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真冬の北海道歩き旅その15 【遂に稚内へ!】

28日目:零下18度

朝5時に起床。荷物のパッキングと朝食を終えて、7時過ぎに出発。豊富町でぼんやりしていた日々もこれで終わり、歩き旅モードに切り替える。
外はすっきりとした青空が広がっている。そんな快晴も相待ってか、外気は-18度にまで下がっていた。昨日の朝に比べ15度も低くなっている。

南側から登る太陽を背に、北へ向かう。

顔が冷たい。けれど風はそれほど吹いていないため、そこまで寒くは無い。体が冷え切らないうちに早足で北へ向かう。
途中、樹木に樹氷ができているのを見つけた。朝日に輝く氷の結晶はとても美しく、見惚れてしまう。そしてそれがいかに寒いかを物語っている。

川にかかる橋のそばにあった樹氷。結晶の成長がはっきりと伺える。
太陽に照らされた樹氷はまさしく雪化粧。

歩いていると、だんだんと太陽が登っていき、足の後ろ側が日に当たって暖かくなるのを感じる。昼にもなれば気温も-2度まで一気に上がったが、止まって休憩をするとやはり寒い。
牧場や野原の横を歩いていると、鹿たちが雪原を頑張って歩いた跡が目に入った。アレになぞって歩いたら追いつけるのだろうか…なんて思いながら前に進む。

鹿たちの足跡。大変だったろうに。
道端で休憩する自分。こうして時折、道端の雪に乗っかりザックを椅子がわりにして休む。

そんなこんなで6時間後の13時過ぎ、だいぶ早いがテントを張るポイントに到着。国道沿いの雪の中に隠れる様にしてテントを張った。トイレも近くにあるのでありがたい。

さながら雪山登山の様な風景

テントを早めに張りシュラフを出して休む。やはり止まると寒い。少し早めにご飯を作りはじめた。

いつもお世話になっているガソリンバーナー。
醤油ラーメンにソーセージ。これがまた美味しい。

早々に食べ終わり、20時前には就寝した。明日はいよいよ稚内に突入、憧れの地だ。

29日目:最北の稚内市に

朝5時に起床。昨晩は雪が降り、外に置いていたザックやテントには雪が被さっていた。いち早くシュラフなどを仕舞い、お湯を沸かし始める。この日の朝ごはんは温かいお茶漬けと魚肉チーズソーセージ。
朝食を食べたらテントをたたみ、歯を磨き、出発したのは7時半ごろ。曇りだ。
今歩いている国道40号線には幹線道路とその横に伸びる副道とがあり、自転車や歩きの場合はその副道を使う。この副道は大型車などは基本通行することがないうえ、除雪もされていたので安心して歩くことができた。とてもありがたい道だ。

副道を歩く。除雪もされていて車もほとんど通らないのでありがたい。

と、余裕しゃくしゃくで歩いていると、なんと副道が途中から雪が除雪されていない!おそらく除雪作業の区画が変わったのだろう、稚内に入った途端、車道を側道を歩くことになってしまった。

国道40号は交通量が多く大型車も多い。中央分離帯もあるため道幅も少し狭く怖かった。

そうして大型車に怯えながら進むこと4時間強。ふと前を見ると、赤い塔が奥に見えた。おや?と思いさらに進むと、眼下に街が広がる様に見えた。

そう。遂に、最北の街である稚内に着いた!

稚内の市街地へ入る。左中央には最初に見えた塔がある。

稚内の市街地に着くと、色々と驚かされた。しまむらがあり、オートバックスがあり、マクドナルドがある!街というか都市じゃないか!想像以上に都市部であった稚内市街に、心底驚かされた。これまでの町や村と規模が違い過ぎた。
早速出迎えてくれたのはマクドナルド。久しぶりのマックで、さらに感動する。このマクドナルド稚内店は最北のマクドナルドで、実はずっと前から来てみたかった。さりげなく念願の最北マックを堪能する。

外を見ながらバーカーをいただく。美味しい…

そんなこんなで15時ごろ、ゲストハウス「モシリパ」に到着した。

ゲストハウス「モシリパ」。
優しいオーナーさんご夫婦が歓迎してくれた。

年越しは宗谷岬で迎えようと思っているのだけども、それまでにはまだだいぶ期間があるので、暫くはここでお世話になる。まさかこんな早くに稚内へ着けるとは、嬉しい誤算。
稚内に着いたのが12月23日。宗谷岬へは30日明朝に出発する予定。それまでには時間がたっぷりとあるので、のんびりと稚内観光をするつもりだ。さて明日はどこに行こうかなぁ。

ここに来るまで29日を費やした。移動距離数は375キロで、全て徒歩。意外とやればできるものだ。

相方さんがとってくれていたGPSのログ。

これから先は、道東へと向かう。オホーツク海の沿岸を沿って、1月の末には根室についていたら順調だろう。
それよりまず先に、年末の年越しは宗谷岬で過ごすことになる。噂では車やバイク、自転車で来る強者たちがそこへ集結し年を越すようだ。今年はそれに徒歩勢として参加するつもりだ。どんな人らが来るのか楽しみでならない。

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