かんがえこと-4 9.30
9.24(月)晴
午後に予定のある日は、午前中の作業や家事がはかどる説。
午後からは友人の企画した西荻の読書会へ行く。総勢9名。どんなかたちであれ、自分の発信力で人を集めて輪を広げていく、というのは、本当にすごい。私には到底できない。その”人”に集まるということ。
わりと自分の話したいと思ったことは話さない方がよいことで、言った時には気づかないのにあとになってどうしよう、と気づくことばかりで、消えたくなることしばしば。
今週はおかずの準備をしておく時間がなかった。本ばかり読んでいたからなのだけれど。
とりあえず、毎日持ち歩くことにしている、キャメル色の革カバーのノートを開いて、新しいページに、明日会うひとの名前を書く。そして、その人へ聞きたいことを書きならべていく。
いつだって私は下ごしらえをしておかなければ生きていられないから。
9.25(火)くもり
やっとのことで体を起こす。化粧をする。化粧っ気のない化粧も、するだけで気持ちは起き上がる。
本当は世界は思っている以上にやさしくて、良いものなのだと行く先々で教えてもらっているのに、どこか受け入れられていない自分がいて、そんなふうにただたのしむことが 私にとってはまぶしい才能にすら見える。
夜はシャワーをあび、歯を磨いて、寝る前にお菓子をたべる。意味のあることなどなにもないような気がしてくる。
9.27(木)雨 → くもり
忙しすぎて、つかれすぎて。意識が遠のく。すべて現実感なく見えてきて、RPGのよう。HPがありません。ぼうけんを つづける ▶やめる
小谷野選手のインタビューに胸を打たれる。引退すると発表されてからその選手について知ることが多くて恥じるとともに、ひとりでも多くの選手の物語にふれたいと思う。どんな選手にもある、そこへ行き着くまでの物語、今の戦い。
何年かぶりくらいだろうか。シャワーも浴びずにベッドにたおれこむ。朝洗濯機を回すのを忘れていたことに気づく。
9.28(金)晴
久しぶりにBONNIE PINKを聴く。いいかげん、同じ音楽ばかりもう10年も聴き続けてる。あまり開拓もしていないけれど、やはり良いものはいつ聴いても良くて、いつまでも聴き続けたい。本も同じ。何度でも読み返したい、持っていたくなるような本と出会いたいし、そういう本を届けてみたい。
涼しくなってきて、また歩きたいと思う。
10年前、はたらきはじめたころ、要町通りを、すがすがしい秋の空気に身をまかせて歩いた日を思い出す。無敵にきらきらしていた。あれからも、秋が来るたび歩いてみるけれど、あの日ほどきらきらしていた空はなかったような気がする。いろんな色を混ぜすぎて、どんどん想像していない色になってしまった絵の具のように今は。
9.29(土)雨
今週の疲れを捨て去るように、寝る。ただ寝る。
今日はホーム最終戦。ホームでの優勝を見届けるのはかなわなかったけれど、もう優勝、という結果が見えてきたら、心に刺さるのはそれではない、いつもと違う選手の表情とか、相手チームのファンに感謝を向ける姿とか、表情以上に何かを語る背中とか、そういうところ。
夜は下北沢の本屋イベントへ行く。トークイベントは好き。いつまでも聴いていたい。本屋をみてその街の歴史まで触れるなど、究極の旅!
イベント後は台湾料理と、台湾ビール。お酒が入ればリラックスしてその場にいられるとわかったので今後は積極的にお酒を入れてみようと思う。とにかく、やさしい本屋好きの方々のおかげで、家に着くまで、楽しかった。
9.30(日)くもり、台風
寝付けなかった。
私はなにもかも、素通りできない。いいことも悪いことも、ひとつひとつが重い。ぜんぶ質量を与えているのは自分自身なのだけれど、もうすこしうまく重量コントロールしなくては、押しつぶされてしまうかもしれない。低反発ならよし、どうも沈み込みが大きく。うごけない。
台風がくるまえに、スーパーへ行く。雨もいったん止み、気分がよかったので、1曲ぶん遠回りする。
午後は「百年の孤独を代わりに読む」をよむ。読むのがおそい私がすらすら読めている。おもしろい。いつも本を読みながら、いろんな考えごとに脱線してしまうのだけれど、作品自体がもういろんな方にうまく脱線しながらすすんでいって、代わりに脱線してくれているような。
そして今夜、ようやく優勝。試合の中継をみながら、通知によって優勝を知るという怪。一方で今日もまた引退をする選手がひとり。後輩との対戦を演出するなど粋なはからいに、胸が熱くなる。
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