ゴルジュ歩きの「棒の折山」(埼玉側から登坂)
日 時:2021年11月20日(土)
山頂が東京都と埼玉県の両方にまたがる県境の山です。過去もイベントで登りましたが、いずれも東京都(奥多摩)側からばかりで、今回初めて埼玉県側から登りました。埼玉ルートは飯能駅から長時間バスに乗るなど交通の便が悪いのですが、白谷川尾根は、狭く切り立った岩壁に挟まれた沢谷のゴルジュ歩きの登山道を楽しめます。ラッキーなことに今回は国の実証実験として、登山口バス停から白谷沢登山口までマイクロバスで無料送迎してくれる1ヶ月間だけの限定運行をしていましたので、名栗湖ダムまでの危険な車道を歩かなくてすみ、楽チンな上に時間も30分程度短縮できました。
ダム奥にある白谷沢登山口から登っていくとコース半分ぐらいからゴルジュが現れます。長い年月をかけて水が谷を削りとった深い沢です。沢の水を避けながら岩を足場に登っていきますが、思ったよりも谷が深く、歩きづらいので長く感じます。鎖場もあり、増水していたら靴の中まで水が入ってくるでしょうし、水で濡れた岩場は滑りやすく危険でもありますが、そのスリルがまた楽しみでもあります。でもこれからの季節は凍結しますのでリスクも高まり避けた方がいいかもしれませんね。
楽しみはここまでの登山道で、後はつらいことばかりです。岩茸石を過ぎると急登の連続で「やっと山頂だ!」と思うとゴンジリ峠でがっかりします。ひと休みしたら山頂まで最後の急登をこなします。しかも、今回は大きなトレランレースがあり、選手と登山者で狭い登山道が混雑しており時間がかかりました。幸い山頂は広々としており眺望も素晴らしく、埼玉県、東京都が一望に望めます。山頂はコロナ禍でも人が多く、昔に比べてずいぶん人気の山になったな!って思いました。
下りも大変です。登りに使ったコースはゴルジュの濡れた岩が滑りやすく下山には向かないので、朝と同じバス停に降りてくる滝ノ平尾根を使いましたが、これが杉の根っこが露出しており、階段も壊れたまま放置されており、歩きづらい事この上ない登山道で難儀しました。やはり奥多摩側に降りた方がいいかもしれませんね。帰りのバスも三密どころか四密、五密状態で飯能駅まで立って帰ってきました。
東京都も神奈川県も山岳レンジャーがいて登山道を巡回整備しておりますが、埼玉県はどうなっているのでしょうか?予算も厳しく、昨今コロナ禍で登山道整備にお金も使いづらいでしょうが、整備しないとせっかく人気になってきた埼玉ルートも人が離れていく気がして心配になった今回の登山でした。
参加者の皆さん、解散後は温泉組と直帰組と別れそれぞれ楽しみ、天気にも恵まれた楽しいイベントでした。またお会いしましょう。