愛鷹ツツジ咲く山「愛鷹山(越前岳)」静岡県
登山日:5月20日
静岡県「愛鷹山(あしたかやま)」に行ってきました。快晴を狙って一日延期してのイベントでした。今回は「お札になった山に登ろうシリーズ」略して(札山シリーズ)の第一弾として「愛鷹山」です。愛鷹山と言えど、愛鷹山と言う山はありません。複数の山の総称で愛鷹山塊とか愛鷹連峰と呼ばれ、その最高峰「越前岳(1504.2m)」に登りました。
この山の特徴は①富士山の直ぐ側にあること。②この山から見た富士山が、昭和初期のお札の絵柄になったこと。③この周辺だけに自生しているアシタカツツジが見られること。などです。
JR御殿場線の「御殿場駅」に集合して、路線バスで愛鷹山登山口まで行き、越前岳を目指しました。最初は杉林の植林地を登りますが、すぐに自然林の広葉樹林帯になり、急登もありましたが全体的には登りやすい道です。
8合目あたりに最初の目的、お札に描かれた富士山のモデルを撮影した場所がありました。昭和13年に発行された「50銭紙幣」に描かれた富士は、写真家の岡田紅陽氏(1972没)がこの場所から撮影した富士山をベースに描かれたそうです。私達も同じ場所から、素晴らしい富士山を望むことができました。
そこから20分ほど登ると越前岳山頂です。山頂からは、沼津市内の先に広がる駿河湾や富士山が一望でき、圧巻の素晴らしい眺めです。静岡県の低山群は沼津アルプス、達磨山、天城山などに登りましたが、越前岳が最高の眺望だと思いました。山頂でのランチは、冷めたコンビニ弁当でしたが絶景をおかずに普段よりおいしく頂けました。
今回2番目の目的は、愛鷹山周辺にしか分布していない「アシタカツツジ」を見ることです。意外にも発見されたのが昭和30年代と趣味人世代誕生と同じような時期だそうです。親近感を覚えますね。見た目はミツバツツジに似ていますが、簡単な見分け方は、ミツバツツジは「三つ葉ツツジ」というぐらいですので葉っぱの数が3枚ですが、アシタカツツジは5枚あます。(雄シベ)の数は、ミツバツツジが5本、アシタカは10本ですが、トウゴクミツバツツジも10本とちょっと面倒ですね。その他の特徴は、山ツツジと同じく立性・落葉性だそうです。交配していない純粋種が越前岳山頂付近に群生しており、いずれも今が見頃の満開でした。
しかし、今回の主役はなんと言っても富士山です。手を伸ばせば届くぐらい近くで富士山を眺めながら、富士に向かっての下山はため息の連続です。山頂直下は登山道が大きくえぐれ、赤土で滑って歩きづらい道の連続でしたが、富士山の美しい姿を見ると疲れも吹き飛びます。十里木に無事下山し路線バスで御殿場駅まで戻ってきました。