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日曜日の公園
秋晴れの心地よい朝。
なんてことないスニーカーでも
外へ一歩出るだけで、まるでスーパーピョンピョン(※dr.中松)を履いてるかのような心も体も軽い気持ちになれる晴れ方だ。
わたしは天気の影響を受けやすい人間なので日曜日が晴れているだけで"よし、勝ち確"と思う。
前日に買っていたサーターアンダーギーを主食に子どもらに軽い朝ごはんを食べさせる。
下2人がiPad島の無料アクティビティであるYouTubeと言う名のダイビングツアーに参加しないよう、今日は早めに家を出ようと決めていた。
YouTubeダイビングを始めた途端、彼らへ投げかける私の言葉は急に届きにくくなり、コミニュケーションが難しくなる。
美しく、刺激的な世界に入り込むとなかなか戻ってはこられない。
無理に引き揚げようものなら必死に抵抗されてお互いが無駄な体力を消耗することになる。
朝からそんな面倒なことは御免だ。
一度潜り始めた彼らをスマートに引き揚げるにはYouTubeダイビングの代わりになるか、もしくはそれ以上に魅力的なアクティビティを彼らに提示するのが絶対条件となる。
何としてでもその前に手を打たないといけない。
夫は何時に起きるか見当がつかないし、わざわざ寝ている人を起こす必要もない。
彼には彼の時間軸が存在して
わたしにはわたしの時間軸がある。
大いに眠るのだ。
9時を少し過ぎた頃、次男と三男を連れてバス停に向かった。
片脚ギプスの次男を公園に連れて行くことに一瞬躊躇したけど、せっかくなので新宿中央公園まで行くことにした。
降りたいバス停でボタンを押したら、バスの運転手さんが子どもの押し間違いと思ったのか降車ドアが開かなくて困った。
そのまま発車してしまいそうだったから
「降りまーす!」
と言ったら
「あ、降りますか?!」
と、その口調で"そういうことか"と納得した。
バスの運転手さんも気を遣ってくれていたんだとわかった。
でも、たまたまそのバス停で乗る人が居たから今回は止まって降りることができたけど、もしそこに乗る人がいなかったら。
そのまま通過されていたと思うと少しドキッとする。
でも実際そうなったわけではないから、その考えも今となっては不毛なことでしかない。
余計なことを考えて、不安になる、なんて時間は別のことを考える時間に充てたほうがいい。
バスに乗る時も降りる時も、優しいミセス達が手際良く手伝ってくれた。
あのミセス達はおせちを作る時も買い物から下ごしらえまで迷いなく、無駄のないやり方が頭の中に染み付いているタイプのスーパーミセスなのではないかと思う。
それくらいサポートに迷いがなかった。
とてもとても感謝した。
新しい遊具が完成した新宿中央公園は太陽の光があたってぴかぴかさを増していた。
遊具がある床部分はコルクとゴムの中間みたいな素材でできていて、ギプスの次男もはいはいで動き回ることができた。
滑り台も滑ったし、砂遊びもしたし、歩けないながらも楽しく過ごしてくれた事にホッとした。
少し歩いて亀を見に行ったり、広い芝生に座ってわたしはホワイトモカを飲んだ。次男と三男はシュガードーナツをそれぞれ一つずつ食べた。
会話の空いた隙間に
「おいしいね」
というゲームをやってるみたいに
みんなが"おいしい"と思った時にちゃんと言葉にして「おいしいね」と言った。
お砂場セットを回収しに一度遊具に戻ったら、人の多さに驚いた。
三男はまだまだ遊びたいようだったので、次男にはバギーの中でYouTubeダイビングして頂くことにした。
Hello,YouTube!
しばらくして、はやく帰りたい次男、絶対に帰りたくない三男抗争が勃発したので夫に連絡をしてみた。
13時を回っているから起きてはいるのだろう。
現状を伝えると自転車で公園まで来てくれるというのでその間にマクドナルドを買いに行った。
夫と合流し、みんなでマクドナルドを食べた。
またそれから少し遊んだ。
夫は三男を乗せて自転車で帰ってもらい、わたしと次男はバスを待った。
しかし、新宿駅から来るバスにはバギーが乗せられる空きがなく、1本だけ見送って諦めて歩いて帰ることにした。
15時15分に出て
家に着いたのは16時前だった。
いい1日だ。
帰ると長男は居なかった。
次男を家に置き、校庭が開放されている日だったから小学校へ行ってみた。でもそこに長男はいなかった。
もう少し先の公園に向かう途中、とても危ない自転車走行をしている子がいた。
よく見なくてもわかった。
あれは長男だ。
まるで後ろから来てる車を気にしていない。
恐ろしい。
ヘルメットも被っていない。
わたしの姿を見つけた長男は丸い目をしていた。
悪びれた風もなく、これは単純に親の指導不足だと感じた。
厳しく注意をして、その場で自転車を回収することにした。
長男に死んで欲しくないし、親の指導不足のせいで子どもと事故を起こしてしまった相手に申し訳が立たな過ぎる。
早いとこ指導しなくてはいけない。
夕方、長男の宿題を終わらせた。
漢字2つ、算数1ページ、音読。
宿題を見ながら、
「ママSOSってなに?」
と聞かれた、
いろいろ話をしたら
「LINEでよくない?」
と長男が言った。
電波がなかったり、そもそもスマホがない時に必要なんだよ、的なことを話したら。
SOSという言葉自体はあまり必要ではない、つまり彼にとって"知識以外で使うことは稀"な単語として認識したようだった。
確かに声に出してはあまり使われない、ほぼほぼ記号に近いものとして使われる言葉である事は概ね間違っていないので、話はそこで終わった。
お夕飯は鍋にした。
今日は生理だから三男をお風呂に入れて欲しい、と夫にお願いしたが、YouTubeに夢中でお風呂を嫌がる三男の対応もそこそこに一人で入っていった。
1日の締めくくりに何だか物悲しい気分になったけど、『わたしは最高』を聴けばいつだってわたしは最強になれるから怖くないし、不安はないし、わたしは最強で最恐で最高だからわたし以外全てどうでもよくなった。
長男は音読が上手になっていたし
次男は片足しか使えないけど大きな遊具の階段を上って滑っていてかっこよかった
三男は「ベビーカーはアラン(の)!」と言ってたくさん歩いてくれた
最高のこどもたち