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孔最 -Kousai- LU6

こんにちは、朝夕と昼の寒暖差が身に堪える日が続きますが、そう感じたときこそここから先をご覧いただきたいと思っております。

肩こり、腰痛、頭痛、冷えなど、あなたの身体に身近な症状を「経穴」つまりツボを使って改善できる方法をご紹介していきます。

この記事をご覧いただきたい方

今回は、郄穴(げきけつ)である「孔最(こうさい)」をご紹介します。
郄穴とは、漢字を分解すると「穴・穴」となります。つまり、身体の外から侵入してきたウイルスや細菌が隠れやすいとされる場所です。

この記事をご覧いただきたい方は、

  • 風邪のひきはじめ

  • 咳が止まらない

  • 喉が痛い

  • 龍角散が手元にない

などでお悩みの方です。

参考にしたのはとても読みやすく、東洋医学に興味を持っていただいたらまず手に取って欲しい本「マンガでわかる東洋医学の教科書」です。

では、早速みていきましょう。

孔最(こうさい)とは

赤が孔最

孔最は「手の太陰肺経」の経穴です。

五要穴では「郄穴」にあたり、前述のとおりウイルスや細菌といった病が隠れやすい場所であることから即効性のある経穴です。実際に骨や筋の隙間にあり、急性症状の反応点、診断点、治療点とされています。

参考にした「マンガでわかる東洋医学の教科書」では、以下の症状に用いられる経穴として紹介されています。

  • 風邪のひきはじめ

  • 咳が止まらない

  • 喉が痛い


経穴の位置(取穴法)

教科書では、

【部位】前腕前外側、尺沢と太淵を結ぶ線上、手関節掌側横紋の上方7寸
【取り方】尺沢と太淵とを結ぶ線の中点の上方1寸に取る。

と説明されています。

本を参考にわかりやすく説明しましょう。

手の太陰肺経の尺沢(肘の内側中央付近)と、太淵(手首の親指側)を結んだ線上の中点から親指1本分肘の方向

「マンガでわかる東洋医学の教科書」より

つまり……

尺沢

こちらが尺沢。肘を曲げてできる横シワの少し親指側です。風邪をひいていると、ココを押しても痛いはずです。

太淵

こちらが太淵。手関節の横シワで親指側。軽く指の腹を当てると、脈拍を感じられる場所です。

尺沢と太淵の2点を結んだ真ん中から、親指一本分肘側へ。

赤マルが孔最

この位置が孔最です。取穴が少し難しかったですね。

ツボ押し

では、この辺りを触りながら、軽く押してみましょう。

実は、ツボの位置は人によって微妙に異なることがありますので、周辺を軽く押しながら痛みやコリがある場所を探してみてください。
もし「どこを押しても痛いんだけど!」という方は、その中でも最も痛い、凝っていると感じる場所を探してみてください。

自分で行うツボ押しでは、指の腹で2〜3秒かけて押し、また2〜3秒かけて離します。これを5回程度繰り返してみてください。

今回の孔最は、親指や中指を折り曲げツボに当て、押していきます。

ツボを押しすぎると、逆に痛みがひどくなったら、症状が悪化することもあります。くれぐれも押しすぎないようにしてください。

お灸を据える

市販されているお灸を使うと、ご家庭でもセルフケアができます。
底がシールのように貼り付くタイプの「台座灸」が一般的です。

  1. お灸を取り出し、底にあるシールを取ります。

  2. 台座をつまむか、指先にくっつけます。

  3. ライターやチャッカマンに火をつけ、台座灸を近づけます。

  4. 煙が立ち上がったら、台座灸をツボにつけます。

※台座灸の購入の際には注意書をよく読み、お灸になれていない方は、熱の弱いタイプを選ぶとよいでしょう。
慣れてきたら少しずつ熱い灸にして、使用頻度を増やしていきます。

また、火を使うお灸は十便に注意し、万が一に備え消化用の水を用意しておくことをお勧めします。

お灸はお話しした症状を和らげ、免疫力をUPしてくれる作用があります。
ぜひ、お灸の素晴らしさを体験してください。

最後に

この記事では、肩こり、腰痛、頭痛、冷えなど、あなたの身体に身近な症状を取り扱っています。

ただし、これらの症状には大きな病気のリスクが潜んでいる可能性がありますので注意してください。
例えば、肩の痛みではコリが原因ではなく、関節炎が生じていたりする可能性もあります。
また、心臓などの病気による痛みが肩などに現れる「関連痛」の可能性もあります。

他にも、急な頭痛には即病院へ行った方がよいような「レッドフラッグ」と呼ばれるものもあるでしょう。

痛みや症状が重かったり、長引く場合にはぜひお近くの鍼灸院を訪ねてみてください。

国家資格である「はり師・きゅう師(鍼灸師)」は日本最古の医療技術であり、全国で12万人いると言われます。意識してみると鍼灸院って、とても多いんですよ。

もちろん、症状が酷く病院が必要な場合には、適切に案内してもらえるはずです。

鍼灸の魅力を、多くの方に知っていただけますように。
では、また次の記事でお会いしましょう、バイバイ。

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