眠れない日の考え事
なんだか眠れないので、今の私の恋愛観について書こうと思う。長くなってしまうかもしれないが、今の想い人への気持ちを整理するためにも書かなければいけないと思う。
忘れたくないこと
今、私には、全ての縁を大事にしたいという気持ちがある。
具体的にいえば、恋愛至高主義に陥りがちだった私から脱却したいという気持ちだ。
恋人がくれる愛だけが愛じゃない。友達だって、家族だって、私のことを大切に思ってしてくれた美しい行動全てから愛を受け取ることで、もっとハートが満たされる。そんなことは随分と前から分かっていたが、方向性として定めるにはかなり時間がかかった。
この世には色んな関係性、絆がある。友達、先輩後輩、恋仲などのカテゴリ分けが豊富に存在しているという意味ではない。便宜上わかりやすく仕分けしたカテゴリの下で私とあなたという、言葉で表せない、絶対的な存在があるという意味で。
言葉の数だけ関係性があるのではなく、人の数だけ関係性があるのだ。
当人たちが過ごした時間が、積み上げた言葉が、交わした想いが、愛のある優しい行いが、他に代え難い彼らの絆を作り上げていく。人と説明するときには簡単な言葉で言うかもしれないが、私たちには私たちにしか分からないものがあることに変わりはない。
つい先日、大好きな先輩の口から「自分の周りにいる人を大切にしたい」という話が出て、私が最近考えていることと同じだ、と嬉しくなった。
これからも、あなたと私だけの絆を愛おしく思い、守っていきたいな。
恋愛をするために選んだ相手
私は、異性との恋愛関係では、つい男と女(語弊は生まれるかもしれないが私の中でこれが1番しっくり来るので使わせてくれ)になってしまう。巷でうそぶかれているダメ男ダメ女の性質が顕著に現れると、急に好きな人が面倒な男になり、私が面倒な女になってしまう。こうして簡単に、私とあなたが崩壊してしまう。こうしてただの男と女になってしまった私たちは、大抵の場合それほど長続きせずに別れる。
私なりにこうなってしまったことの分析をしてみると、「恋愛をするのに都合の良い相手としてその人を好きになっている」共通点があったと思う。かなり未熟だった。高校からの信頼していた人に二股をされてからマッチングアプリを始め、2〜3年くらいで3人ほど付き合った。誰でもいいわけではなく、話が弾んだり優しい人だったり、性格の面を見て選んではいた。私は、自分への好意を感じ取れば出会って早々だとしてもすぐに付き合って、好き好き期間へ入った。恋愛対象として都合が良い人(私に夢中である、恋愛体質、ロマンチスト、女慣れしてる、外見が好き、甘えやすい、深夜でも電話をしてくれる、性的に相性が良いなど)なので、この好き好き期間はそれはもう盛り上がった。これは恋の魔力としか言いようがないです。
でもやっぱり今振り返ると、付き合っていく相手として決めるには判断が早すぎるし、本当にその人でいいの?と思うばかりである。ちょっと引っかかるところがあっても好きになっちゃったので見過ごしていた。せっかくの恋愛相手を失わないようになのかな。あまりにも搾取が過ぎるよ。そもそも出会って3ヶ月以内なんてまだお互いキャンペーン期間なのに。
恋愛相手として選んだ人との交際は盲目的で楽しかった。けれど、徐々に視界が鮮明になってきて簡単に綻び始める。友愛が薄く、友人的な相性を重視せずに付き合った私たちは、うまく向き合い切れずに別れた。悔しさとやるせなさに包まれる。大事な存在をなくした寂しさも。虚しかった。
マッチングアプリが悪かったんじゃないと思う。私が弱かった。若さを持て余し、これを享受したい自分がいた。人によりかかって生きることを求めていた。生き急ぎやすくロマンチストで、人当たりの良い私はマッチングアプリに向いていなかった。アプリをしているときは常に市場に出ている状態だから、他の人に取られたくないという気持ちがついて離れず、告白や関係性の進展を急かされている気持ちになった。そして、ロマンに敏感な私は、なんでも運命的なものにこじつけたがった。まぁそもそも運命って全部こじつけなんですけど、それにしても小さすぎる共通点にすがるのはあまりにも愚かだった。私の人懐っこさも、すぐ付き合えちゃう要因の一つだったかもね。向いてないので、もうマッチングアプリで人と出会うことはしないと思う。
反省は多々あるけれど、あの頃の思い出たちは、今も私の中できらきらと輝いている。たくさんのことを学んだ。他人にご飯を作ってもらうことの嬉しさ、仲直りの仕方、手を繋ぐことの幸せ、自分の気持ちの打ち明け方、お腹が痛い時に手当をしてくれる人のいるあたたかさ。書き切れないほど、たくさんのものを得た。その時の私にとっては、すべて必要な選択だったんだと思う。トライアンドエラーで、試してみないと分からないことってたくさんあった。あの人たちからインスピレーションを受けたことで、たくさんの作品が生まれたのも嬉しい限りである。過去があっての私なのだ。だから、全く後悔はしていないよ。今でも幸せに暮らしていてくれたらなと思ってる。
そうこうしているうちに私は、長続きできるパートナーを求めるようになった。恋愛交際関係において、男と女から脱却して、私とあなたになれるような関係性。これには、過去の恋愛からの教訓だけでなく、私の周りにいるカップルたち(ごめんなさい、便宜上そう言わせてください)に対する憧れも影響している。私も、地層を積み上げていけるようなふたりになりたいと思った。きっと、そういう相手を選ぶためには、恋愛相手としての都合の良さを1番に考えないことが大事だろう。
「この道、前も歩いたよね。そういやあの時はまだ寒かったね、ダウン着てたもん」なんて言いながら誰かと季節を巡っていけたらな、と思うんだ。まるで妄想みたいに言ってしまったが、現にこの発言をした張本人が、私の今の好きな人だ。
つづく