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コインチェックの罠①

コインチェックの開設

仮想通貨を始めるにあたって、一番最初にすることは取引所口座の開設。
取引所はさまざまな会社が運営しているがどれを選べばいいのか?俺が真っ先に開設したのが「コインチェック」だった。
「仮想通貨 初心者」などで検索すると取引所の比較サイトがたくさんヒットする。そのどれもがコインチェックをベタ褒め。曰く、手数料無料!国内最多の取り扱い銘柄数!アプリが使いやすくセキュリティーも万全!文句なし!
う〜ん、これでしょ。コインチェックに俺のサクセスストーリーのオープニングを飾らせてあげよう。

アカウントを作成したもののすぐには取引ができず、口座開設には本人確認が必要になるらしい。免許証と無駄にはにかんだ自撮り写真を送信し、イライラしながら待つ。早く取引できないと機会損失してしまうじゃないか。この時間は1ヶ月にも2ヶ月にも感じられる待ち遠しい時間だった。

クイック入金手数料

待つこと4日目。無事に口座が開設された旨のメールが届いた。もういてもたってもいられない。何度も言うが早く取引できないと機会損失してしまうからだ。
まずは銀行から日本円を入金しなければならないのだが、タイミングが悪いことに土曜日の夜。振り込みが翌日扱いになってしまう。

そのとき入金メニューで目に止まったのが「クイック入金」の文字だった。どうやら24時間365日、いつでも入金できる仕組みらしい。素晴らしいじゃないか。
迷わずクイック入金を進めていくと「手数料700円」の文字が目に入った。見なかったことにしよう。どうせ端金だし。すぐ取り返せるし。ここでやめたら機会損失だし。

妻とは数千円という約束だったので、20千円をコインチェックに振り込んだ。
取引準備は万端だ。

なんか減ってる

最初に購入する銘柄は事前に決めてあった。その名もイーサリアム(ETH)。
折しも2021年4月半ば、ビットコインをはじめとして仮想通貨全体が暴落。仮想通貨バブル終焉の兆しか?と騒がれた。
この時、ほぼ影響を受けずに伸び続けたのがイーサリアム。時価総額もビットコインに次ぐ2番手で、じきにビットコインを超える基軸通貨になるとの見方もあった。これしかない!

初めての取引。震える手で無事1万円分のイーサリアムを手にした。
コインチェックのスマホアプリは前評判通り非常にわかりやすく、サクッと買うことができた。
そして自分の総資産もサクッと確認できる。
総資産表示画面には、日本円の残高と所持している通貨を円換算したものの合計が表示される。通貨の価値が上がればそのレートに応じて総資産が増えていく。そんな仕組みだ。

さっそく総資産を見に行ってみる。上がり調子のイーサリアムだもん、もう増えてんじゃね?やったぜ!・・・って減ってるし!!いきなり400円近く減ってるし!!!そっと二度見してみるが間違いない。
仮想通貨ってこんなに値動きするの?怖くない?

スプレッドという罠

冷静になって考えた。購入してから資産を確認するまで数秒。そのあいだに3〜4パーセントも値動きするはずがない。
これは手数料無料とうたいつつ手数料をとられているのではないか。ものすごく小さな文字で「※ ただし◯◯の場合は別途手数料が発生します」とか書いてあるやつなんじゃないか。そうなんじゃないか。

しかし調べてみて分かったのはどうやら「スプレッド」というやつらしい。スプレッドとは、例えば市場価格で1コイン100円の通貨を買う時に「はーい、104円で売ってあげるね〜」というもの。
手数料とは違うらしいけど・・・これ、手数料無料って言うの詐欺じゃない?罠かよ!買う側からしたら手数料と同じじゃん。
コインを日本円に替える時にも同様のスプレッドが発生するらしい。同じタイミングで買って売ってをすると、7〜8パーセントが目減りすることになる。きつすぎる。

ともあれクイック入金手数料700円と購入時のスプレッド400円。資金20,000円で始めるには痛すぎる1,100円のビハインドを背負い、俺は億り人への一歩目を踏み出した。


〜 関連記事はこちらにまとめています 〜


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