やってみたいことがあるのだけれど
またもや、私自身が風邪をひいて寝込んだりしていたのと、娘が高熱を出していたりしていて、なかなか書くタイミングがなかったんだけど、再延長されたので、やはり感想を書きたいなと思い、改めてライブをちょこちょこ見直しつつ、書きます。
男性ブランコの単独ライブ「やってみたいことがあるのだけれど」の配信を見ました。
公演約1時間50分+特典のメイキング映像約40分の大満足ボリューム。単独ライブはもちろん、衣装合わせの段階からネタ合わせ、舞台作りなど、ライブの準備段階からの様子がかなりよくわかる映像特典が付いていて、見応え満載でした。
感想を書く上でどうしても内容に触れずにはいられないので、具体的なネタの内容などが含まれる事をご了承ください。
まず、最初に言及したいのがやはり、ずらっと並んだ洋服を着たトルソー達。「トルソー」というのも、ネタ中に出てきてそういう名前なのかってわかったくらいで、一見マネキンなのかなって思ってたけど、後から調べたらマネキンは顔や手などが付いてる物を主に指して、トルソーは首から上や腕の先が無いのを指すみたいだった。
マネキンじゃなく、トルソーに洋服を着せていたのは、顔がない方が浦井さんや平井さんの服であるとより想像がしやすいのかなとか、そもそもこの話全体が、もしもという仮定の話、とか誰かの想像上の話で、この洋服達が誰の物でも無いからなのかな、とか勝手に意図を想像して楽しんでいた。トルソーが着ている洋服を、暗点中に2人が着て場面転換するっていうのも、それがちゃんと見えるように完全には暗くしないで、青みがかった照明の中で2人が着替えるというのも、本当にすごいなあと思う。
さらに舞台を素敵にしていたのが、トニーフランクさんのギター演奏。場面転換の度にトニーさんがギターとハーモニカを演奏していて、暗転した舞台の両側で2人が次の服に着替えている中、トニーさんにスポットライトが当たってハーモニカとギターの音だけが聞こえる空間の中で、あー今男ブラの舞台の世界に浸かっているんだなという実感がありました。
音楽家の浦井さんのギターの演奏をトニーさんが実際に弾いてるっていう演出もよかったなあ。
生演奏って失敗は許されないし、物凄くプレッシャーのかかる事だけど、それだけトニーさんを2人が信頼してるからこそ任せているのだろうし、その期待をさらに超える演奏をできるトニーさんは、もはや準メンバーというか、(例えとして正しいかわからないけど、スピッツのライブでキーボードはくーじーが毎回サポートメンバーとして担当してるみたいな感じで、)ライブでとにかく欠かせないメンバーなんだろうなと思う。
エンディング曲もすごくよかったな。私は勝手にコントに出てきた「せいちゃん」の歌なのかなと思ってる。
特にお気に入りなのは、「音楽家と悪魔」のコント。寿命を値切る、という発想が斬新ですごく面白かったな。実は、前のコントの最後に「音楽家とそれをサポートするやつやるから」って聞いた時に一瞬「もしかして、音符運びの実写化をするの!?」って1人で勝手に勘違いしてしまったんだけど、もちろん違った(笑)悪魔が出てきてからのやり取りが全部面白くて、これ単体でテレビとかでやってほしいし、たくさんの人に見てほしいなって思うくらい好きだったな。
あと、「せいちゃんとかっちゃん」のコントの最後の方に出てきた、「日頃の読書いるやつ?」っていうの、個人的にはなかなかパンチのあるセリフだったなと思う。今、この状況を理解できてないのは、日常的に自分が読書してないから?っていうのを聞くって結構すごい事だし、それをコントの中の登場人物が言ってるっていうのも、あまり見た事なくて。なんというかその一連が結構文学的というか。見ているこちら側の日頃の読書量さえも少し試されているのかなとかちらっと思ったり。もちろん、批判的な意味で言ってるんじゃなくて、新しいなって思って、特に印象的に残った。
あと、絵描きのコントに出てきた浦井さんの、濡れ衣をオシャレに着こなす歌が好きで。あれは浦井さんのオリジナルなのかな。それともあれも平井さんが考えたのかな。
ライブの全部がオシャレだったんだけど、オシャレの一言で終わらせてしまうにはもったいないくらいとにかく素敵で。1つ1つのコントは、少しずつ繋がっていて、しっかりとしたストーリーもあって、だけどどれも笑えて。あたたかみもあって。浦井さんと平井さんの2人だからこそ出来たライブで、とにかくとてもよかったです。
配信特典の映像で、チーム男性ブランコのライブにかける想いや熱意がすごく伝わったし、男性ブランコの2人とスタッフの方々の双方に尊敬や信頼があるからこそのあの舞台なのだなとというのがよく分かったので、本当に充実した2時間半でした。特典映像では、あの服屋のマダムが舞台上で踊るのがチラッと映っていて、そのバージョンのネタもぜひ見てみたかったなって思いました。
普段、男性ブランコが舞台や営業やTV出演など忙しい中で、あの素敵なライブをやり遂げたというのが、すごいとしか言いようがないです。ライブにこだわる2人の想いがめちゃくちゃ伝わって、とても嬉しくなりました。
いつかは、やっぱり舞台を見に行きたいから
ぜひ大規模な全国ツアーやってほしいな。その時が来るのを待っています。
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