/Perfume」が取り込まれており、それを聴いていたからである。好き過ぎて鬼リピしていたし車内で大熱唱していた。
当時はこれがテクノポップであること、中田ヤスタカが作っていたことは知らなかった。ただ直感的にこの楽曲達が好きだと感じていた。
それから中学生の頃にはすっかりPerfumeときゃりーぱみゅぱみゅのオタクになっていた。TSUTAYAでCDを大量にレンタルして1枚ずつPCに取り込み、Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅ、CAPSULEなどの中田ヤスタカが作った楽曲を聴き漁っていた。まだCDレンタルの時代〜。
高校生になってCY8ERに出会い、中田ヤスタカだけでなく、Yunomi、Neko Hacker、KOTONOHOUSE、Picco、YUC'e、パソコン音楽クラブ、Mameyudoufu、4s4ki、ケンモチヒデフミなどなど挙げるとキリがないが沢山のトラックメイカーの楽曲を聴いていた。
テクノ懐古おじさんになったきっかけ
高校を卒業して大学受験に落ちたので一浪することになった。1年間壺溪塾に通っていたが、その時に「テクノ懐古おじさん」になることになる。
きっかけは2022年10月30日東京流通センターで開催されたM3に行ったことである。Perfumeの全国ツアーPLASMAの埼玉スーパーアリーナ公演に参戦するついでに行った。
M3は様々な団体が自分達の作った楽曲達をCDやDLカードなどの形で頒布するイベントである。
参加団体にはNeko Hacker、Snail's House、Motto Musicなど結構知ってる名前があり、新譜をたくさん買えるいいイベントだなと思った。
M3の会場に着いたらまだオープン前なのに物凄い待機列ができていた。会場内では設営が進んでいて、今この空間には音楽オタクしかいないという事実にとてもワクワクした。
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目的の新譜を買ったりその場で初見でいいなと思った音源もホイホイ買って、最終的に4万円くらい溶かした。大量のCDを抱えてホクホクで成田空港から熊本のお家へ帰ったことを覚えている。
その後知り合いからおすすめのテクノ楽曲を紹介して貰えることになった。
最近リリースされた楽曲はそこそこ知っているので、ちょっと昔の楽曲達を教えて貰う流れになった。
そこで「Aira Mitsuki」というアーティストに出会った。
私がテクノ懐古おじさんになった瞬間だった。
Aira Mitsukiの簡単な紹介
今これを読んでいる方のうちの大半が「Aira Mitsukiって誰???」となっていると思うので軽く紹介する。
Aira Mitsukiは2007年にオーディションを経てデビューした。「未来で生まれたテクノポップアイコン」というキャッチコピーで、テクノポップの楽曲を歌っていた。
楽曲提供は大西輝門、Sawagi、口ロロ、Shigeoなどが行い、remixでは80kidzなども参加している。
D-topia所属。誕生日はPerfumeメンバーのっちの翌日らしい。(Wikipedia情報)
私が好きなAiraの楽曲の話
2008年に1st album「C.O.P.Y」をリリースした。
このアルバム、まじで楽曲が良い。Airaの中で一番好きなアルバムである。
1曲目のGalaxy Boyのイントロ、フィルターのかかったAiraのウィスパーみのある声が私にとても刺さった。
2曲目はチャイナ・ディスコティカ、キャッチーな歌詞とリズム感が好きである。途中のブレークの部分も良くて、私はPerfumeから来たのでワンルーム・ディスコのイントロと同じ音が鳴っていてびっくりした。この2曲でmash upしたらいい感じになりそう、確かBPM同じだったはず(DJエアプ)
9曲目のSwallowtail D.A.N.C.Eはイントロからゴリゴリのテクノで、ライブで流れたら一瞬でフロアがクラブになりそうである。とにかくひたすらかっこよくて尖った、攻めの楽曲である。
このアルバムの楽曲達はひたすらテクノポップで、今聴いていても鬱陶しさを感じない。2006年とかそこら辺のCAPSULEみがあってとても好きである。
CAPSULEのボーカルのこしじまとしこさんの声もAiraと同じくウィスパーボイスである。やはりテクノとウィスパーボイスは親和性が高い。ウィスパーボイスは楽曲を構成する音としてほかの音と馴染みやすく、聴き手の耳にスっと馴染んで入ってくる感じがする。
このアルバムに収録されている楽曲全てが私にめちゃめちゃ刺さった。ゴリゴリでゴテゴテでバチバチなテクノポップ詰め合わせ。Airaがリリースしたアルバムの中でも1番好きなのが、この1st album「C.O.P.Y」だ。
アルバムをiTunesで試聴して好きだと確信した私は、ブックオフのオンライン販売でAiraのC.O.P.Yなどの円盤を中古で購入した。
iTunesで買うより安いし、実際に手元に円盤が残るので個人的にはこっちで買うのがおすすめ。
そしてAiraの楽曲はサブスク解禁されていない。買うならiTunesか中古円盤になるかなと思う。
今でもたまに中古の在庫が入ってくる。どこのオタクが買取に持ち込んでいるか知らんが。
定期的にブックオフのオンライン販売サイトを覗いてAiraのアルバムが売りに出てたら買う、という行動をしていたらこれだけ円盤が揃った。
![](https://assets.st-note.com/img/1711809194865-Pg8uPqqB6L.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1713357234042-3BHsTjuix0.jpg?width=1200)
画像1枚目、最上段左から右→中段左から右...の順に、
C.O.P.Y(2008年発売1st album)
???(スリークエスチョンと読む)(2010年発売 3rd album)
PLASTIC(2009年発売 2nd album)
6 FORCE 通常盤(2010年発売 mini album)
6 FORCE 初回盤
×〜PARK OF THE SAFARI(2011年発売)(Saori@destinyとのコラボalbum)
Valentine STEP(2009年発売)(HMV限定販売single)
サヨナラTECHNOPOLiS(2009年発売single)
画像2枚目、上段左右→下段左右の順に、
カラフル・トーキョーサウンズ・no.9(2007年発売single)
ロボットハニー(2008年発売single)
チャイナ・ディスコティカ(2008年発売single)
BEAUTIFUL TECHNO(AiraやRAM RIDERらのオムニバスアルバム)(2008年発売)
たぶんこれでAiraの楽曲の8割は手に入れることが出来た。リリース年が遅い楽曲ほど、テクノポップから少し離れてしっとりした楽曲が多いように感じている。様々なトラックメイカーと組んでいるので、作り手の違いの影響の方が強いかもしれないが。
この円盤の中で、HMV限定のValentine STEPに収録されているDJ tofubeatsによる「Tofubeats Mash UP includes 11 Aira Songs」がまじで良い。21分という尺でノンストップ、tofubeatsらしい繋ぎとアレンジが盛り沢山でめちゃめちゃ好き。
同じく3曲目に収録されている、L0ne1yBoy L0ne1yGirlという楽曲もテクノ全開で好き。表題曲のValentine STEPもめちゃめちゃいい楽曲だが、それよりも好きである。
いずれもこの円盤を買わないと聴けない楽曲達なので、この円盤手に入れられて良かった。
また6 FORCEは初回盤と通常盤で収録楽曲が異なっている。楽曲漁る系オタクの私は迷いなく2タイプ買った。
オムニバスアルバムBEAUTIFUL TECHNOにはRAM RIDERやm-flo、MEGなど当時のテクノ第一線を走っていたアーティストたちの楽曲が収録されており、テクノ欲張りセット的なものである。このアルバムの話だけでnoteひと記事かけそうなのでおいおい書こうと思う。今は紹介だけにしておく。
Saori@destinyとのコラボalbumの話
×〜PARK OF THE SAFARIはSaori@destinyとのコラボalbumである。Saori@destinyはAiraと同じくD-topia所属で、同じく大西輝門プロデュースであった。
このアルバムは6FORCEなどの中期〜後期のとちょっと系統が異なり、1曲目からゴリゴリのかっこいいテクノである。後半の楽曲になるにつれ、少しテクノの尖りからpopさがのぞいてくるが、それでもalbum全体を通してテクノ濃度が濃くて私にめちゃめちゃ刺さった。
特に2曲目のDiscoveryが好きである。テクノ全開の尖った楽曲で、イントロが特徴的でめちゃめちゃ良い。楽曲の中でボーカルが入ってきても依然としてクールさが失われることはなく、むしろもっとよそよそしく、塩な(?)雰囲気がとても好きである。クラブで流れてて欲しい、流したい楽曲という感じである。
Airaの活動休止、アイラミツキ名義での活動再開
Airaは2013年に「I'LL BE BACK」をリリースし、同年9月のラストライブをもって活動休止をした。
発表上では活動休止となっているが、事実上活動終了のラストライブだったっぽい。所属する事務所D-topiaの都合で活動休止とだけ発表した。
そのラストライブに参戦された方のブログを見つけたので貼っておく。
めちゃめちゃ興味深いし、事務所D-topiaの運営の雑さ(?)も垣間見えるので暇な方はぜひ読んでみてほしい。
このラストライブから2年後の2015年、Aira Mitsuki改めアイラミツキ名義でLIGHTSAVERという曲をリリースしたようだ。
さらにそれから3年後の2018年、東京に静寂をのゲストボーカルとして「Playlist(feat.アイラミツキ)」をリリースするも、それ以降SNSの更新が止まり、現在までずっと活動休止状態である。彼女は今、どこで何をしているのだろうか。
最後に
ここまで長々とAira Mitsukiの楽曲の良さを語ってきたが、テクノ懐古おじさんとしての主張は、要するに
「Aira Mitsukiの楽曲(特に初期)はめちゃめちゃテクノポップで良いぞ」
ということである。
2024年現在も様々なトラックメイカーが様々なテクノ楽曲をリリースしているが、Aira Mitsukiが活動していた2010年前後にリリースされたテクノ楽曲は特段めちゃめちゃつよい。私に刺さりまくりなのである。